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住まい環境プラニングは国内唯一の高気密性能を担保できる気密施工マイスターを育成する設計事務所です。 高性能住宅の熱環境分野に携わって28年、理論と実体験に基づいて省エネ住宅の開発研究、普及に努めております。住宅に大切な結露対策は得意分野、結露のトラブルも解決いたします。

日経ホームビルダー2月号に掲載されました。

日経ホームビルダーの2月号に「結露を招く判断ミス」として「基礎断熱なのに床下が結露」の事例を上げて結露のメカニズムをわかりやすく解説しております。

dc011811 - コピー

壁内結露を防ぐためには断熱層、気密層、防湿層を隙間なく切れ目なく連続させることが必要ですが、高断熱化が進んだことにより不連続な断熱・気密・防湿施工が壁内結露になっている事例が少なくはありません。そこで施工の不良事例をあげながらその防止策を解説しておりますので現場施工での結露防止策に参考にしていただきたいと思います。

掲載内容については日経BP社に著作権があるため、詳細に触れれませんので興味のある方は日経BP社にお問い合わせ下さい。
日経BP書店ホームページ↓↓
http://ec.nikkeibp.co.jp/item/magazine/HB.html


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過乾燥対策と窓の結露対策

冬場に換気を十分取ると、室内が乾燥して喉を痛めるという話を聞きます。「昔の家はこんなことがなかった!」と言われることもあります。昔の家は断熱も気密も換気も意識せずに作られて、ストーブの上にヤカンを置いて湯気を出していた頃は喉に適度な湿気があって良かったのです。
最近の住宅は、湿度計では冬場には35%~40%前後の相対湿度を指します。私たちが昔から聞いている「快適な温度は40〜60%」という物差しからは大きく外れています。
そこでその解消方法として
①観葉植物を沢山置いて、その水やりの湿気を利用する方法。
(これには生活主体となるリビングなどに観葉植物を置く。別室にまたグリーンエリアを作り、鉢物や観葉植物などを置きその部屋から湿気の多い空気を取り入れる方法)
②洗濯物を室内に干す方法。
シーツとか毛布のように表面積がおおきいものが加湿に有利です。
③風呂の湯を流さないで、扉を開けておく方法。
などがありますがあまり湿度を高くして結露を起こすと、カビやダニが発生して、逆に健康上の問題になることが考えられます。③の風呂の湯を利用する方法は、さほど体感的にまた湿度計でも大きな変化はありません。高断熱・高気密・計画換気・全室暖房がうまくいっている家では冬場で23℃で35%前後を指す時があります。湿度が35%というと、すごく乾燥しているように感じますが、生活して慣れてくると以外にも乾燥感を感じなくなります。
dc011026 コピー1 - コピーそれは室内に隙間風や強制的な温風がないために、空気が動いて粘膜や肌の水分が奪われることがないためのようです。ホテルのように静電気が起きるほど乾燥する話も聞きません。湿度35%前後という数字を気にするよりは、感覚を頼りに乾燥感を測ったほうが正しい場合もあります。
快適な湿度は40〜60%という説も必ずこのゾーンでなければならないという意味ではなくて35%前後でもさほど健康には問題はないのです。また、市販の湿度計は≒10%くらい狂いやすい計器ですから、湿度計の数字はあまり当てにならないということも言えます。
最も効果があり省エネ対策としての過乾燥対策は室温を下げて湿度を上げる方法です。湿度を様々な方法で上げるのではなくて、室温を下げることで乾燥感をなくすることを考えましょう。乾燥感が最も気になるのは起きている時よりも寝ている時ですから夜間は室温設定を低くすることで乾燥感を体感的にかなり解消できます。例えば、22℃/40%の空気が18℃まで温度を下げると、湿度は51%まで上がります。
組写真また18℃くらいが寝やすい温度だと経験上思っています。このくらいの温度になると冬でも羽毛布団1枚で心地よい睡眠が得られますし過乾燥で喉がカラカラになりません。低温でも肌寒さを感じさせない方法としては、気密性を高めた上で暖房を個別に温度調節ができるパネルヒーター中心の暖房にするほか、何といっても窓の断熱性能を上げることです。

最近は断熱性能の高いアルゴンガス入りLOW-Eペアガラス、トリプルガラスが販売されています。これを使うと100mm厚以上の木材とほぼ同じくらいの断熱性がありますので窓周辺部の施工ミスによる断熱欠損とか空気溜まりが発生するケース以外は結露はほとんど起きません。低温でも快適に生活できるので過乾燥対策をしながら省エネにもなるので家計も大いに助かります。
しかし、困ったことに冬の外気温が氷点下-5℃を下回る北国地方では相対湿度が50%台になると窓の下端に結露が出始めることがあります。この原因はガラススペーサーがアルミで作られているため熱橋となり、ガラスの下端(特に隅部)がもっとも外気の影響を受けて表面温度が8℃前後になるためです。(参考写真:外気温が-6.1℃室内22.2℃/40.1%の時の露点温度は8℃ですので当然この部分から結露に見舞われる。)この結露を解消する方法は窓の下端の表面温度を上げる工夫、例えば窓下にパネルヒーターを設置するとほとんどの結露から回避できるようになります。

また、スペーサーの技術情報㈱テクノフォルムバウテックジャパンの資料によるとアルミスペーサーを断熱スペーサーに変更することでガラスの下端の表面温度が4℃前後高くなるそうです。これだと-5℃超える北国地域でも結露から免れることになりますのでお薦めです。(これからは断熱スペーサーが主流になりそうです。)


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Author:昆寛(コン ヒロシ)
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(高性能住宅設計:技術顧問)

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