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住まい環境プラニングは国内唯一の高気密性能を担保できる気密施工マイスターを育成する設計事務所です。 高性能住宅の熱環境分野に携わって28年、理論と実体験に基づいて省エネ住宅の開発研究、普及に努めております。住宅に大切な結露対策は得意分野、結露のトラブルも解決いたします。

基礎断熱の施工ミス

今まで床断熱を基本とする工務店さんが床断熱をやめて基礎断熱にすると気密性能を0.5cm2/m~1.0cm2/m2の性能をUPさせることができるようになります。

従来の床断熱方法で気密化を図ろうとすると例えば
(1)床から貫通する給排水管とか暖房の配管材
(2)床下点検口の気密処理
(3)ユニットバス廻りの気密施工
(4)床の間仕切り間の気流止め先張りシート
(5)玄関の土間部分の周囲の土台廻りなど多くの気密処理をする箇所が増えてきます。
当然、気密箇所が増えることは、それだけ施工ミスが多くなります。

一方、基礎断熱は土台廻りの土台と布基礎の外周壁の気密化を意識することで床断熱の煩雑な床廻りの気密施工から解放されるのでとても合理化ができ気密性能もUPします。

基礎断熱断熱では気密化に意識する箇所が少ないので、余程のことがなければ施工ミスは生まれません。
ところが・・・施工指導に行っている現場で、その余程でないことが起こってしまった基礎断熱の施工があったのです。

20090130-10-1.jpg左図は玄関(左側が外部、右側が玄関の内部)ドアの断面図です。
ピンク色は断熱材で基礎断熱の場合の玄関付近はこのような納まりになるのが一般的です。

ところがこの基礎断熱の断面図と異なった納まりで玄関廻りの基礎施工になっているのを発見したのです。

若し、気がつかず家が完成され引き渡しされた場合には以前にUPした「 新築なのに家(うち)は寒い?」というクレームどころか欠陥住宅となるかもしれないのです。

その誤った施工とは?↓こちら

625a2lzb5fnjsqqxvgx.jpg(1)左の写真の→×印部分は玄関戸がつく場所です。ピンク色になっている部分は基礎断熱がされている部分です。

この断熱の仕方は室内に非暖房室を作る場合の基礎断熱の方法です。
しかし、この部分は室内側になるので誤った施工になっているのです。




(2)下写真はコナー部を拡大したもの。→×は玄関戸がつく位置です。

問題はこの部分です。
この玄関戸がつく位置は外部に接する部分なので・・・この位置に基礎断熱の断熱材が収まっていなければなりません。

それが外部のポーチと内部の玄関内は断熱材がなく外部のポーチと通じているため熱橋になっています。これでは玄関内はいくら全室暖房住宅でも暖かくならず、玄関戸に結露が発生する可能性があり欠陥住宅としてクレームになる可能性があります。

この解決策としては→×の部分のコンクリートをハツって改めて規定の断熱材を入れて熱橋を遮断することで欠陥防止をします。(この現場ではスタイロフォームⅢ種の50mm)
※参考
リフォームで玄関廻りを断熱リフォームをする場合には、既存の玄関内のタイルとコンクリートをハツッて断熱材を敷きこんで、今回の誤った施工のように立ち上がりを断熱材を貼り付けて玄関の土間及び立ち上がり周囲からの熱橋をカットして冷気対策をします。


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(高性能住宅設計:技術顧問)

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