気密住宅の性能の差は施工の気遣いだ!(内断熱編1)
充填断熱での気密の施工が初めてだという建築会社さんの気密、断熱の指導をすることになりました。
設計は盛岡市の植田優建築工房さんで新在来木軸構法の合板気密工法を採用しています。
●次世代省エネ基準Ⅱ地域仕様
屋根:グラスウール(パラマウント硝子工業)200mm
外壁:グラスウール100mm+付加断熱25mm(露断)
基礎:基礎断熱土間床工法スタイロフォーム(B3)50mm
気密部材:土台気密パッキン付先張りシート他(ジェイベック)
開口部気密部材:マドエース(タイガー産業)
合板気密用パッキン:タイガー産業
気密テープ:寺岡製作所
気密コンセント:日本住環境
充填(内)断熱工法で気密性能を高めるには先張りシートが基本です。
写真1
土台の先張りシート施工の状況です。
根太の受け金具の部分の両サイドにテープで補修が見られますが、これは土台に予め金物工法のため受け金具がついた状態で先張りをしたため、その金物の部分をカッターで切り取っただけの施工だったので、一旦金物を外しシートを連続させるために接続部分をテープ処理したもの。
(先にシートを張り、金物を後で取りつけるとこのようなテープ処理がいらない。)
写真2
胴差し部分の先張りシート施工状況です。
1階の天井と2階の床部分の間を根太を取りつける前に予め300mm~500mm程度の幅のシートを外壁廻りをグルリと先張りします。
写真3
胴差し部分の先張りをした後に梁等を施工した状況
写真4
棟梁部分の先張り(緑のシート)をした状態。
胴差し廻りに透明の先張りシートの施工状況が見えます。
写真5
開口部の先張り状況
最低この位の先張りシートを施工していれば軽く隙間相当面積が1.0cm2/m2は出すことができるでしょう。
続きがあります。↓
気密住宅の性能の差は施工の気遣いだ!(内断熱編2)
●写真1;間仕切間の先張りシート
黄色の丸印の部分は間仕切(ここに壁がつきます。)外壁廻りな間仕切となる柱は写真のようにシート(グリーン色)をあらかじめ先張りしておきます。こうすることでこの間仕切壁の防湿、気密層は連続させる作業が容易になります。
(気密シートを必要とする間仕切間の柱はすべてこのように先張りをしておきます。この現場では基礎断熱、屋根断熱ですから1Fの床と天井には断熱材及び防湿気密層は必要がないのですが床断熱、天井断熱の場合は予め先張りをしておきます。)
●写真2:気密コンセントボックス
コンセントが設置される部分も予め先付け先張り用の気密型コンセントBOXを取りつけておきます。
BOX内を配線のため貫通された所はシーリングをして気密補修をします。
この気密コンセントBOXを利用しないで気密型プレートで気密を取ろうとする場合がありますがシートを連続させないため断熱材の防湿とシートでの気密性能の確保が不十分となります。
●各部位の先張りシート状況
写真では開口部の先張り、間仕切壁の先張り(左側)、気密コンセントBOX、胴差しの先張りシート丁寧に施工されています。
大工さん、電気屋さん、設備屋さん・・・初めての施工にしては立派です。
気密試験の仮測定まで後もう少しですね。
その結果が待ち遠しい気がします。
設計事務所さんの希望の隙間相当面積は1.0cm2/m2から0.3cm2/m2変更です。
「そりゃ!無理だべ!」と言う大工の棟梁。
「ウ~ン!気遣いした施工なので0.5cm2/m2以下は大丈夫な感じがするよ!」と」私、明日は気密測定の結果報告です。
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●次世代省エネ基準Ⅱ地域仕様
屋根:グラスウール(パラマウント硝子工業)200mm
外壁:グラスウール100mm+付加断熱25mm(露断)
基礎:基礎断熱土間床工法スタイロフォーム(B3)50mm
気密部材:土台気密パッキン付先張りシート他(ジェイベック)
開口部気密部材:マドエース(タイガー産業)
合板気密用パッキン:タイガー産業
気密テープ:寺岡製作所
気密コンセント:日本住環境
充填(内)断熱工法で気密性能を高めるには先張りシートが基本です。

土台の先張りシート施工の状況です。
根太の受け金具の部分の両サイドにテープで補修が見られますが、これは土台に予め金物工法のため受け金具がついた状態で先張りをしたため、その金物の部分をカッターで切り取っただけの施工だったので、一旦金物を外しシートを連続させるために接続部分をテープ処理したもの。
(先にシートを張り、金物を後で取りつけるとこのようなテープ処理がいらない。)

胴差し部分の先張りシート施工状況です。
1階の天井と2階の床部分の間を根太を取りつける前に予め300mm~500mm程度の幅のシートを外壁廻りをグルリと先張りします。

胴差し部分の先張りをした後に梁等を施工した状況

棟梁部分の先張り(緑のシート)をした状態。
胴差し廻りに透明の先張りシートの施工状況が見えます。

開口部の先張り状況
最低この位の先張りシートを施工していれば軽く隙間相当面積が1.0cm2/m2は出すことができるでしょう。
続きがあります。↓
気密住宅の性能の差は施工の気遣いだ!(内断熱編2)

黄色の丸印の部分は間仕切(ここに壁がつきます。)外壁廻りな間仕切となる柱は写真のようにシート(グリーン色)をあらかじめ先張りしておきます。こうすることでこの間仕切壁の防湿、気密層は連続させる作業が容易になります。
(気密シートを必要とする間仕切間の柱はすべてこのように先張りをしておきます。この現場では基礎断熱、屋根断熱ですから1Fの床と天井には断熱材及び防湿気密層は必要がないのですが床断熱、天井断熱の場合は予め先張りをしておきます。)

コンセントが設置される部分も予め先付け先張り用の気密型コンセントBOXを取りつけておきます。
BOX内を配線のため貫通された所はシーリングをして気密補修をします。
この気密コンセントBOXを利用しないで気密型プレートで気密を取ろうとする場合がありますがシートを連続させないため断熱材の防湿とシートでの気密性能の確保が不十分となります。

写真では開口部の先張り、間仕切壁の先張り(左側)、気密コンセントBOX、胴差しの先張りシート丁寧に施工されています。
大工さん、電気屋さん、設備屋さん・・・初めての施工にしては立派です。
気密試験の仮測定まで後もう少しですね。
その結果が待ち遠しい気がします。
設計事務所さんの希望の隙間相当面積は1.0cm2/m2から0.3cm2/m2変更です。
「そりゃ!無理だべ!」と言う大工の棟梁。
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