高性能住宅を建てた理由

平成8年に新築した我が家です。
この頃の岩手は2×4住宅(輸入住宅)、在来構法、断熱工法でいえば内断熱(充填断熱)、外断熱(外張り断熱)が主流で高気密高断熱住宅の工法競争が真っ盛りでした。
(また顕著に建築業界の景気が悪くなり始めたのもこの年だったと記憶しています)
平成7年の完成見学会で営業マンのサポートとして展示場にいた時
お客様からドキッとする質問があったのです。
「どの会社の展示場でも我社の○○工法は冬暖かくて、夏涼しくて快適な住宅で省エネ住宅すよ!自然素材を使っていて24時間換気ですから空気は奇麗です・・と勧められるが勧める方が高断熱高気密住宅に住んでいないで本当に良さがわかるのか?」という単純な質問です。
なるほど、お客様がおっしゃる通り私を含めて会社の人間は誰一人自慢する高断熱高気密住宅に住んでいないです。
(所謂、低断熱低気密住宅か高断熱低気密住宅にに住んでいるのです。)
営業トークではあたかも自分も住んでいるかのごとくの説明をしますが、微妙な感覚の問いについては曖昧な回答になります。
断熱性能は熱計算でQ値(熱損失係数)が算定できるし、気密性能は気密試験をすればC値(単位隙間相当面積)が計算されシルクハウス対策ではホルムアルヒデド、キシレン等の有害物質が放散されない建材を使って濃度測定もしていましたが・・・そんな説明では足りないのです。
そうです。
住んでみないとわからない・・・・住環境の説明です。
そんな事があって我が家を実験棟として建てることにしました。
(不景気に突入した頃ですから公庫のローン支払いはできるのか大変心配しましたが)
次世代省エネ基準をベースにして環境共生住宅を意識して計画しました。
平面図(間取り)は家内が作成して、断熱、気密、換気、暖房については私が計画し設計管理は岩手の設計事務所さんにお願いして現場管理は私です。
さて、その住環境はどうなのか?
次回からは住んでみての体験を通して、
住環境を科学的に検証するレポート開始です。
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