悪徳!外壁リフォーム事件
これは2006年に旧ブログに4回に分けて投稿したものを修正、訂正して一つにまとめてあります。時期的には5年も前の事ですが今だに外壁リフォームについてのトラブルの相談がありますので再編集しての投稿です。
最近、築15年以上経った住宅街を回って営業活動をしている悪徳業者は外壁、屋根、台所、風呂場、水洗化、内装工事、増築工事等様々です。(勿論、真面目な地元のリフォーム専門の工務店も増えてきました。)私の友人Tさんがこの悪徳リフォーム業者に見事にひっかかった、その体験りポートです。

当時は高気密高断熱の最先端を走っているアキレスAR工法というウレタンボード40mmを屋根、壁に外張りした上に通気胴縁を打ちつけてから更に2液性のうウレタンを現場発砲で20mm吹き付けした合計60mmの当時の新省エネ基準Ⅱ地域をらくらくクリアした高性能住宅だったのです。
それが○○建材という悪徳リォーム会社の営業マンのトークに見事にひっかかってしまったのです。
「今、外壁のモデルリフォーム住宅を募集しています。モデルになっていただければ通常価格の30パーセント引きでリフォームできます。」「外壁はアルミのサイディングにウレタンという断熱材を裏打ちしたものですから、今より倍以上暖かくなり、暖房の燃費も半分以上に落ちますよ!」と言われ・・・契約してしまったようのです。
数日してから奥様からTELをいただき「内の主人が私の留守の間に契約してしまって・・・どうも金額が値引きをしているようだが腑に落ちない」・・ので見て欲しいと言う連絡です。
「いくらで契約したんですか?」「550万円が見積でモデル価格で380万円です」
「エッ!!380万円!」・・・・・絶句!
何で外壁材を貼って暖かくなるんだ!
電話ではわからない部分もあるのでお邪魔することになりました。
ご主人が(友人のTさん)留守でしたが見積と図面をみてザッ~と計算してみました。なんと200万はかからない内容の見積が550万円で値引きして380万円です。
張り替え工事になっているのに既存の外壁はそのままにして18mmの通気胴縁を既存の外壁に打ちつけてアルミサイデリングを上に貼りつける。(被せ工法です)色々奥様と雑談しているとご主人が帰ってきました。
「Tさん・・お金持ちはいいな~」と私皮肉調で話しました。
(おい!おめぇ~!と言える仲だからいっぱい皮肉ぽっく話ができます。)
「見積金額は先ず置いておいて、なんでこの断熱材にすると今より暖かい家になるんだ!」
T「断熱材を貼った外壁材だから暖かくなるべ!そのくらい俺でもわかるよ!」
「あのな~、今住んでいるこの家アキレスAR工法の高気密高断熱工法だべ!現在・・寒いのが~?前より燃費がかかるようになったのが~?」
T「いや!寒くねんどもど断熱材をさらに貼ったらもっと良くなるど思って、モデル住宅になれば値引きも大きいし・・」そんな会話があってこの見積での施工方法の説明開始です。
「第一の問題点は外壁に通気層を設けてアルミサイディングを貼るのだから通気層の間は外気が走るということだから外壁の断熱材の効果はねぇべ!特に冬の場合は・・・・」
「強いて長所ば夏の場合は外壁に当たる日射による温度上昇は少しは和らげるども無駄な工事なの!」と説明。
T「そう言えばそうだな~」ということになりクーリングオフの期間中だったのでキャンセルすることとなったのです。
ところが断りづらいので同行して代わりに断ってほしい・・とのことです。
「あ~あ~疲れるな~」そんな気持ちですが友人のことですから翌日断りに行くこととなったのです。
続きあります!
↓
悪徳リフォーム会社に契約解除に向う!
翌日、Tさんに同行して○○建材の営業所向いました。
「この間契約した外壁工事の契約を解除したいのですが・・・」
「どうされましたか?」
「契約した時の営業マンの話ではその断熱材は今より暖かくなる外壁材だと言っていたが暖かかくなる訳がないと思うので解約したい」
「ちょとお待ち下さい」・・と言って奥に入ってヒソヒソ話です。
5分ぐらいで戻ってきて「担当者がいないので上司の○○です。契約内容の材料は外壁材にウレタンという断熱材を貼りつけているので間違いなく今より家は暖かくなりますよ」
そこで私が自己紹介です。
「友人のkですが、どうしてこの外壁材を貼ると今より暖かい家になるのかお聞きしたい。この家を設計、施工したのが私だが・・・」「暖かくなる理由をお聞きしたい」
「外壁材その物は確かに断熱効果がある材料だが施工方法で通気層を設けて貼るということだから外壁材は外気にさらされる訳だから断熱効果はないと思うが・・」建築士と言った瞬間に態度が一変しました。
押し問答が30分くらいあって
「お宅様に営業した者は新入社員で間違った説明したようなので解約は了解いたしました。」
「ただ担当の○○が出かけておりますので申し訳ありませんが明日同行して契約解除の手続きをさせていただきます。」・・・ということになり安心して帰ったのです。
「いがったな!(良かったな!)」「どうもどうも申しわげね!」の会話です。
「明日は俺は出張だからいねども・・必ず解約した方がいいぞ!」
「うん・・わがった!}
その後私はあちこちと出張が多く忙しくなってしまいTへ確認TELもしなかったのです。
(Tからも連絡がなかったこともあって)
ところが1ヶ月後にお邪魔すると外壁が張り替えられているではありませんか???
なんで?・・・バカじゃね~のか!・・と思いながら・・・
ピンポ~ンです。「ごめんください。」
「は~い」と中から奥様の声です。玄関に入るなり「すみませんね!せっかく断ってもらったのに・・」
「あの○○建材に外壁を工事を頼んだのすか?」
「なんか・・内の主人が押し切られてしまって・・・」
お茶をいただきながら詳しい話を伺ったのですが私が200万以下でできることを友人のTさんに話していましたから、その話を○○建材の営業マンの上司に話したようです。
すると上司は即座に「195万円でやらせて下さい」と頭を下げて夜遅くまで粘っため結局再契約をしてしまったというのです。
そんな会話をしている内にTさんが帰ってきました。
「どうもどうもおかげさんで安く契約したがら・・・いがべ(よかったよ!)」
「見積と外壁材が違うんでね~が!」
「んだ!色が気に食わなかったから交換したんだ!カラー見本をみせてくれで・・アルミサイデリングよりいいものとの説明だっけ」・・・との説明なのです。
まあ~契約した本人が満足しているのだからいいのかも知れないけれどもよくわかっていないで契約したと思ってTさんにその外壁材についての説明です。
「この外壁は建売住宅なんかでよく使われるM2当たり○○○円の外壁で最低ランクに入る材料だぞ!この材料だったら材工で120万以下でできるものだぞ!」・・・と「外壁の色が気にいらなかったら塗装もできる外壁材があったのに・・」
残念でしたが悪徳業者にひっかかったことを懇懇と説教です。
(友人だからこそ・・きつく話すことができます。)
さて、それから、さらに1ヵ月後
Tさんから「外壁がおかしい!」
という電話があったのです。
「エッ!・・今度は何だ?」

「場所は何処?」・・・「裏の方!」・・・すぐに想像できました。
「よぐわがるな~」・・・「プロだもの!それは施工ミスなの!それからすぐに現場にかけつけてチエックです。
案の定予想した場所の上の軒天が濡れています。冬に入る前ですので凍ってはいません。
すぐ○○建材の上司と工事をした大工さんを呼んで話し合いです。すべて私がTに代わり手直しの方法を説明です。大工の棟梁はプライドがあるためガンとして私の話を聴こうとしません。見た目はきちんと施工されているように見えるからです。
何が悪いんだ!」・・と私を睨みつけています。
それから原因究明です。
「このTの住宅はエアロバーコという計画換気システムがついていて1箇所から排気させている方法、外気フードのジョイントに施工にミスがあったと思うよ!」と説明・・(当時としては第三種計画換気システムは珍しかった。)

その場所で20分くらい話し合いをして外壁を剥がさないでわかる方法があることを話し、事務所に戻って換気風量測器をもってきて外部フードの排気量を測定することにしました。排気量が設定値より大幅に少ないのです。(キッチン、風呂から発生する水蒸気も排気しているので湿気のある空気が通気層を上昇しているのです。・・・原因のここにありそうです。)
私は外気フードを取り外してみることにしたのです。結果予想通りに接合部からの排気漏れが原因だったのです。
リフォームされる前の外部フードはきちんと施工されていたのですが被せ工法のため通気層の18mm+外壁材12mm=30mm分伸び、その分短くなっていたのです。スパイラル管を30mm長いものと交換していれば何ら問題にならなかったのです。
・・・・・がそれを何と
●足りない分を接着の弱い市販のガムテープで巻きつけていたため剥がれ隙間から湿気を含んだ室内空気を通気層を通して上昇、軒天を濡らしていたのが原因でした。
後はきちんと施工方法を指示して帰りりましたが小さいクレームだったので大問題とせずにお茶菓子で示談?となったようです。
岩手県人らしい「人の良さ」の見本をみせてくれたTさんですが・・・いいのか・・悪いのか
いずれにしてもリフォームする時は地元の工務店にお願いするか、建築についてわかる人に相談してからでもいいのではないでしょうか。その後は、Tさんはこれに懲りて事前に相談するようになりました。
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