高性能住宅をつくるこだわり
日本での高性能住宅はQ1住宅という次世代省エネ基準より上回る省エネ住宅が少しづつ普及しつつありますが、全室暖房という意識がある住宅はなかなか普及しないのが現状です。
全室暖房は家をシュルターとしてとらえている西洋文化圏で発達したものですが、その快適性、安全性からパネルラジエーターや蓄熱暖房器が脚光を浴び ものの、その機械の最高能力をもってしても暖まらず、コストが高いなどで敬遠されるという問題起こりました。
ライフスタイルも西洋化し、家も洋風に近い西洋化の家がどんどん建つようなったものの、実はそれは目に見えるところだけ真似た住宅が多かったような 気がします。
日本はいまだにセントラルヒーティングは贅沢だ!
高い!という考える方がいまだにいらっしゃいます。
高いのはセントラルヒーティングの設備能力が悪いのではなく、熱の損失がとても激しい低気密住宅であるからです。高いコストの全室暖房を低コストで実現する 方法は家の断熱・気密化の出来不出来にかかっていることを意外と理解されていないのです。
全室暖房を贅沢と感じる日本では先に断熱化が浸透しました。1970年代のオイルショク以降に省エネを考えて家の断熱化が急速に進みました。家のつくりがしっかりすれば、ガンガンと暖房あるいは冷房をする必要がありません。冷蔵庫のドアが開いていれば電気代がかかる割には食品が冷蔵されないように、家が気密化されていなければ暖房費、冷房費もかかる割には快適な住環境にはならないのです。
断熱・気密によって家の性能が良くなるほど暖冷房のエネルギー使用量が少なくなり、使用期間も少なくなってきます。この断熱・気密の技術が、かっては高くつきすぎて普及しなかった全室暖房を可能としています。
断熱と気密はきってきれない関係にあります。
気密層は冷気の侵入を防ぐ役割の他、もう一つの大きな役割をもっています。
それは防湿層としての働きです。
室内で発生する湿気が壁の中に入り、そこで結露が起こると構造体が腐朽菌によって冒される危険があります。
室内の湿気が壁の中に悪さをしないようにバリアとして室内側に気密・防湿層を施すのです。
気密・防湿層は主にポリエチレンフィルム0.2mmなどを用いますが・・・これだけではビニールハウスで暖房しているようなもので結露が起こってし まいます。
その結露を抑えるのが断熱材の役割です。全室暖房ではなくても断熱材で室内の結露を防ぐことができます。しかし、とてつもない厚さが要求されます。
●写真は先張りシートの施工後の状態
そして、断熱材が厚くなればなるほど、内部結露が起こりやすくなります。外側にいくほど外気温に近づいていくためです。断熱・気密・全室暖房は本来分けて考えていけないものなのです。
しかし、気密化を図ることによって、呼吸や燃焼による空気の汚れや、水蒸気などを室内から排出できません。そのため、室内の空気を燃焼させ、汚 れた空気と水蒸気を室内に戻す開放型のストーブやファンヒーター以外の暖房器を使用します。
家の大きさや家族構成、ライフスタイルに合わせて換気計画を組み、新鮮な空気を確保します。新鮮な空気がどこから入りどこから抜けていくか、計画を 立てて出入口を決めます。
機械換気による換気システムの場合は給気口にはフィルターがついています。そのため外からの空気に混ざり進入してくる有害物質を取り除いたクリー ンな空気を取り込むことができるので、花粉症やアレルギーの症状が軽くなったという例もあります。
気密の悪い家では逆にこの計画が立てれません。例えばトイレでファンを回した時に、気密を意識しないで建てられた一般の住宅ではコーナーや建具等の 隙間から汚れた外気をダイレクトに取り入れたり、隙間同士で換気を行ったりしているのです。
だからこそ・・・手に入れたいのが高性能住宅です。
断熱・気密・換気・全室暖房を整えた住宅のこだわりは家を建てる上で必ず持つべきです。
どれかをないがにしろにすれば、その家の性能はバランスを崩して不快な家となります。
気密層が途切れていたり、断熱材がたるんだり、隙間があくような中途半端な施工では、結露被害を助長することになり、省エネ効果も減少して省エネの 目的と反対の環境をつくってしまいかねません。誰も寒い家(暑い家)は欲しくはないし、短命な家も欲しくはありません。
※気密についての意識は施工者側が当り前の技術としなければならないのですが、残念ながら気密の技術は特別なものと受け止めて必要のないもの、ある いは中気密でいいと思っている施工業者が多いことは残念に思います。一方、施主様の方が施工業者より断熱・気密の勉強をされて自分で気密工事をする。・・ といった方が増えています。
(住まい環境プランニングはそんな方を応援いたします。)
気密・断熱施工についての相談をスタッフのブログで無料で受け付けしています。
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全室暖房は家をシュルターとしてとらえている西洋文化圏で発達したものですが、その快適性、安全性からパネルラジエーターや蓄熱暖房器が脚光を浴び ものの、その機械の最高能力をもってしても暖まらず、コストが高いなどで敬遠されるという問題起こりました。
ライフスタイルも西洋化し、家も洋風に近い西洋化の家がどんどん建つようなったものの、実はそれは目に見えるところだけ真似た住宅が多かったような 気がします。
日本はいまだにセントラルヒーティングは贅沢だ!
高い!という考える方がいまだにいらっしゃいます。
高いのはセントラルヒーティングの設備能力が悪いのではなく、熱の損失がとても激しい低気密住宅であるからです。高いコストの全室暖房を低コストで実現する 方法は家の断熱・気密化の出来不出来にかかっていることを意外と理解されていないのです。
全室暖房を贅沢と感じる日本では先に断熱化が浸透しました。1970年代のオイルショク以降に省エネを考えて家の断熱化が急速に進みました。家のつくりがしっかりすれば、ガンガンと暖房あるいは冷房をする必要がありません。冷蔵庫のドアが開いていれば電気代がかかる割には食品が冷蔵されないように、家が気密化されていなければ暖房費、冷房費もかかる割には快適な住環境にはならないのです。
断熱・気密によって家の性能が良くなるほど暖冷房のエネルギー使用量が少なくなり、使用期間も少なくなってきます。この断熱・気密の技術が、かっては高くつきすぎて普及しなかった全室暖房を可能としています。
断熱と気密はきってきれない関係にあります。
気密層は冷気の侵入を防ぐ役割の他、もう一つの大きな役割をもっています。
それは防湿層としての働きです。
室内で発生する湿気が壁の中に入り、そこで結露が起こると構造体が腐朽菌によって冒される危険があります。
室内の湿気が壁の中に悪さをしないようにバリアとして室内側に気密・防湿層を施すのです。
気密・防湿層は主にポリエチレンフィルム0.2mmなどを用いますが・・・これだけではビニールハウスで暖房しているようなもので結露が起こってし まいます。
その結露を抑えるのが断熱材の役割です。全室暖房ではなくても断熱材で室内の結露を防ぐことができます。しかし、とてつもない厚さが要求されます。

そして、断熱材が厚くなればなるほど、内部結露が起こりやすくなります。外側にいくほど外気温に近づいていくためです。断熱・気密・全室暖房は本来分けて考えていけないものなのです。
しかし、気密化を図ることによって、呼吸や燃焼による空気の汚れや、水蒸気などを室内から排出できません。そのため、室内の空気を燃焼させ、汚 れた空気と水蒸気を室内に戻す開放型のストーブやファンヒーター以外の暖房器を使用します。
家の大きさや家族構成、ライフスタイルに合わせて換気計画を組み、新鮮な空気を確保します。新鮮な空気がどこから入りどこから抜けていくか、計画を 立てて出入口を決めます。
機械換気による換気システムの場合は給気口にはフィルターがついています。そのため外からの空気に混ざり進入してくる有害物質を取り除いたクリー ンな空気を取り込むことができるので、花粉症やアレルギーの症状が軽くなったという例もあります。
気密の悪い家では逆にこの計画が立てれません。例えばトイレでファンを回した時に、気密を意識しないで建てられた一般の住宅ではコーナーや建具等の 隙間から汚れた外気をダイレクトに取り入れたり、隙間同士で換気を行ったりしているのです。
だからこそ・・・手に入れたいのが高性能住宅です。
断熱・気密・換気・全室暖房を整えた住宅のこだわりは家を建てる上で必ず持つべきです。
どれかをないがにしろにすれば、その家の性能はバランスを崩して不快な家となります。
気密層が途切れていたり、断熱材がたるんだり、隙間があくような中途半端な施工では、結露被害を助長することになり、省エネ効果も減少して省エネの 目的と反対の環境をつくってしまいかねません。誰も寒い家(暑い家)は欲しくはないし、短命な家も欲しくはありません。
※気密についての意識は施工者側が当り前の技術としなければならないのですが、残念ながら気密の技術は特別なものと受け止めて必要のないもの、ある いは中気密でいいと思っている施工業者が多いことは残念に思います。一方、施主様の方が施工業者より断熱・気密の勉強をされて自分で気密工事をする。・・ といった方が増えています。
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