外張り(付加)断熱の気密の取り方(屋根:付加断熱)
前回は外張り工法の気密の取り方(屋根)でした。
今日は屋根の付加断熱の施工方法です。(2008年に施工)
気密処理は一層目のウレタンボード50mmのアルミ蒸着フイルムの部分で行うので二層目のウレタンボード30mmは付加断熱として考えます。

※参考に西方里見先生のブログ:本間義規先生(岩手県立大学盛岡短期大学部准教授)の資料に基づいて遮熱の効果については「遮熱シートの効果は断熱材が無ければ効果があるが、断熱材のR値が1.0m・k/Wあたりから熱還流率がほぼ一緒で、遮熱効果がなくなる・・・・」参考⇒http://nisi93.exblog.jp/11488175/
②屋根断熱に使われる発泡系断熱材には今回のように一層目の断熱材+二層目の断熱材を施工しなくても一体成型として付加断熱付がありますが同じ断熱性能でも価格がアップするので敢えてこの方法を選択しています。
ただし、一体成型板を使わない今回のような場合に注意しなければならない点があります。それは二層目の断熱材と一層目の断熱材の間にはウレタン80mmの断熱効果を100%発揮させるために隙間ができないように密着固定させて施工する必要があります。
外張り断熱の付加断熱で意外と誤った施工をしている例は二層目の断熱材は通気タル木に挟み込んだ施工で終わっている場合です。またボードとボード(気密テープ止め)、棟、軒桁のジョイント部は留め加工して気密テープで止めている例が多く見られます。
特 にボードと通気タル木の挟み込みだけの施工では通気タル木が乾燥で痩せて隙間が生じる危険があるので一層目のボードと二層目のボードを両面テープで密着さ せるか、一液性のウレタン材(接着効果がある)を使い密着させて固定させます。(通気タル木とウレタンボードを気密テープの止め方は剥がれるのでお勧めできません。)
③写真3枚目棟の部分は口が空いた状態ですがこの部分にはウレタン材で隙間(二液性の硬質ウレタン剤が望ましい)を埋めます。(口が空いた状態に見えますが、気密は一層目のウレタンボードのアルミ蒸着シートが連続させるように、ウレタンボードだけカットしています。)
④軒桁の部分・・・この部分にウレタン材でウレタン材で密着するように吹き付けして隙間を埋めます。(Vカットした部分に断熱欠損を補うためにウレタンを充填します。できれば二液性の硬質ウレタン剤が望ましい。)
⑤軒桁にウレタン材を吹き付けする前の状態。
⑥軒桁にウレタン材を吹き付けした様子。
構法:在来軸組構法
断熱工法:外張り断熱工法
基礎:基礎断熱工法
屋根:ウレタンボード成形版50mm+30mmの付加断熱
外壁:ウレタンボード成形板50mm
基礎:基礎断熱土間床工法スタイロフォーム(B3)50mm
気密パッキン:ノルシールV754(45mm×30m)
気密・防水テープ:寺岡製作所
補修部材:ハイプレンガンフォーム、ハンディーフォーム(三井化学産資)
続きます!
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