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住まい環境プラニングは国内唯一の高気密性能を担保できる気密施工マイスターを育成する設計事務所です。 高性能住宅の熱環境分野に携わって28年、理論と実体験に基づいて省エネ住宅の開発研究、普及に努めております。住宅に大切な結露対策は得意分野、結露のトラブルも解決いたします。

計画換気がされていても室内環境が良くならない?

前回の高気密住宅だから空気が汚染し結露が出る!? の続きになります。

計画換気が義務付けになったことによって室内の環境が義務化になる前より、室内の環境は良くなったのでしょうか?計画換気の義務化はシックハウス防止を目的に改正された建築基準法ですが、一般住宅、マンションでは公共の建物と違って完成後(引き渡し時の)換気の給排気量の実施の義務化にはなっておりません。そのため、建築確認申請に添付する「居室毎の機械換気設備」の用紙に各部屋毎の気積と換気の種別と排気量と換気回数を記入して提出することで(書類上はチェックはされて・・・・)OKとなります。

書類上はOKであっても実際に換気の排気量が申請通りになっているか実測検証されないため、多くの住宅、マンションの換気排気量は申請通りに確保されていない例が現実が多くあり様々なクレーム原因にもなっています。

では、実測して申請通りの換気排気量があればいいのか?と言うと実は、これも問題があるのです。 換気を実測していても排気側だけ測定して給気側を測定しなければ、これもまた十分ではありません。

排気側だけの測定であれば換気のモーター本体の能力をチェックするだけになってしまいます。若し、確認申請用の換気用の書類の排気量と同等以上の換気量であればOKのような気がしますが、本来居室から計画的に外気を導入されているかこれではわかりません。

建物全体として考えれば何処から外気が導入されているかわからないけれども一応、換気回数は合格だということになるわけです。

20071022-4.jpg●写真は給気量を測定している様子。貴方の寝室の給気口からは外気は一切入ってこないかもしれません。

では、どうするか?

それは給気口の給気風量を測定する必要があることの他に気密性能を高める必要があることなのです。(例えば、隙間相当面積が0cm2/m2の場合は吸気量=給気料となる筈です。)実際には隙間相当面積に比例して隙間が増えることで給気口からの給気は減っていきます。

以前に隙間相当面積は1.0cm2/m2以下にした方がいいという記事を書きましたが、こんなことが大きく関係してくるのです。


隙間が多いと換気を計画的にはできないため
(1)室内の相対湿度が上がり、特に給気口がある部屋に、冬だけではなく夏も結露が発生してカビやダニに悩まされることがよくあります。

(2)隙間が多いと外風圧に左右されて換気回数にバラツキ(多くなるため)が出るため暖冷房費が思ったよりかかってしまいます。

それではどうすすればいいのか?・・・というと

(1)隙間相当面積を1.0cm2/m2以下になるように気密化を図る。(必ず気密測定をする。)
(2)換気システムの排気能力がカタログの数値だけでなく実質施工状態で排気能力があるものを設置して換気の給排気の風量測定をする。
といったことがポイントになります。


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