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住まい環境プラニングは国内唯一の高気密性能を担保できる気密施工マイスターを育成する設計事務所です。 高性能住宅の熱環境分野に携わって28年、理論と実体験に基づいて省エネ住宅の開発研究、普及に努めております。住宅に大切な結露対策は得意分野、結露のトラブルも解決いたします。

断熱ビフォーアフターの結露(1)

寒きなってきますと、無料相談コーナーにリフォームについての(不具合)相談が増えています。

最も多い相談は「断熱リフォームをすると結露が出ない!と言われて契約したが以前と変わらず結露が出る」と言った内容が最も多くなりました。

その例の内容と原因をを列記すると
①換気されているが換気不足が原因で結露発生。
②基礎断熱にして床下を土間床にしたら以前より結露が発生。
③全体の換気量は確保されているが換気の経路が確保されていないため部分的に結露発生。
④暖房機器の選定間違いのため結露発生。
⑤低気密のため結露発生。
⑥断熱欠損(施工ミス)のため結露発生と続きます。

742zgmwmza0nth19a.jpg①の換気がされて換気量確保されている場合の結露は工事水であることの原因が高いのです。
未乾燥材やコンクリートから出る水分は非常に高く、1~2年経過しないと工事水が抜けないことがあります。

特に冬近くに完成した住宅はこの傾向が強いので、換気本体を早めにつけて施工途中から運転すると水蒸気を多量に排出してくれます。
(ダクトの配管を後にしても換気本体だけを先につけて仮設電気運転するとよい。)

また、換気量が確保されていても窓の断熱性が低い時、ペアガラスのアルミのスペーサーなどはガラスの性能が高くても結露することがあります。
また、予算の関係で既存のアルミサッシをそのまま使いガラスだけをペアガラスに替えた場合には表面温度を相当高くしないとアルミサッシ枠には結露が出てしまいます。
これは換気システムの問題ではありません。

また②の基礎断熱土間床にリフォームする場合には気密性能、断熱性能が高くなればなるほど床下は結露に侵される危険があります。
新築と違って数か月の養生期間を置く訳ではないので床下に換気システムの排気口を数か所つけるか、あらかじめ断熱・気密型の基礎換気口を取り付けて工事中と2年くらいは冬と梅雨時以外は極力開けて通風させる必要があります。

742zgmwmze2mdt29w.jpgまた、以前に数回投稿しましたが排気量不足には防虫ネットがついているため埃が付着すると換気量が半分に以下になってしまいます。
防虫ネットは取り外しして24時間連続換気を行います。
(防虫ネットは虫が入ることを防ぐためですが連続運転では排気力で虫は一切入ることはありません。そのため局所換気扇であっても防虫ネットを外して24時間換気をすることをお勧めいたします。)

次に③の換気経路の確保ですが
室内の換気経路を確保する場合にはドアのアンダーカットが一般的です。
経路が万全でもこのアンダーカットの幅やガラリの幅が少ないことと工事水が原因で結露が出たことがあります。

トイレや子供部屋のアンダーカットは最低でも幅10mm以上は確保しましょう。
ガラリやスリットも同様です。
幅10mmの隙間は圧損抵抗により。実際の開口面積の半分しかありません。
10mm幅で600mmの長さがあると30cm2です。


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tag : 換気結露

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住まい環境プランニング(同)
(高性能住宅設計:技術顧問)

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