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住まい環境プラニングは国内唯一の高気密性能を担保できる気密施工マイスターを育成する設計事務所です。 高性能住宅の熱環境分野に携わって28年、理論と実体験に基づいて省エネ住宅の開発研究、普及に努めております。住宅に大切な結露対策は得意分野、結露のトラブルも解決いたします。

夏を快適に過ごす方法(3)

作年の夏は記録的な猛暑となりましたが、気象庁の長期予報は今年も平年より気温が高くなり、『暑い夏』になるとの予想です。そこで、夏の暑さ対策として効率がいい「夏を快適に過ごす方法は?」のご質問がありましたので・・・を考えてみましょう!

Q:高気密住宅なのに、夏になると蚊などの虫が入ってきます。
もしかして欠陥住宅なのでしょうか?

A:高気密住宅でも隙間はゼロではありません。隙間を探してみましょう。

超高気密住宅でも60平方センチもの隙間がある?!
いくら高気密といっても、潜水艦ではないので隙間はあります。気密性能が1平方メートルあたり0.5平方センチという超高気密の建物でも、総隙間面積は60平方センチにもなります。もしもこの隙間が1ヶ所に集中していたら、7.7cm四方の大きな隙間です。木造建築の場合、隙間はさらに大きいので、虫が入らない家というのはほとんどないといえます。では、どこに隙間があるのでしょうか?

photo3_1.jpgまずはサッシです。引き違いの窓では、召し合わせ部分に1~2mmの隙間があることは珍しくありません。

取り付けが悪い場合にはパッキンと框(かまち)の間から外が見えることもあります。また、外からは気づきませんが、換気口やレンジフードには多くの隙間があります。
右写真:
引き違い部分はどうしても隙間ができてしまうもの。シーリングゴムなどで隙間ふさぎをDIYしてもいいかも


●虫が大量発生したときは問題アリ!
高湿な環境を好むワラジムシが壁からゾロゾロと出てきたときは問題です。どこかで結露が起こっている可能性が考えられます。そういう場合には、下の5項目を疑ってみましょう。

(1)断熱欠損がある
(2)隙間があり、局所的に結露が発生している
(3)乾燥が不十分な木材を使用したため、壁内の含水率が高い
(4)床下で漏水事故が起きている
(5)水位が高く、床下が高湿になっている

原因がわかれば対応することは可能です。
防湿工事のやり直し、地盤の改良、配管修理などを行います。

●蚊対策は昔ながらの方法が一番!
いくら隙間があるとはいえ、キチンとサッシが取り付けられている高気密住宅の場合、窓を開けなければ外から蚊などの虫が入ってくることはまずないといえます。しかし、窓やドアを開けない暮らしというのは不可能です。

蚊が入らないようにするには蚊取り線香や蚊帳(かや)など、昔ながらのシンプルな方法がもっとも効果的といえます。網戸のメッシュを細かくするのもひとつの手。一般的な網目のサイズは16~24ですが、蚊の侵入を防ぐには20メッシュ以下にするといいでしょう。ただし、網目を細かくすると通気性は悪くなります。

変わったところでは「虫よけハーブ」をいえの周りに置くのもいいでしょう。我が家ではペパーミントを植えていますが、植えてからはなんとなく蚊が少ないような気がします。ちなみに我が家に網戸はありません!
photo3_2.jpg
写真:これが自宅に植えられた虫よけハーブ。網戸いらずはこのおかげ?!

夏を快適に過ごす方法(4)に続きます。


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昆寛(コン ヒロシ)

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住まい環境プランニング(同)
(高性能住宅設計:技術顧問)

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