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住まい環境プラニングは国内唯一の高気密性能を担保できる気密施工マイスターを育成する設計事務所です。 高性能住宅の熱環境分野に携わって28年、理論と実体験に基づいて省エネ住宅の開発研究、普及に努めております。住宅に大切な結露対策は得意分野、結露のトラブルも解決いたします。

二階が熱いのでどうにかしてほしい!(2)

二階が熱いのでどうにかしてほしい! では確かにかに断熱は足りませんが・・・断熱材だけで解決するのでしょう?という問いかけ(続き)で終わりました。

実は天井に敷きこまれた断熱材には屋根面に発生した結露が水滴となり、その水滴が断熱材にしたたり落ちて溜まったり、乾いたり・・の繰返しをしていた痕がはっきりと見ることができます。調査をした日の屋根の表面温度(室内側)は51℃という高温のため乾燥していて写真のように断熱材にも木材にも水滴はありませんが滲みになった痕がはっきりと見ることができます。

調査の目的は「二階が熱くて眠れない」ことの原因究明と改善でしたが、、結露でカビだらけの小屋裏の結露を防がないことには腐朽が始まっている部分があるので家の耐久性能が損なわれてしまいます。早急に改善しないと室内にもカビが侵入蔓延することになり居住者の健康に心配があります。
dc052601.jpg

●小屋裏の結露とカビを防ぐ方法
天井は写真のように断熱材を敷き込むと天井から下の各部屋の温度は改善されるのですが間仕切り間の気流止めがないことで基礎あるいは一階、二階の湿気が小屋裏まで上昇して湿度を高めてしまっています。温度が低下する冬の時期には(小屋裏の空気が天井断熱の効果が大きいほど)小屋裏は低温になるため相対湿度が高くなり、露点温度に達しやすく結露が発生しやすい環境になっています。

この結露は写真のように野地板や金物に結露が発生して水滴が滴り落ちて断熱材を濡らしています。これを防ぐには、一般的には小屋裏に換気口を設けて、小屋裏に集まった水蒸気を換気口から外気に排出させて、小屋裏の空気の湿度を低くして結露を防ぐ方法が取られています。
しかし、実際には水蒸気をスムーズに排出させる換気口を設けると、雨や雪の吹き込みの原因をつくるために小さくしてしまうので効果が小さく、結露の発生が見られる家が多くあります。
dc052604 - コピーところが、
今回の調査の物件は排気口はなく軒天に小さいガラリを数個つけただけで給排気口としていますが・・・これでは小屋裏の換気はほとんどされません。
軒天には軒天ガラリをつけることで小屋裏換気がさらに促進されます。




dc052602(修整2)熱さをやわらげる方法としては棟に新たに左写真のような棟換気口(棟換気)を新たに設置することで解決されます。



ところが
一階の和室、リビングのが外周廻りと間仕切り壁の幅木付近には写真のようにカビが発生しています。


dc052603(修整1)

これはどうしたものでしょうか?
続きます!
参考:気流止めを作る方法⇒


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二階が熱いのでどうにかしてほしい!


夏の暑さ対策のために、過去の調査事例を投稿です。
2012年の夏に
「二階の寝室がが熱くて眠れない!」という相談があり原因と改善のために調査に向かいました。
dc052002.jpgこのお宅は築25年の在来軸組構法で建てられた二階建ての住宅です。断熱材は屋根、壁とも密度10kg/m3品の100mm厚のグラスウールが使われています。二階に上がって小屋裏を覗くと写真(上)のように棟の部分には白くカビが発生しているのが見えます。
また、右の屋根面は濡れていてカビも生えているように見えます。
左の屋根面は比較的に綺麗に見えます。



dc052001(修整1)左の写真はその右側の屋根面の下(天井)を写しています。
天井に敷き込まれたグラスール断熱材の上にシミが点々と見ることができます。これは屋根面に結露が生じて、その水滴がグラスウールに滴り落ちた痕です。この調査を行った時の外気温28℃でしたが小屋裏に上がって見るとサウナ室いるような熱さで長く居ることはできない環境ですがカラッとしています。
dc052001(修整2)
サウナ室は100℃前後の温度ですが体感的にはサウナ室に入っている、あの温度環境です。 屋根面を表面温度計で測ってみると51℃もあります。


51℃の温度というのは、手に持っている表面温度計の金属部分は「アツ!」と感じる熱さがあります。また、黒く、白カビが発生した部分を手で触ってみると、サウナ室の壁面に触るとカラッとした熱さ!・・・あの触感なのです。一般的にこのような環境の小屋裏の場合には湿度が高くムッとして眼鏡が曇るような環境なのですが・・・カラッとしています。しかし熱すぎます。

これでは熱くて熟睡はできないのは当然です。

この熱さを防ぐためにはどうしたらいいのでしょうか?

大工さんは「断熱材が100mmと薄いので断熱材を天井に足すと良いといいます。」

確かに断熱は足りませんが・・・断熱材だけで解決するのでしょうか?
 

続きます!
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木製サッシの結露

Facebook仲間のH・Kさんからのご質問に対しての回答です。
>我が家は、デンマーク木製サッシ。4-A18-4 Low-e アルゴンでも結露してしまうんですよね・・・。スペーサーがアルミだからでしょうか? 冬期の相対湿度50%です。


以下は旧ブログ(2008.1.26作成)にUPしたものを転写して回答としています。
↓↓↓↓↓↓↓
昨日は全国的に大荒れの天候でしたが、こちら岩手では大吹雪で気温も朝方は−5.1℃で寒い一日でした。最近、結露の無料相談コーナー(無料相談)に多くの方々から「露点温度」についての問い合わせ、質問がありましたので露点温度から目視で結露が発生する流れを検証したいと思います。

dc051404.jpg左の温度計は内外の気温を測る温度計です。
朝方の8時頃の温度で外部は-5.1℃で室内は21℃の我が家の環境です。








dc051405.jpg左り写真は我が家の木製サッシ・デンマーク製のLOW−Eガラス(アルゴンガス入り)の窓です。

ご覧のように木製サッシであってもガラス下端に結露が発生し、窓台の楕円形の水玉ができています。
所謂、表面結露の集合体(水)です。この時の結露発生付近の相対湿度は53.9%で温度は15.3℃を示していて露点温度は6.0℃を計測しています。


つまり、この窓付近の温度が6.0℃になると表面結露が発生しますよ!ということのお知らせ。

それではどの部分から露点温度に達するのでしょうか?
その、結露が発生するポイントを探します。

dc051402 コピー1写真はレーザー式表面温度です。測定ポイントは印の所です。ここではペアガラスのアルミスペーサー部分を測定しています。レーザーポイントがスペーサーを照射していますが若干ガラスに反射してしまうので表面温度に誤差があり正確ではありませんが一応5℃を指しています。

写真ではペアガラスのグレチャン(ガラスを抑えるビート)の表面の温度を測定、6℃であることが確認できます。つまり、露点温度は6.0℃でしたから、先ず最初に結露はここのグレチャンから始まるだろうことが推測されます。

しかし、写真ではグレチャンの表面温度より低い5℃ですから温度だけから判断すると最初に結露が出るのはこの中であるように思われますがペアガラスの中空層は室内より乾燥空気で水蒸気量が少ない(絶対湿度は低い)ので温度が低くても露点温度は高いことが推測されます。

写真はグレチャンより室内側の木製の障子の下端を測ると10℃

dc051401 コピー1
ついでに周囲の表面温度も測ってみました。

写真は18℃写真と同じ木製サッシの障子ですが、こちらは縦枠を測っています。写真では10℃でしたから8℃の温度差が出ています。

同じ場所の障子なのに高さが少し違っただけでこんなに違うことがあるのです。

(それは何故なんでしょうか?)

実はこれ!コールドドラフトを防ぐために窓下にパネルヒーターが設置されていているのですが私の机の左に設置されている所はテーブル代わりになったりして、ケーブルや雑物が乱雑に置いてあるため空気の流れが悪くコールドドラフトを防ぐ役割を果たしていないのです。そのため窓下は寒く、窓上は高い温度になっています。さらにガラス押さえのグレーチャンに隙間があり外気に影響されやすくなっています。、ちなみにこれ以外の窓では結露は出ていないのです。

また結露が出る条件を測定前日に意図的に作っておきました。
それは換気回数なのですがおよそ0.3回/hに設定した結果です。
写真は室内側の4方枠の縦枠・・の表面温度は22℃です。
写真は室内側の壁面の・・・表面温度は写真と同じ22℃です。

検証の結論は?
換気回数が少ないことと、暖房器があるにもかかわらず窓面の表面温度を上げることができなかったことと、さらにグレーチャンの隙間が外気の影響を助長し、小さい温度変化でも露点温度に達してしまい結露が発生!と考えられます。

あれから5年経った今年の2013年は、この木製窓の東側と南側と西側の木製サッシにコールドドラフト対策(窓下にパネルヒーター設置)していても結露が出るようになりました。その原因は、5年間の寒暖の差が原因でグレーチャンに伸縮が始まり、コーナー部に隙間が生じ熱伝導率は値が大きいアルミスペーサーに、その部分から外気の影響を受けて結露しやすくなっています。今年はその部分をグレーチャンに替えてシーリング材で隙間を防ぐ予定です。その結果はどうなったか?は今年の冬に再度投稿いたします。
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換気計画のアンダーカット

換気計画で室内の換気経路を確保する時にドアのアンダーカットが一般的な方法です。

20100730-4-1.jpg意外とこのことが理解されずアンダーカットがない住宅がとても多いのです。アンダーカットの幅やガラリの幅が少ないと、その部屋に結露が起きることがあります。
各部屋のドアのアンダーカットは最低でも10mm以上確保しましょう!

ガラりやスリットも同様で幅10mmの隙間は圧損抵抗により実際の開口面積はおよそ半分くらいです。

10mm×600mmのスリットであれば30cm2です。

差圧が9.8Pa時には40cm2分の換気量が確保されます。



20100730-4-2.jpgこのアンダーカットは空気の流通を良くするため、全室暖房の住宅であれば
吸気(排気)口があるトイレやユニットバス、押し入れ等は
(暖 冷房器が設置されていなくても)冬は暖かく、夏は涼しい環境を
得ることができます。しかし反面、音も伝えることになるのでトイレなどは流す音が気になります。その他に音が気になる部屋には、アンダーカットは設けないで、
その部屋ごとに給気口と吸気(排気)口を設けると気にならなくなります。

ただし、給気は防音用の給気口が必要です。またその部屋の気密性を高めないと、せっかく防音用給気口を設置してもあちこちの隙間から音が漏れて効果が小さくなります。
また、その部屋の壁、天井にグラスウールとかロックウールをエコプロファイバー等を充填して吸音効果を高めると効果抜群です。

参考:防音用換気部材取扱いメーカー
http://www.showon.co.jp/bouon/3_syoon/syoon.html
http://www.seiho.com/jp/products/sound/npj.html
http://www.sylpha.co.jp/
http://www.imcompany.com/


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「山菜セット」プレゼント当選者発表!

「山菜セット」プレゼント当選者発表!

「山菜セットプレゼント」に応募!ありがとうございました。
今年はプレゼント応募者数は8名様でした。
dc050229(修整1)

当選者は4名様の予定でしたが応募者が少ないことから、思い切っては応募者全員を当選といたしました。
ただし、A賞(送料負担なし)は取りやめて、全員B賞(送料負担)といたしました。
dc051704.jpg「山菜B賞」おめでとうございます。 
①田村 様 
②瀬崎 様
③鈴木 様
④今井 様      
⑤栗田 様      
⑥鳥山 様   
⑦亀井 様    
⑧生駒 様

B賞の方の送料負担については
クロネコヤマトの宅急運賃一覧表(60サイズ~80サイズ)をご覧下さい。
(荷物の発送地は岩手になります。)

商品は運賃着払いとして発送いたします。
例:60サイズで東京の場合は
840円+クール料210円=1.050円を配達人にお支払いください。
宅急便運賃一覧表 はこちらをご覧ください。
↓↓↓
http://www.kuronekoyamato.co.jp/estimate/kitatohoku.html

●当選された方はメールで当選案内を差し上げます。
そのメール(返信)に配達先郵便番号・住所・お名前・電話番号等をを明記の上ご返送下さい。
配送先がわかった順番に発送いたします。
早い方では到着は5月20前後には商品の発送となります。

「お願い!!」

※今回は当選者を多くしたたものの・・・タラノメ、コシアブラのセット中心にしてお送りしようと思っていますが収穫状況によっては、数名の方は八幡平のヒメダケを中心としたセットをお送りするかもしれません。
ご了解下さい。
次回のプレゼント企画は「秋のキノコ!」です。


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プロフィール

昆寛(コン ヒロシ)

Author:昆寛(コン ヒロシ)
住まい環境プランニング(同)
(高性能住宅設計:技術顧問)

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