高断熱・高気密住宅の暖房は何がいいの?(2)
窓の断熱性能や暖房設備によって大きな室内環境に大きな差が出ることを住宅の暖房は何がいいの?(1) でレポートいたしました。
その他に重要なことは、住宅の気密性能によって室内環境の良し悪しに大きな差が出ることです。
しかし意外と一部の施工者も、ほとんどの一般のユーザーの方も意外とこのことを理解されておりません。
住宅の気密性能のレベルが北欧の水準をクリアーすると・・・・室内環境は設備機器や窓の断熱性能が快適な温度環境を決定できるようになります。
気密化を意識しないで造られた在来工法で建てられた住宅で昔ながらのストーブ暖房をすると繊維系の断熱材で100mm断熱にしても部屋の上下の温度差は10℃前後にもなってしまいます。
(この温度差は北国に住む人ならほとんどの人が経験した室内環境です。)
一方、在来工法よりRC住宅の場合は気密性能が高いため二重サッシを使うと気密性能が高くなるためストーブ暖房しても上下の温度差が小さくなります。

このように気密性能を1.0cm2/m2以下にできると暖房の設備設計で快適性を左右することになります。
(このことは気密性能が高気密であっても暖房計画がきちんとされない現場が意外と多く・・・・「高気密・高断熱住宅、あるいはオール電化住宅なのに寒い・・といったクレームが増えています。)
大きなテラス戸の下(床面)にパネルヒーターを設置しなかったり、一階を床暖房にすると窓からのコールドドラフトによって上下の温度差は1.0℃くらい生じます。
また、極端な例では暖房計画がアバウトなため上下の温度差が逆転する高断熱・高気密住宅(オール電化住宅)も出るようになりました。
室内の温熱環境は、もはや気密性能のせいだけではなくなってきています。
温水式のセントラルヒーティングは低温の輻射暖房ですが熱の分散、室温の制御が自由にでき、クレームが少ない暖房です。
配管材も床暖房のように隠ぺいされることが比較的に少ないためメンテナンスのし易さがとても魅力です。
この他にセントラル暖房の方法には石油ストーブ一台の自然対流の暖房、床暖房併用のパネルヒーター、蓄熱暖房器、熱交換器暖房、エアコンなどがあります。
その快適性には格差があり、上下の温度差や部屋間の温度差、気流の発生、気流に伴う乾燥感、室温の制御性が違ってきます。
※貴方は暖房は何にしますか?
(私のお勧めの暖房システムは輻射式暖房のパネルヒーターです。)
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