急がば回れ!

若い頃の私は非常に源流釣りにのめり込んでいた年代でした。
人知れず奥深い源流を目指し大イワナを釣り上げることを夢見て休日には必ず奥深い源流に立っていたのです。
昔の和賀源流はその上流に行くための林道もなかったためダムの手前に車を止め、ダムの下流を対岸に渡り藪を漕ぎ降りやすい場所を見つけてそこからスタートしたのです。
さて当時は人も拒むほどの深い源流だったのでイワナも濃く入れ食い状態だったのです。

25cm以下はリリースと決めても数多く釣れたものです。
源流の魅力は海釣りと違って、刻々と釣り上がるたびに廻りの情景に変化があることです。「この先はどうなっているのか・・・・」と未知の風景を覗きたくなり、奥奥と知らずにの内に時間も忘れて進んでしまいます。
上流に行くほど絶壁が続き、その絶壁には滝があったりして見事な景色にはうっとりさせられます。
整備された観光地では見ることがない自然に作られた光景に感動しながら見るといった感じです。
源流は深い山間をクネクネ蛇行して流れています。
浅瀬があり、泳がなければ対岸に渡ることができない深さであったり、急流があったり、滝があったり、崖があったり渓流にない険しい形相になっています。
●初春の雪代で水が多く、冷たかった時の釣りの事!
この和賀源流で赤渕ダムから2時間程の上流地点で両サイドが崖になっていて泳いで対岸に行かなければ上流に行くことができない場所があるのです。
夏~秋には比較的に水も暖かいので泳ぐのですがこの日は初春のため冷たいのです。
そこで泳がず崖をへずり(岩とか草木に這いずる様)ながら上流に行こうとしたのです。
崖は岩場ですから表面が濡れていたり苔が生えていて滑りやすくなっています。
山岳道具は一切ないのでロッククライミングではなくフリークライミングでよじ登って上流に移動することを試みたのです。
背中にはリックサック、左手に竿を(たたまないで)持ったままで登ったのです。
一歩一歩・・・岩場の草木に掴みながら一歩一歩・・・・時には少しだけ突き出ている岩を掴みながら一歩一歩・・・上がりながら左にへずりながら進んだのです。
水面から6m地点で突っ張っている足が滑ったので咄嗟に右手で掴んでいた草を強く握りました。
・・・しかし・・・その草はいとも簡単に抜けてしまったのです。
あっという間でした。
(ズルッ・・ザザザ~)という感じに滑ったのです。
あわてて付近の掴む物を無我夢中で手探りで・・・・小枝を一瞬掴みました。
ところが体が仰向けになってしまったのです。
その状態で一気に下まで滑落です。
・・・がある地点で運良く止まりましたが息が出来ないくらい苦しいのです。
(本当に呼吸ができないのです。)
男でなければわからない苦しみです。
30分位の時間が何時間も何時間も経ったような時間に思えて「死ぬかも知れない」と思ったのです。
実は滑って止まったところには握りこぶしより少し大きい岩があって、それが股の間に挟まり偶然にも止まったのです。
・・・そうです!・・・・
男の大事な部分を強打してしまったのが原因で苦しかったのです。
●こんな事があってから
一人での源流釣りはパッタリ行くことができなくなりました。
「何で安全な迂回コースを捜さなかったのか?」と
「急がば回れと言うではないか!」。。。反省しきりです。
住宅を建てる時も同じことが言えそうです。
急がないでじっくり検討する。
納得したところで
契約することが大事だという・・釣りに例えた教訓でした。
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