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住まい環境プラニングは国内唯一の高気密性能を担保できる気密施工マイスターを育成する設計事務所です。 高性能住宅の熱環境分野に携わって28年、理論と実体験に基づいて省エネ住宅の開発研究、普及に努めております。住宅に大切な結露対策は得意分野、結露のトラブルも解決いたします。

通風と換気

人の体は気温より体表面温度が高くなると放熱し、さらに発汗を始めます。
風は放熱量を増し、蒸発を助けます。
空気が動くということでは同じなのですが通風と換気は明確に区別されます。
換気は新鮮な空気を保つためのもので通風は暑い時に窓を開放し、室内に気流を起こし体から熱放散を大きくして体感温度を低くするためのものです。

dc0306185.jpg家には窓があります。
基礎をそのまま土間床として利用しない場合は必ず床下に換気口があり、天井断熱の家では小屋裏換気口があります。風を通すことで、湿気を外に出して木が腐るのを防ぎ、熱を排出して快適環境を保ち、そして汚れた空気を外に出し、新鮮な空気を取り込んでいるのです。

高性能住宅では、日常の換気は計画換気によって常時新鮮な空気を取り入れ、汚れた空気は排気するようになっていますから、通風のみ考えればいいのです。

最近、押入れや床下やロフトに結露やカビが発生するという相談が増えてきました。
雑誌の結露Q&Aを見るとスノコを布団の下に敷き、空気が通れば大丈夫と答えている例があります。
押入れの通気をよくしてやることだけの考えで「気密にすると通気が悪くなるから」と、気密化を嫌う傾向もあるようです。

家についている窓は、外を眺めるだけではなく、風を通してやるものです。
家の中に上手に風を入れるためには、入口と出口を作ってやる必要があります。

建物の風が当たる場合、風上側に正、風下側に負の圧力がかかります。
空気の圧力の差は風の原動力です。
正の圧力の大きな所に風の入口を、負の圧力の大きな所に出口を作ってあげると効果があがります。
ダンボール箱に二つの穴でも作ってやると、簡単に風通しがいい状態を作ることができますが、家はそう簡単にいきません。窓の大きさも関係してきますし、部屋の間取りによって障害も出てきます。窓を正負に合わせて作ってもその間に壁でもくれば通りようがありません。

家を建てる時には設計段階から風の通りを想定して、窓や間仕切り壁やドアの位置や大きさを設定することが大切です。南と北の窓を開けて、さらに東と西の窓を開けてやるようにすると風量は窓を二つ開けただけより増します。

dc030689 - コピー高性能住宅には吹き抜けに天窓がよくつけられます。
その天窓を開放するとスムーズに換気ができます。

壁面の窓と天窓を開けて風を通して排熱する温度差換気が働きます。この換気は給気口と排気口の高さがあるほど効果的なのでメンテナンスが大変です。しかし、天窓は換気の用途としてはとても有利なのです。
通風として窓を開放する時はパッシブ住宅になり、換気をする場合は窓を閉めアクティブ住宅になってパッシブとアクティブ併用住宅が現在の高性能住宅のようです。


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住まい環境プランニング(同)
(高性能住宅設計:技術顧問)

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