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住まい環境プラニングは国内唯一の高気密性能を担保できる気密施工マイスターを育成する設計事務所です。 高性能住宅の熱環境分野に携わって28年、理論と実体験に基づいて省エネ住宅の開発研究、普及に努めております。住宅に大切な結露対策は得意分野、結露のトラブルも解決いたします。

冬に見る断熱、気密性能のものさしとは?

ツララ」は冬の風物として愛着のあるものです。
昔は田舎の茅葺の家などの軒先は1mものツララが垂れ下がり棒でたたいて落としたり、チャンバラの真似をしたり、「ツララ」をキャンデーのように手に取って舐めたり子供の遊び道具にもなっていたものですが今では茅葺の家はなつかしい風景となってあまり見かけることがなくなりました。それでも寒い地方では冬になると「ツララ」を見ることがあります。この「ツララ」で住宅の性能がわかる・・・といったら「?」だと思います。
最近の住宅は車の性能と同様に断熱の性能レベルを明示できるようになりました。例えば車で言えば「この車は1L当たり ○○kmの燃費性能があります。」といったように「この家は暖冷房費が年間○○円のランニングコストです。」といった今まででは考えられない数値で性能を表示できるようになってきています。「ツララ」は温熱環境の分野で数値ではありませんが目視で簡単に断熱・気密性能の良し悪しが判断できるものさしでもあるのです。
それは何故かというと「ツララ」ができる大きな原因には暖房等で暖められた室内の(空気)熱が天井、壁を通して天井裏に流出し屋根の雪を融かし、外気温度が氷点下になると融けた雫が「ツララ」という現象を起こしています。
こんな理由で「ツララ」ができる家は室内の熱が流出する何らかの要因があるということになる訳です。その原因には隙間があるとか、隙間がなくても断熱性能が低いといった場合に顕著に現われます。
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例えば写真1の現場は1年前に断熱リフォームした家の軒先に「ツララ」が発生!隙間が多い住宅の場合は1Fの隙間から外気が浸入し室内で暖められた熱は軽くなるため2Fに上昇し2Fの隙間から室外(天井裏)に流出します。
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写真2は写真1の事例の原因①天井、壁、床は気密シートで施工されているが下屋の胴差シートがないため気密シートの不連続で低気密になっている③断熱施工精度が粗いため断熱欠損があちこいにある④下屋、2Fの小屋裏換気がないため、小屋裏が熱だまりになり屋根面を暖めているためが主な原因となっています。
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写真3は気密・断熱性能が高い住宅であることがわかる例
このような場合は屋根の雪が融けないで積もったままの状態になります。最近はCO2削減のため欧米並みに住宅の高性能化が進んでいますが近い将来住宅での「ツララ」の風物詩も完全になくなることだと思います。ツララを見ることができないのは淋しい気がしますが地球温暖化防止に貢献している証になるのです。
※弊社では新築同様、断熱リフォームで高性住宅を担保できる施工マニュアルの作成と指導を行っております。興味のある方はお問い合わせ下さい。

木製サッシの結露対策

今日の最低気温は-10℃前後の寒い一日でした。朝方の8時頃の外部温度は-5.1℃で室内は21℃の温度環境で我が家の木製窓が結露していました。我が家は21年前の1999年7月にデンマーク製の木製サッLOW−Eガラス(アルゴンガス入り)の窓を採用した家です。(当時としては最先端で木製でドレーキップ、オーニング、ヘーベーシーベを採用)写真のように木製サッシであってもガラス下端に結露が発生し、水玉ができています。表面結露の集合体(水)です。この時の結露発生付近の相対湿度は53.9%で温度は15.3℃を示していて露点温度は6.0℃を計測しています。つまり、この窓付近の温度が6.0℃になると表面結露が発生しますよ!ということのお知らせなのですが、それではどの部分から露点温度に達するのでしょうか?その、結露が発生するポイントを探します。
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写真①はレーザー式表面温度です。測定ポイントは●印の所です。ここではペアガラスのアルミスペーサー部分を測定しています。レーザーポイントがスペーサーを照射しています5℃を指しています。
写真②ではペアガラスのグレチャン(ガラスを抑えるビート)の表面の温度を測定、6℃であることが確認できます。つまり、露点温度は6.0℃でしたから、先ず最初に結露はここのグレチャンから始まるだろうことが推測されます。
しかし、写真①ではグレチャンの表面温度より低い5℃ですから温度だけから判断すると最初に結露が出るのはこの中であるように思われますがペアガラスの中空層は室内より乾燥空気で水蒸気量が少ない(絶対湿度は低い)ので温度が低くても露点温度は高いことが推測されます。
写真③はグレチャンより室内側の木製の障子の下端を測ると10℃
ついでに周囲の表面温度も測ってみました。
写真④は18℃写真③と同じ木製サッシの障子ですが、こちらは縦枠を測っています。写真③では10℃でしたから8℃の温度差が出ています。
同じ場所の障子なのに高さが少し違っただけでこんなに違うのです。(それは何故なんでしょうか?)
実はこれ!コールドドラフトを防ぐために窓下にはパネルヒーターが設置されていますが机の左に設置されている所はテーブル代わりになり、パソコンやケーブルが乱雑に置いたため空気の流れが悪くコールドドラフトを防ぐ役割を果たしていないのです。そのため窓の直下は寒く、窓上は高い温度になっています。
写真⑤は室内側の4方枠の縦枠・・の表面温度は22℃です。
写真⑥は室内側の壁面の・・・表面温度は写真③と同じ22℃です。
検証の結果は?暖房器があるにもかかわらず断熱性能が低いアルミスペーサーが原因で窓下面の表面温度を上げることができなかったこと、さらアルミスペーサーが外気の-5℃の影響を受けて露点温度に達してしまい結露が発生!と考えられます。
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簡易の改善策は写真2のように下枠に木の押縁を追加することで改善されましたが市販のシート、テープ類写真3では結露防止には役に立ちませんでした。最近ではアルミスペーサに変わって樹脂スペーサーになっているサッシが多くなりました。樹脂スペーサーはアルミと比較すると熱伝導率が約1000分の1しかありませんのでペアガラスのスペーサーを樹脂製に変えることでと断熱効果がさらに上がり安定感のある室内環境を実現できます。
さらに、高断熱サッシの結露に原因と改善策の詳細解説について知りたい方は日経ホームビルダー編者の「100の失敗に学ぶ結露完全対策」26P~29Pに記載されていますのでご覧下さい。
プロフィール

昆寛(コン ヒロシ)

Author:昆寛(コン ヒロシ)
住まい環境プランニング(同)
(高性能住宅設計:技術顧問)

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