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住まい環境プラニングは国内唯一の高気密性能を担保できる気密施工マイスターを育成する設計事務所です。 高性能住宅の熱環境分野に携わって28年、理論と実体験に基づいて省エネ住宅の開発研究、普及に努めております。住宅に大切な結露対策は得意分野、結露のトラブルも解決いたします。

新築の引き渡し時に床下に結露が!


ここ最近、床下の結露とカビについてのご相談が増えてきましたので過去の実例を回答といたします。参考にどうぞ!。
12月に数年前に数回にお付き合いした工務店の現場監督さんから携帯電話にSOSが入りました
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そのSOSとは気密住宅として建築された気密住宅の引き渡し時に設備業者が床下点検口を開けて配管を説明しようとすると写真のように塩ビ排水管、給排水管、その周囲の基礎に水で濡れたようになっていたというもの。(塩ビの排水管にも雨だれのように水滴がついているのが見える。)

咄嗟に設備業者の担当者は「排水管か給水管のジョイント部分の水漏れだと思いますので至急手直しいたします」と説明。そこで、その場で設備業者がチェックしてみると・・・給排水管からの漏水はないことが判明。
担当者は「よく、わからないけれど・・結露でないのか?」ということになって弊社に、配管廻りが濡れた原因と解決策のレポートしてほしいと調査依頼があったのです。

そこで、原因は結露なのかを判定するために目視と露点温湿度計で床下を調査してみました。
その結果、この濡れたポイントの温湿度は13.3℃/81.3%で露点温度は10.1℃になっていました。
つまり10℃前後の状態であれば結露する環境にありますよ!というお知らせなので温度度が下がる原因を探ることで解決することになる筈です。測定した時間はPM2:30頃でしたから推測ですが深夜から朝方に外気温が降下して露点温度に達しているのだろうことが想像します。しかし、気密住宅であるこの物件は1F、2Fの各部屋は湿度は少し高目であって、この写真のような状態は施工に余程のミスがなければあり得ない現象なのです。

なのに・・床下に結露?が出るのは何故か?
実はこの悪さの原因は設備業者のちょとした気遣いがなかったことが結露を発生させる原因だったのです。

その原因とは↓
684zgmwmzmxmdioj0oqrjepilrl37ax7hw.jpg
その原因は写真のように給湯用(オレンジ色)と給水用(手前の白とブルー色)の配管材を通している土間床下のスリーブの処理方法に問題があったのです。
→のようにスリーブと給湯、給水管との隙間から床下の冷気と湿気を室内(床下)に呼び込んでいます。

684zgmwmzmxmtaoj0oqrjephsy.jpgそのため、この給排水管の周囲は湿気で相対湿度が上がり、深夜から朝方にこの床下は温度は降下しているのが原因でした。

翌日の早朝に表面温度計で測ってみると・・・5℃になっていました。
これでは・・結露は当然です。






684kweoypbeilrl37axqdc.jpg
そこで、原因がわかったことで写真のようにスリーブの隙間に一液性のウレタンで充填補修を行います。
(※土間床のスリーブの土間シート0.2mmと土間下の断熱材の部分に断熱・防湿欠損がないことが正しい施工方法ですが・・・欠損があることも考えられるので予め、ウレタンを充填する前に、この隙間の下部には防湿のためにコーキングを充填するのが正しい補修施工方法。)

これで、床下の結露は解決です。


似たような参考例⇒http://dannetu35.blog90.fc2.com/blog-entry-214.html


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