気密住宅の気密型ポストの作り方
気密住宅の外壁側につける郵便ポストについてのご質問がありましたので旧ブログ記事を訂正、追加、変更をして回答といたします。
高性能住宅は高い断熱性と高い気密性が基本なので外壁側(気密断熱層)につけるオプション部材は極力気密断熱性能が高いものをつけたいものです。しかし、要求されるものが市販されていない場合は現場で加工して設置する必要があります。例えば郵便、新聞受けポストの気密・断熱型の性能の高いものは知る限りでは市販されていません。類似品の場合は気密型であっても断熱性が劣ったり、反対に断熱性が高いいが気密性は低いなど両方の性能をカバーできるいい商品が見当たりません。そんな時には下図のように現場で加工することで郵便ポストを独立型ではなく壁に一体型として設置することができます。
納まり図は充填断熱の納まりですすが外張り断熱でも基本的には同じです。(但し、納まり図はイメージ図ですので詳細の納まり図は記載されていません。正式には別途制作・加工図が必要です。)

参考図の出典:(社)北海道住宅リフォームセンター(北方型住宅の熱環境計画)
①図(断熱戸)の場合は室内側に断熱扉を建具屋さんに作ってもらい開閉する扉の周囲には気密パッキンを取り付けて締め付けハンドルをつけます。扉の断熱材は断熱性能が高いプラスチック系断熱材のものを使うと扉を薄くできます。
※欠点は室内側からは、郵便物、新聞等が入っているか扉を開けないと確認できないことですが作製コストを低減できます。
②図(内窓型)の場合にはポストの中に新聞、郵便物が入っているか確認できるように建具屋さんに作製してもらいます。ガラス戸は最低LOE−Wガラスを使うなどを使います。ガラス戸するとコールドドラフトに悩まされる箇所なのでこのポストの傍にパネルヒーター等の暖房器を設置する工夫が必要です。
この方法で既製の窓(ドレーキップ窓)を利用して②を進化させた方法で気密型郵便ポストを作った方いらっしゃますのでご紹介いたします。

白いガルバの家(気密ポストの作り方)
http://the.asablo.jp/blog/2007/11/08/1898273
超高気密 2×6 平屋(気密ポストの作り方)
http://ameblo.jp/cgr-home/entry-10396854372.html
http://ameblo.jp/cgr-home/entry-10397906028.html
http://ameblo.jp/cgr-home/entry-10411311172.html
ドレーキップ窓の開閉の仕方↑
③図の場合はプラスチック系の断熱材でBOX状にすることで断熱・気密性能を上げています。尚且つ、BOX内に新聞、郵便物が来ているか気密型の小窓で確認しやすくする工夫をしています。
これも①と同じように郵便物、新聞が入っているか見えませんが幅広に作るので大きな郵便物も入れることができます。
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