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同じ次世代省エネ住宅なのに家(うち)は何故寒い?(2)

2013/04/02 Tue


前回のお話は次世代省エネ住宅で建てられた1年目のAさんから、同じ時期、同じ工務店で建てたBさんの家より寒い!というご相談でした。
その前回のあらすじは↓
同じ次世代省エネ住宅なのに家(うち)は何故寒い?(1)です。

460zgmxmje1mthz9a.jpgそのAさんとBさんのお宅にお邪魔することになりました.
玄関に入るとBさん宅はAさんの玄関と同じような暖かさです。
「こちらにどうぞ!」と案内されたところはAさんと同じりビングで、ここもAさんと同じ暖かさの環境で温度計は20℃を指しています。

Bさんのところよりも温度計は1℃低い住環境になっています。確かにAさんの言う通り、Bさん宅の方が温度が低くても暖かさがあります。同じ工務店で建てられても正確には坪数もQ値もC値も微妙に違う筈ですから、その辺の違いが・・・その寒さ、暖かさが違うのでしょうか?
AさんとBさんがお茶のみをしている間、表面温度計でBさん宅のあちこちを測ってみました。

お茶のみをしているリビングの室内温度は20℃で壁、天井は20℃ですが床面は19℃と1℃低い温度になっています。そこで床下(基礎断熱:立ち上がりと土間はスタイロフォームB−3種の50mm仕様です。)に潜り、土間面と床フロアの下面等を測ってみました。

dc040204.jpgそれがこの写真土間の表面温度は15℃を指しています。
床の表面温度は19℃ですから4℃の温度差があることになります。

リビングで立って作業している間は床から高さ1mくらいに置かれた温湿度計は20℃ですから、とても快適な環境になっています。しかしリビングの床に直に座っていると足元、腰回りがヒヤヒヤした寒さが感じられます。頭寒足熱ではなく頭熱足寒になっています。これでは不快に感じます。

この原因は、次のように考えることができます。
このAさんとBさんの次世代省エネ住宅で冬に竣工直後のコンクリートは、湿気が平衡する以前の状態のため、余剰な水分をたっぷり含んだ状態になっているため水分の発生が少なく温度も低い。この状態で室内で暖房が入ると、床下の土間のコンクリートも乾燥に向かうため、周囲の躯体に含まれる水分は室内に放出しながら乾燥し床上の温度が高い室内空 間から熱を奪う熱移動が起こります。逆を考えれば土間の温度が上がらない限りは、床面の温度も上昇しないので表面温度20℃になりづらい傾向にあります。

これは主に初年度に起こる現象で、2年目からは徐々に改善され、床面と土間コンクリートの表面温度の差が縮まってくるので、さほど心配しなくてもよいのですが・・・。

※高断熱・高気密住宅で初年度は暖房費が思ったよりかかる多くの原因は、このように土間コンクリートに工事水が多く含まれていることにあります。

さて、AさんとBさんのリビングはAさんの方がBさんより1℃室内温度も床の表面温度も高いのに何故Aさん宅は寒いと感じるのでしょうか?

続きがあります!!↓

Aさん宅もBさん宅も同じ外断熱工法で断熱性能、気密性能も次世代省エネⅡ地域をクリアする立派なお宅です。工務店の監督さんからの情報では、Q値の算出のための熱計算はしていないものの気密測定はどちらも0.5cm2/m2前後だったとか。そこで前項では、Aさん、Bさんの天井、壁、床、基礎の土間等の表面温度を測ってみることで第一の原因は初年度に起こる現象で土間床に熱が奪われているため床の表面温度が低いことがわかりました。

しかし、AさんとBさんの家は竣工1年目ですから条件は同じなので根本的な原因は別なところにまだありそうです。実はその原因は以外にも体感温度による温度差の影響によるものなのです。つまりAさんのお宅(リビング)は室内温度は高くても体感温度ではBさん宅より寒いということが原因なのです。

しかし、では何が原因で体感温度が違うのでしょうか?

体感温度の違いは当然のことですが建物の熱損失係数(Q値)が似たような数字であっても各部屋毎の熱損失係数は違うのです。同じ断熱材で同じリビングあっても開口部(窓)の大きさ、数、設置方位によって、かなりその部位の熱損失系数は違ってきます。

そこで、Aさん宅のリビングをみると熱的に弱い窓を見ると高さ2.0mのテラス戸が2ヶ所あり高さ1.2mの窓が1ヶ所ついています。一方、Bさん宅は2.0mの高さのテラス戸は一つと高さ1.2mの窓が1ヶ所がついています。この窓の大きさと数の違いがAさんに寒さを感じさせている原因があるように思われます。

つまり体感温度の違いからくる寒さなのです。

体感温度とは室内の温度が体温よりも低ければ、人体との空気の間に温度の差が生じるので、対流による熱の発散が行われます。室内温度が低い時には、廻りの壁や床の表面温度も低くなるので、輻射による熱の発散も行われ実際の温度より低いと感じられます。

室内温度が体温に近くなると、人体との温度差が小さくなり対流や輻射による熱の発散が行われなくなり、今度は発汗による潜熱の発散で体温調節を行います。湿度が高いと発汗による蒸発が十分に行われなくなり、不快な気持ちになります。冬に周囲が寒くても焚き火をすると直接火の暖かさを感じるのは、輻射熱が空気の冷たさに関係なく光のように移動してくるからなのです。このように体感温度は、周囲の壁、床、窓、天井等などの輻射や湿度環境によっても大きく変わるのです。

AさんのリビングはBさんのリビングより開口部(窓)の表面積が大きいため表面温度が降下し体感温度が不快を感じさせていたのです。そのテラス戸の不快な様子をを眼(熱画像)で見ることができます。
それが下のサンプル画像です。↓
dc040203.jpg
この状態であれば室温が21℃あっても床面が19℃あってもテラス戸の表面温度は15℃前後ですから、簡単に体感温度を計算すると(壁の表面温度21℃+床面の表面温度19℃+ガラスの表面温度15℃÷3=体感温度18.3℃)です。
部屋の温度が21℃あっても体感温度が≒18.3℃では寒く感じられます。

このような状態がテラス戸が二つあるAさん宅はテラス戸一つあるBさん宅のリビングとでは当然体感的に受ける暖かさ、寒さの感覚は違ってくる訳です。

以前にUPした記事に熱を感じる5つの要素がありますのでご覧下さい。

※参考に以下の体感温度の計算式があります。
●ミスナールの体感温度
体感温度 = 37 - (37 - t) / (0.68 - 0.0014*h + 1/A) - 0.29 * t * (1 - h/100)
体感温度t=気温(℃)、h=相対湿度(%)。
湿度を元に計算した体感温度。
気温が10℃以上のときは湿度が上がれば上がるほど暑く感じ、10℃以下のときは湿度が上がれば上がるほど寒く感じる。
●それでは
その問題となるリビングの体感温度は上げることはできるのでしょうか?
その答えは明日になります。


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テーマ : 建築
ジャンル : 学問・文化・芸術

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Author:昆寛(コン ヒロシ)
住まい環境プランニング:技術顧問
(設計事務所:高性能住宅専門)
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