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住まい環境プラニングは国内唯一の高気密性能を担保できる気密施工マイスターを育成する設計事務所です。 高性能住宅の熱環境分野に携わって28年、理論と実体験に基づいて省エネ住宅の開発研究、普及に努めております。住宅に大切な結露対策は得意分野、結露のトラブルも解決いたします。

床下の湿気対策

床下空間を密閉した時には床下の湿気は2〜3年かかることがあります。
その間、今回のような原因であるいは別な原因で湿気が抜けきらずに逆に増大する事があると木材にカビや腐朽菌が発生するかもしれません。

床下の温度が低いと相対湿度が低下して結露が発生しやすくなるので床下空間の温度はできるだけ室内に近い温度に保つことが大切です。

そのためには床下空間は密閉しないことです。
床面に湿気を排出する目的で換気ガラリをつけると結露やカビを防止することが可能です。
床下空間はおよそ6畳くらいの大きさがあるので暖房や給湯の配管、あるいは温水器を床下に連動させると特別な設備がなくても」床下空間を暖めることは十分です。

コンクリートや木材からの工事水が抜けた後は室内空間としての床下は温度を一定に保つようになると湿度が低く、乾燥状態になります。

689zgmwndaxndlz7w.jpg特に第三種の換気システムを設置した場合には床面に換気ガラリををつけて床下に数か所吸気口を設置すると早い時期に床下が乾燥します。

それでも床下の湿気が心配な場合には基礎断熱であっても基礎換気口を設置します。
この換気口は断熱気密型換気口で冬と梅雨時には閉めてそれ以外は開放するというものです。
電動型の換気口もありますが気密と断熱がしっかりした商品を選ぶことが大事です。

実際に採用してみて年に数回の開け閉めでいいですので低コストの手動型で十分です。

※貴方は新築引き渡し時あるいはモデル展示場を見学する時には床下を覗いてチェックしますか?

下の写真はある冬季の新築引き渡し前日の床下(基礎断熱・土間床工法)の状態です。
689zgmwndaxndkgusvfsdeoj0oqrjep9_g.jpg
基礎のコーナーの立ち上がりには結露の発生で濡れた様子がはっきりと見られます。
(土間の表面も同じように濡れているのがわかります。)

こんな状態が基礎周囲全体になっているのであれば床材、土台にカビが発生して大騒ぎになるのは時間の問題です。そこで、それ以外の基礎の周囲もこのような状態になっているのかチェックすると・・幸いにも問題となる結露の発生は全体ではなく3か所だけが(コーナー2か所含めて)結露で侵されていることがわかりました。

さて・・・原因は?と何かとくまなく眼をこらしてその基礎周囲を探すと、
これが結露を助長させる原因だったのです。
689zgmwndaxndkgusvfsdjkoq.jpg
実は・・その原因はこの土間床に開けられた穴?だったのです。

基礎工事の施工ミスかと現場監督に尋ねると雨と雪がが土間床に吹きこみ・・それが溜まったため穴を開けて水になってから土間床に穴を空けて地面に流した。・・・というのが経緯のようでした。

この現場の基礎土間の断面構成は上からコンクリート120mm、スタイロフォーム(B3)50mm、防湿シート0.2mmとなっいるので溜まった水を抜くためには防湿シートまで穴を空けなければなりません。その結果この穴を通して湿気を床下に引きこんだため、この穴の付近の相対湿度が上がり、小さな温度降下で露点温度に達してしまったと思われるのです。

この穴の処理は防湿シートの破れ補強にシーリングを注入して、硬化してから一液性ウレタンで充填補修することで解決します。


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住まい環境プランニング(同)
(高性能住宅設計:技術顧問)

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