窓は何を基準にして決めたらいいのか?
これはブログの引っ越しに伴って
2007年1月に(2回に分けて)投稿したものを読みやすく一つにまとめての再投稿です。
窓を決めるには、家をシェルター的にするのか、開放的にするのかによって大きく異なります。シェルター的な家なら窓はできるだけ」小さく、開放的な家なら窓は大きくと目的によって異なってきます。
例えば、開閉できる窓で気密性能を重視するのであれば。枠と建具を引き寄せて気密性を高める開き窓とかドレーキップ窓がベターということになります。一方、大きくとなれば引き違いとか片引きの掃き出し窓(戸)が一般的です。
しかし、すべてが開き窓とかドレーキップ窓を使うとか、すべて引き違いを使うといった考え方ではなく、シェルター的か、開放的かといった目的、取り付ける場所に必要な機能、予算まで含め、トータルで考えなくてはいけません。

ハンドルの操作によって、換気用に底辺を軸に内倒し窓になったり、内開き窓になったり、一つの窓で二通りの使い方ができる窓。内倒し窓で家を開けても、外から開け閉めができない。また雨が降っても室内に入らない優れもです。
●気密性を考えれば引き違いより開閉式!
日本の窓は多くは引き違い窓という、スライド式の窓が主流でした。
この窓は大きく開口部を開け放てること、場所をとらないことなど日本の家にはピッタリのものでした。
しかしこの窓は、気密という点では隙間があり非常に弱いのです。
そのため住宅の断熱・気密の性能を発揮する上では敬遠されています。
●それでは・・引き違いと開閉式とではどのくらい違うのでしょうか?
ドレーキップ窓の気密性能は0.6m3/h・m2で引き違いは1.1m3/h・m2ですから倍近い差が出てきます。引き違い窓は可動部分が多いため、気密がとるのは難しいのですがその反面、大きな開口がとれる利点があります。

写真は片引き戸(ヘーベントシーベ)
グレモンハンドルを回転させることで戸車がせり出して片引き戸になり、ロックを外すことで戸車が収納されて、扉の自重でFIXロック状態になる。引き違いよりは気密性が高い。
続きます。↓
気密性を考えた住宅の場合には引き違い窓より開き窓の方がいいと言いました。

どちらが使い勝手がよく、高性能住宅にピッタリのサッシでしょうか?
考えてみましょう!。

この窓は掃除の時は内開きになるため、外部側のガラス面が開くことによって内側に入るために簡単にガラスを掃除することができるのです。
この点でいえば外開きの場合は外部側の窓ガラスの室内側からの掃除は非常に難しいといえます。
また、2階の窓にフラワーBOXを置く場合では外開きでは花をくずすので内開き窓でなくてはいけません。
プラスチックや木製の性能窓を安く仕上げようとすると手頃なものは外開き窓なのですが、使い勝手が非常に悪いので、あまりおすすめできません。(こういう意味で、我が家でははドレーキップを採用しています。)

枠と窓の軸の間に腕1本くらいのスペースが空くので室内からでも掃除が可能です。
日本では2000万円の住宅を建てるとすれば窓の費用は5%くらいが平均ですが、一方ヨーロッパでは10%くらい窓の費用にかけるそうです。
高性能住宅の意識、窓の重要性の認識の違いが、この結果になるようですが窓の選定にも、内装材、住宅設備機器を吟味するように、同じく時間をかけましょう。
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