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付加断熱工法住宅を熱カメラで見る①

2012/03/21 Wed

付加断熱工法で施工し、完成した住宅を熱カメラで検証してみました。
現場名は2012年3月に完成した(有)山井建設:設計施工のO邸(Ⅱ地域)熱損失係数(Q値)1.45W/㎡・Kで次世代省エネ基準のⅠ地域の1.6W/㎡・Kより熱ロスが少ない値になっています。
気密性能(C値)は気密試験の結果0.23c㎡/なので高気密住宅あることがわかります。
(外気温は-2℃ /室内の温度は21℃の条件でAM5:00に外部から測定)

$R2P1PVV.jpg
①南面に朝日が当たる直前つまり日中外壁に日差しによる熱の影響を受けない状況での測定の結果がこれ!赤黄色い部分が開口部(窓:Low-Eガラス)の枠で青黄色か黄色になっている部分がガラスで室内の熱が外部に放射されていることがわかります。
屋根の軒天廻り、基礎廻り付近、外壁は漏気による熱が少ないことがわかり断熱・気密性能が高いことを証明できる画像となっています。

②外壁左面の表面温度が高くなっていますが、その原因は次の熱画像↓
29組写真 - コピー
これは第三種の換気システムの排気口から排出される熱が周囲の外壁面の表面温度を上げています。

③この写真は北側から撮影したものです。
98組写真 - コピー
1Fの黒い部分が暖房のヒートポンプ、配管部の発熱の様子が赤く見えます。
34組写真
④これは軒天の方を見上げている写真です。開口部のPVCサッシ窓からは排熱されているものの全体として断熱欠損が少ないことを示しています。
これは「次世代省エネ基準をクリアする付加断熱工法のなせる業です。

熱カメラで見ることで人間の眼に見えない不思議な熱の世界が見ることができます。
なによりもごまかしが利かない断熱の施工の良し悪しがよく見えます。

●建築の設計施工は(有)山井建設
●熱環境(断熱・気密・換気・暖房)の設計。監理は弊社:住環境アルテの設計技術部
●次世代省エネ基準Ⅰ地域仕様(建設地はⅡ地域)
●熱損失係数Q値=1.45W/㎡・k
●床面積:150.57㎡ 気積:376.33&㎥
●屋根:グラスウール(パラマウント硝子工業)240mm
●外壁:グラスウール105mm+付加断熱32kg/㎥品45mm
●基礎:基礎断熱土間床工法防蟻用スタイロフォーム(B3)75mm
●基礎:外周⇒防蟻用スタイロフォーム(B3)50mm(床全面に敷設)
●気密部材:土台気密パッキン、先張り気密ート、気密シート他(ジェイベック
●開口部気密部材:ノルシールV754
●合板気密用パッキン:ノルシールV754
●気密テープ:寺岡製作所
●気密コンセント:日本住環境
●換気システム:日本住環境
●防蟻用ハイプレンフォーム:三井化学産資
●暖房(HRヒーター): ピーエス㈱盛岡


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付加断熱の気密の取り方(開口部の納め方と気密テープの選定)

2012/03/13 Tue

今日は開口部(窓廻り)の気密・防湿シートの施工方法です。
下左図、下右写真は窓の下部断面図です。
ー線の部分の気密・防湿シートの先張り施工方法です。
dc031302.jpg
右の写真は気密・防湿シートが半透明なので見えづらいですが窓台の四方に気密・防湿シートが先張りされ状態になっています。

この先張りシートが完了すると内壁に断熱材(GW100mm)が充填されて内壁の気密・防湿シートが取りつけられて先の窓廻りの先張りシートとジョイントすることになります。

その施工上の注意点はこちら↓
dc031301.jpg①窓廻りの気密・防湿シートの施工で特に注意しなければならない箇所があります。

内壁に断熱材(GW)が取り付けられると幅広の気密・防湿シートが内壁前面に張り付けられます。

開口部では気密・防湿シートは窓台の方に折り曲げる必要があるので窓のコーナーを対角にカッターで切り、窓台に取り付けられたサッシ枠の内側で止めるように切り取ります。

この時にコーナー部分は当然下図のように気密・防湿シートが切り取られて口が空いた状態になります。


そのため、口が空いた状態の気密欠損を防ぐためには下図の右上のキミツマドコーナー(気密副資部材)を取り付けることで簡単にコーナー部の気密化を図ることができます。



「気密テープの選定」
しかし、この部材を使わないでコーナー部の気密処理ができないのか?・・という質問がありましたので今回の現場ではキミツコーナー部材を使わないで気密処理をする方法を採用しました。

その処理方法は気密テープだけで行います。
一般的に気密テープとして採用されているものには片面テープあるいは両面テープであっても比較的に厚みのあるブチルテープを使うことが多いので重ね貼り(二重、三重の重ね貼り)するとその部分が厚くなりすぎて使用はできません。
また、カッターで切り取らなければならないため手切れ性、作業性が悪いのです。
また、接着強度も意外と弱く私にとっては不満なのです。
そこで、厚みが薄く接着力が強い、尚且つ、手切れ性が良い(縦横にカッターなしで手で切ることができる)気密テープを使うようにしています。

一般的に多くの現場ではカラー色(ホワイト、ブラック色の気密テープを使うことが多いのですが私は敢えて半透明の気密テープを採用しています。
その理由はカラー色の気密テープでは貼りつけた部分はテープが強調されて綺麗に見えますが、テープの下の施工後の様子が確認できません。一方、半透明の気密テープは貼った施工後の様子がよく見えます。(欠点は見えるので綺麗には見えないことですが)
しかし、気密テープの下が見えることで処理状況が目視で簡単にチェックできるのがメリットです。)

こんな理由で外貼り工法でも充填工法でもこの気密・防湿テープを採用しています。

※参考部材:日本住環境のシールドコーナー
※参考部材:寺岡製作所の気密テープ↓↓
20100304215044901.jpg



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金物工法の熱橋対策

2012/03/07 Wed

組み立て方が容易で現場での工期は早く、剛接なので3階建住宅など、あるいは梁を大きく飛ばす大空間の空間を演出でき、接合部に継手仕口を使わないので軸材(梁・柱)の断面欠損が少ない金物(ドリフトピン)工法が増えてまいりました。

構造的に見ると『金物工法』は通常の『在来工法』と比較すると安定かつ強度があることは間違いがないようですが熱環境の面から見ると熱橋が非常に多く存在し、ピンあるいはボルトの部分に結露が起こる心配がありますにで施工には気をつけなければなりません。

583zgmxmdazmtqoj0oqrjiphyq.jpg例えば、これは在来金物工法で
屋根、壁に構造用合板を張り断熱は屋根、壁は充填断熱(軟質ウレタンフォーム吹付け)仕様の場合は外観では気密性も断熱性も高いようにに見えます。
断熱施工精度もムラなく綺麗に施工がされていて問題はないように見えますが写真の丸印のドリフトピンが外部に貫通していて構造用合板9mm一枚で熱橋を防御している(構造用合板がないドリフトピンが剥き出しの部分があります。)ことになり熱橋対策としては不完全です。

外張り工法のように外部からスッポリ包むことができれば、この欠点は解消されます。

金物工法のピン
上の写真は付加断熱(外内ダブル断熱)のボルトとドリフトピンです。ボルトの部分は座彫り(ざぼり)をして一液性のウレタンを充填して熱橋を防御しています。しかし、ドリフトピンの部分は隙間は小さいのでウレタンでも充填が難しいため防御できません。

dc012102.jpgこの写真の現場では幸いにして外側にグラスウールを外側に付加するのでドリフトピンの熱橋になる欠点は防止されます。
最近は在来軸組み構法でQ値を高めようとすると、必然的に外側か内側に断熱材を付加する必要があります。
金物工法の熱橋となる欠点もQ値を高めることで解決しそうです。
いずれにしても、付加断熱しない場合は熱橋にならないように部分邸に対策が必要です。

「参考」木造軸組構造との違い
木造軸組工法では柱と梁を接合するために柱や梁に「継手」と呼ばれる欠けこみを作り、これらをはめるように柱と梁を接合します。金物工法では、継手を作る代わり柱に金具を埋め込み、梁には柱に埋め込まれている金具の厚みの分(わずか数ミリ程度)の溝と、最後にボルトで固定するためにセンター部分に欠けこみをつけ、そのままの状態で両方を左右から専用のボルトとピンで固定させます。




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昆寛(コン ヒロシ)

Author:昆寛(コン ヒロシ)
住まい環境プランニング:技術顧問
(設計事務所:高性能住宅専門)
希林舘自然クラブ(代表)

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