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住まい環境プラニングは国内唯一の高気密性能を担保できる気密施工マイスターを育成する設計事務所です。 高性能住宅の熱環境分野に携わって28年、理論と実体験に基づいて省エネ住宅の開発研究、普及に努めております。住宅に大切な結露対策は得意分野、結露のトラブルも解決いたします。

住まい環境プランニングが取材を受けました。

住まい環境プランニングが日経ホームビルダーさんから取材を受けました。
改正省エネルギー基準や低炭素住宅の認定制度などの策定により、住宅の高断熱化がどんどん進んでいます。それに伴って、どの部屋のどの部分でも温度差が小さく、不快な冷気などを感じることがなく、全室冷暖房でも少ないランニングコストで快適に過ごすことができる住環境ができています。

dc0306115 - コピー一方、高断熱化により内外の温度差が大きくなるので壁内結露を生じる危険性もあります。また不連続な断熱・気密・防湿などの施工にミスがあり壁内結露になってしまった事例も増えています。
そこで、来春の2月号から6月号まで「結露相談室からの事例と解決策」を5回のテーマに分けて施工の不良事例を挙げながらその防止策を紹介していますので、是非、読んでいただきたいと思います。



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気密に関係したバルコニーの漏水原因とは?

寝前の夜11時に近所の一人暮らしのおばーちゃんから緊急の電話が入りました。
「夜遅くてすみません。町内会の○○副会長から紹介いただき電話をいたしました。」「どうしました?」「和室の天井から水がどんどん流れ落ちています。深夜で本当にすみませんが見てもらいたいのですが?」・・・という電話です。日中であれば、おばーちゃんの家を建てた施工業者にお願いすればいいのですが、何しろ深夜の11時では業者には連絡は取れません。そこで町内会の副会長にお願いして・・・私に依頼をしたというのが・経過のようです。

dc121901.jpgおばーちゃんの家とは車で3分程の距離にあります。外張り工法で建てられた築13年の高断熱・高気密住宅(?)です。おばーちゃんの家に着いて、すぐ和室を見せてもらうとなんと天井から柱を伝って水が滴り落ちています。
擬音で表現すると滴り落ちているというより「トク、トク」といった・・・水がどんどんと天井から柱を伝ってどんどんと流れ落ちているのです。(とんでもない量です。)雨漏りにしては多すぎる量です。ここ二三日は雪は少し降ったものの雨は降っていません。また和室の上(二階)はトイレとかキッチンとかの水回りはありませんので不思議です。
しかし、2階に上がって和室の天井に当たるる箇所を見てわかりました。
なんと、バルコニーになっていて(上の写真)FRP防水で造られたバルコニーが水で満杯なプールになっているのです。また昨日と今日は氷点下まで気温が下がったため表面が薄く氷が張っています。
※写真のバルコニーは翌日に溜まった雨水を処理(排水処理を)後の様子を映しています。
そうです。!!
雨漏りの原因はバルコニーに溜まった雨水が壁内に侵入したからなのです。
photo_002.jpg 雨水がベランダに溜まった原因は秋の「シーズンに落ち葉が排水皿を塞ぎ、少しづつ雨がバルコニーに水を溜めて、左写真のテラス戸の下枠まで溜まったところで、
の箇所(隙間がある。)から雨水が侵入したことが原因だったのです。

FRPは防水としてはとても優れた防水材ですが、意外と写真のようなテラス戸の下端は高さが100mm~150mm程度と低いため、施工しづらく サッシとFRP防止のジョイントの防水処理は雑になりがちです。そのため、きちんと目視でジョイント部が隙間なく防水処理がされているか確認することが大 事です。

ところで、このようにバルコニーから雨水が侵入したとしても通気層工法であることと、外張り工法であることで漏水は通気層を通り水切りの下端から流れ出るので和室には漏水はしない筈なのですが・・・・・。



関連記事:通気層には4つの機能がある!?⇒http://dannetu35.blog90.fc2.com/blog-entry-136.html
しかし、漏水してしまった原因は他にもありそうです。

そのもう一つの原因は次のようではないかと想像することができます。
一般的に外張り工法の気密処理は外部側からジョイント部分を気密テープで張り処理をしています。しかしこの外部からの気密テープだけの気密処理は不完全な施工が多いのです。

関連記事:外断熱工法の開口部の気密の取り方 外断熱工法の外張りボードの気密の取り方
そのため、気密テープの接着の甘さから、部分的に剥がれ、その部分から・・・サッシとバルコニーの隙間から侵入してきた雨水が入り込み、室内に漏水したと思われます。

今回は外張り断熱のジョイント気密テープの施工確認と補修はバルコニーを解体する大掛かりな施工となってしまうので、バルコニーとサッシの下端の防水処理で終了としました。

最近の住宅は通気層工法を取り入れているために、外壁で雨水の侵入を防止し、さらに断熱材の外側でタイベックなどの透湿防水シートで雨水の侵入を防 止する二重構造の役割を持っているので、雨漏りの原因のチェックには外壁側と透湿防水シートの最低でも二か所は必要となります。

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大雪でわかった住宅の断熱・気密性能!


無料相談に「新築3年目ですが1年目から屋根にツララができます。これって当たり前ですか?」というご質問がありましたので旧ブログに投稿した記事を再投稿して回答とさせていただきます。

気象庁によると昨年は青森県の酸ヶ湯で最深積雪566センチを観測(1979年の統計開始以来1位)、今年もすでに100cm前後の積雪があり大雪の傾向となると予想されています。
そこで、その大雪が「住宅の断熱・気密性能がわかる!?」、つまり大雪で屋根に積もった状態で住宅の断熱・気密性能がわかる方法があります。

昔の茅葺の家は冬になると必ず「ツララ」を冬の風物詩として見ることができますが最近建てられた住宅は断熱と気密性は高くなっているため、めったに「ツララ」を見ることが少なくなりました。
20110107-10-1.jpg屋根に積もった雪と「ツララ」は温熱環境を表す数値ではありませんが目視で簡単に性能の良し悪しが判断できるものさしにもなっています。それは何故かというと、主な原因に暖房等で暖められた室内の(空気)熱が室外に流出されて、屋根の雪を溶かし、軒先の雪を融かし、外気温度が氷点下になると融けた軒先の雫が「ツララ」という現象を起こします。
そのため屋根の雪が融けやすい、あるいは「ツララ」ができる家は室内の熱が流出する何らかの要因があることになります。その原因には隙間があるとか、隙間が小さくても断熱性能が低いといった場合には顕著に現われます。
20110107-10-2.jpg写真1:軒先に発生した「ツララ」隙間が多い住宅の場合は1Fの隙間から外気が浸入し室内で暖められた熱は軽くなるため2Fに上昇し2Fの隙間から室外に流出します。また窓の部分は断熱性能が低いため室内の熱の流出があるため、この付近にも「ツララ」が発生しやすくなります。
隙間が多い住宅の場合は1Fの隙間から外気が浸入し室内で暖められた熱は軽くなるため2Fに上昇し2Fの隙間から室外に流出します。
※軒天が結露によるシミで汚れている様子も見ることができます。
20110107-10-3.jpg写真2:奥に見える住宅は高断熱・高気密で全室暖房の家で屋根に積もった雪が均等、ツララがありません。(あっても小さなツララになります。)手前の家は高断熱・低気密で局所暖房の家で屋根の雪の溶け具合にバラツキがあり大きなツララも見ることができます。)





20110107-10-4.jpg写真3:一方、左の住宅は隙間が少なく高い断熱性のため屋根の雪の融け具合いも小さく均等に積もったままでツララもほぼ見られない状態の高断熱・高気密住宅で全室暖房の家。
理想的なエコ住宅であると判断される。

このように屋根の雪とツララは住宅の断熱性能と気密性能の善し悪しの判断ができるものさしとなります。


20110107-10-5.jpg 
写真4:高断熱・中気密?住宅で室内で温められた熱が窓及び軒天に流失されていることがよく見える熱画像です。(ただし、撮影は雪が降る前)
その他に壁のグリーン色に見える箇所は断熱材が綺麗に充填されていない断熱欠損を示ししています。
※注意:例えばQ1住宅のように高い断熱・気密性能がある家であっても、窓に近い屋根がある場合、レンジフード付近、換気の排気口付近あるいは窓ガラスから逃げる熱でツララができる場合があります。それでも写真1、2のツララの大きさではなく小さなものとなります。

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断熱・気密・結露の無料相談について

最近、たくさんの方から無料相談コーナーをご利用いただきまして誠にありがとうございます。
しかし、今日現在で回答の返信には一カ月以上かかっておりますので、一時「無料相談コーナー」は休止させていただきます。まだ回答メールが届いていない方は受付の順番に回答いたしておりますのでもう少しお待ち下さい。

dc1214140_6.jpg
お詫びとお願い:岩手の方から「半地下の結露とQ1住宅なのに寒い」相談いただきましたが、この時期にパソコンが壊れまして受信したメールが消えてしまいました。もし、引き続き回答をご希望でございましたら再度メールをお願いいたします。




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昆寛(コン ヒロシ)

Author:昆寛(コン ヒロシ)
住まい環境プランニング(同)
(高性能住宅設計:技術顧問)

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