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住まい環境プラニングは国内唯一の高気密性能を担保できる気密施工マイスターを育成する設計事務所です。 高性能住宅の熱環境分野に携わって28年、理論と実体験に基づいて省エネ住宅の開発研究、普及に努めております。住宅に大切な結露対策は得意分野、結露のトラブルも解決いたします。

人体と照明の熱容量と蓄熱性

室内に大勢の人がいると、暖房しなくても部屋が暖かく感じられることがあります。

318zgmwotaxmdhz_w.jpgこれは人の体から発する熱が原因です。
人は作業量や室内温度との温度差に応じて放熱していますが、安静にしていても体内の栄養分を消化することで熱エネルギーを生み出しています。照明や調理器具、テレビ、冷蔵庫からも熱が発せられています。

夏の場合には、
これら熱は冷房の妨げになりますが冬には室内の温度を温かく保つ助けになります。(室内の冷房の妨げにならず、冬には捨ててしまう熱を利用する方法としては暖房ボイラーを室内に取り込んでしまうことです。熱も利用できますがボイラー本体が風雨にさらされないため寿命が倍以上持ちます。)


暖冷房計画の際には部屋の広さだけではなく、どれだけの人がいるのか?
どんな熱源があるのかといった生活の仕方をも考慮しなければなりません。
室内の温熱環境は、気候条件、壁体の素材や厚み、照明器具、冷暖房器具など、様々な要素によって形成されます。

人にとって最適な温熱環境づくりを計画するときは冷暖房器具による発熱を考慮するだけでは十分ではありません。
室内はもとより建物全体の熱収支まで目を向けて計画する必要があります。

また、外部から伝わったり、室内で発生した熱が、どれだけ室内側に蓄えられるかも忘れてはなりません。物質が熱を蓄える性質は熱容量はW/℃で表され、物質の温度を1℃上げるのに必要な熱量を示しています。熱容量の小さいものは温めやすく冷めやすい資質があります。
一方、熱容量の大きいものは温めにくい反面、いったん温まったら冷めにくい性質をもっています。

したがって、熱容量が大きいと多くの熱を蓄えることができ、蓄熱性に優れていると言い換えることできます。
熱容量は比熱や比重に関係し、熱の伝えやすさを示す熱伝導率とは直接には関係はありません。
熱伝導率が大きく断熱性能が悪くても蓄熱性に優れた物質もあれば、断熱性は高いが蓄熱性が悪い物質もあります。
熱容量の大きな物質には土壁や石やコンクリートなどがあります。
これらでできた建物は温まりにくく冷めにくい性質を持っています。
土壁や山肌深く掘られた氷室やトンネルが夏の貯蔵庫になるのは、外気温温度の影響を直接受けにくいことが原因です。

しかし、熱容量の大きな材質が全て建築材料として優れているわけではありません。
これらは、やはり建物の気密化、断熱化と併せて考える必要があります。


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満足する家づくりは情報収集に比例

住まいは家電製品や車のように、現物のない商品といえます。
そこで世界で一つしかない我が家を作ろうというのですから、まして見本があってないようなものです。

168zgmwodaymdfhbm4gihio.jpgしかし、建てようとする皆さんはあくまで建築家でも大工さんでもありません。イメージを整理するのも大変な作業ですし、
それを設計者や施工者に上手く伝えられるかどうかも心配です。
その意味では住まいづくりの成否は、より付帯的なイメージの把握とそのための情報収集にかかっているといえます。

先ずは、住宅雑誌やメーカー・工務店各社の印刷物をできるだけ集めることからスターです。(ちょと、したたかに、実際にお願いする気もない会社のものも参考に取り寄せてもいいと思います。)

168dhsrz47kkf4qww.jpg例えば
印刷物といっても、様々な種類があります。
●住宅雑誌、インテリア雑誌(一般向けとプロ向けの2冊)
●メーカーや工務店のパンフレット
●テクニカルパンフレット
●プラン集
●仕様、仕上げ表
●設備/インテリアのカタログ
●実例集などです。

ある程度資料が揃ったら、気に入ったところを切り抜いてファイルしておきます。この段階でモデルハウスや展示会の見学も並行して進めておきます。
ファイルする際は1軒の家にならなくとも、とにかく「リビングはこんな感じ、子供部屋はこんな感じ、台所はこんな感じ」といった・・・・アバウトのイメージ作ります。

無理して間取りを書いたりする必要はありません。
様々なイメージを断片的でも構わないので整理しておきます。
こうして切ったり貼ったり、メモを書き込んだりした自分だけのツールを作ります。

こうすることで自分のイメージも「自分はこんな家に住みたかった!」ということが自分なりに把握できてきます。・・・それが大切です。それから自分なりのイメージが次第に具体化し、それらが仮に専門的なものではなくても設計者に伝えるツールにはなります。

(我が家では家内のイメージを設計者に伝えるために、素人なりに図面(漫画図面)を書いて100回ほどのFAXのやり取りを設計事務所さんとしていました。)

最終的にどこに依頼するかは本人の自由として、どんな場合でも最後は契約を前提にして話を進めることになります。その段階では、自分達の希望と予算とを設計者や施工者に伝え、後はそれがどういう形になって提案されるか待つわけです。

キッチン、建具、照明、浴室などチェックすべき項目はたくさんあります。
かといって予算は限られていますから、足し算、引き算を何回も繰り返しながら、最終的にはプランが詰められていきます。
しかし、メーカーや工務店の中には、契約を急ぐばかりに、「まあ!細かいことは後で決めましょう!」と仕様や仕上げを棚上げして契約するところもあります。

後で後悔しないためにも、契約前の情報収集と細部にわたる詰めは、できるだけしておくべきです。
こうして完成した住まいは、雑誌やパンフレットで見た物件よりはグレードが落ちたとしても、個性や貴方の家族らしさが表現されたという意味では、どこにも負けないものになることうけあいでしょう。

満足する家づくりは自分の情報収集の努力(時間)に比例します。


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換気扇が原因でカビが生える。


この記事は2007年8月に投稿したものですが、無料相談に似たようなご相談が3件ありましたので再投稿となっております。(改善に参考にしていただければと願っております。)

換気扇が壊れている!・・・カビが生えたのは換気扇が欠陥だからではないのか?
と建て主はカンカンです。(当然です。)

そこで調査してほしいとA県の地元ゼネコンの建築部長から電話依頼ありました。
この現場は引渡しをしてから1年しか経過していないようなので換気扇の機器そのものが故障であれば1年以内ですから十分無償で交換できます。チェックして新品の換気扇を手配さえすれば1週間以内にでも解決しそうな調査ですから、私に出番はないように思えます。

「換気扇をつけた業者さんにお願いしたら・・・解決ですよ!」

いや、換気扇だけど、その換気扇の能力をチェックしてほしい・・」ということでM様邸にお邪魔いたしました。
設計は主に店舗とかビルを設計する超有名な設計事務所さん(東京)だそうです。住宅雑誌の載っていた「住宅○○賞」の受賞をみて、わざわざお願いしたのだそうです。

「これ!本当に設計事務所が設計、監理した住宅???」
(正直いって、フランチャイズの建売住宅にしか見えません。)

インターフォンを鳴らします。「ピンポ~ン  ピンポ~ンピンポ~ン」

(いくら・・工事に係わっていなかったからといっても、クレームで行くのですから気分ががいものではありません。)

インターフォンを鳴らすと、「ようやく来たか!」という感じの怒り顔でご主人がお迎えです。(歓迎はしないが、欠陥と思われる箇所を直して貰うためには、しかたがない・・・・というそんな様相です。

dc031707.jpg
名刺を交わして、訪問の主旨を説明。
そこで、部長とご主人が他の手直し工事の打ち合わせをしている間、私は調査をすることにしましました。

先ず、一番目に確認しなければならないのは、
第三種換気システムの吸気口部分(汚れた空気を吸って、排気する所)の排気量を風量測定器で吸気する量を測定してみなければなりません。測定は1時間に何m3排気されるかを瞬時にデジタルで読み取ることができます。

一般的に設置される台所、トイレ、クローゼット、浴室等の天井の白いグリルに写真のように当てて風量を測り、その合計が建物の容積の半分の排気量であるかどうか?を確認します。
↓こんな提出書類(一部分)になります。
183zgmwmza4mdfhbm4gicipq5cumski1a.jpg


とろが測定結果では十分な換気量(排気量があることがわかりました。カビが生えた(和室の畳)のは換気量不足の原因であるとは断定できません。

それでは、・・・何か?

思案中にご主人から声がかかりました。「見る所が違うでね~の?」「換気扇はこっちだべ!」
といって指を指したのです。

183zgmwmjexmdrhbm4gicipq5cumskekq.jpg何と!指をさした所は外壁面に取りつけられる給気口(外気を取り入れる所)です。
その換気扇のモーター音がしない。・・・・というのです。
「手を当てても風の出入りが全然ね~べ!」
(交換してけろ!)ということのようです。

ご主人は、この給気口はトイレ等につく換気扇(パイプファン)と同じく排気するものだと勘違いしているようです。
「あの~!これは換気扇ではないんですが・・・」
「ん・・・・!!」

そんな訳で、この給気口の説明をすることになりました。
(しかし、その給気口に手を当てても風の出入りがない・・って言てったな・・・それは、おかしい?)

説明する前に給気量も測ることにしました。
(この給気口は、およそ各部屋に1個以上外壁面に設置されています。開閉時時にパッコンと音がすることからパッコンとも呼ばれているものです。)

184bgrz47kkf4d9w.jpgその測定結果は・・・・・・何と! 
給気量・・・・・・はゼロ(0m3/h)なのです。
給気量はゼロ?(0m3/h)とはどういうことなのでしょう?
先の測定では、吸気量(汚れた空気を排出する風量)は建物の容積の1/2の入れ換えがあることが風量測定の結果でした。

ところで、この住宅の暖房はセントラルヒーティングとFFヒーターの併用になっています。
お邪魔した時は室内は暖かく、あまり気にしなかったのですがパネルヒーターに触ってみると異常に熱く感じられたので建物の断熱・気密性能には疑問に思ってしまいます。(火傷する少し手前の温度:触って「あっつい!」といって手を引っ込める・・・そんな熱さです。高性能住宅の全室暖房のパネルヒーターの表面温度はぬるま湯に触るそんな熱さなのです。

そういう訳で室温が同じ20℃前後の暖かさであった場合には建物の断熱、気密性能のある程度の良し悪しは、このパネルヒーターの表面温度の高い、低いで判断できるのです。

そこで、断熱と気密性能も調べることしました。
しかし、気密測定器も熱カメラも持ってきていませんから、目視で判断しなければなりません。
そこで天井と床下に潜って調査することにしました。

184rfndmdmznjmoj0oqrjepb5a.jpgこれは天井の断熱材(GW200mmのブローイング吹込み)ですが指を差している部分は間仕切間の隙間部分(気流止め)です。防湿シートを張っているものの、隙間部分の先張りシート(気流止め)がないことと、接合部はテープなしですからスカスカの低気密住宅になっています。




184zgmwmza3mdfhbm4gicipq5cumskoj0oq.jpgどの部分かというと、左の薄ブルー色の部分上が2Fの間仕切部分(気密住宅でない場合は、この隙間にGWを折り曲げて気流止めにすることになっています。)下の部分は1Fの間仕切間の先張りシートを表しています。

その先張りシートがない訳ですから、この間仕切間は煙突状態になって、外気が走っていることになります。
当然この間仕切には室内ですから断熱材は充填されていません。気密シートは全体に施工してあるものの、接合部のテープ処理が一切ないようなので、気密測定をしても測定不可になることだと思います。






184rfndmdmznjgoj0oqrjepdlg.jpg同じく、こちらは床下の土台付近です。
赤線で示している部分に土台先張りシートがありません。
床下にはプラスチック系断熱材があって、その上に気密シートがあるものの、外壁側のシートと床のシートとは接合部にテープ処理もない状態です。(黒くなっている所は内部結露発生で土台にカビが発生しています。)

カビの発生原因はこの部分を見てもわかるように
気密住宅ではなく、低気密住宅なため隙間があちこちに点在し、あちらこちらの隙間、特に吸気口の付近の隙間から多く給気されているため、せっかくの計画換気の換気経路が計画通りにならず、パッコン(給気口)から外気を入れることができなく室内の空気が滞留しているのです。
(例:ストローが気密住宅とすれば、吸う方と吸われる口が1個なので給と吸が明確ですが、そのストローの途中にに針の穴が無数に空いていた場合は、先端の口からは100%の給気ができません。その状態がこの現場には見られるのです。)

だから給気量はゼロ?(0m3/h)だったのです。

ということで結論!!
カビの発生(特に和室の畳の間仕切~外壁廻りの畳に多く発生)は低気密住宅であるがため、換気ルートが切断され空気が滞留、また断熱材の施工不良による内部結露~表面結露の発生~カビの発生と連鎖的になったことが原因でした。

しかし、このことをゼネコンの建築部長に後日書類で報告しましたが建て主様に報告されているか疑問です。また、有名な設計事務所の設計監理なのに監理されていないのも疑問。

「参考」気流止めの方法






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現場発泡ウレタン工法は高気密か?

304zgmwnzexmzd0_g.jpgこれはダイライト合板を下地として硬質ウレタンを現場発泡で施工した現場の状況です。

ウレタン現場発泡での施工は価格も安く、断熱性にも富んで、気密性が良いということで人気の施工方法になっています。
ウレタン現場発泡には硬質ウレタンフォームと軟質ウレタンフォームの2種類あります。

硬質ウレタンフォームは独立した微細な気泡の中に熱伝導率が極めて小さいガスを閉じ込めているため、プラスチックフォームの中では最も優れた断熱性能があり、主にRCとかSC構造の建物の内側から使用されています。

一方軟質ウレタンフォームはポリオールとポリイソシアネートとを主成分として、発泡剤、整泡剤、触媒、着色剤などを混合し樹脂化させながら発泡させたもので、気泡が連通し柔らかくて復元性のあるのが特徴で、50倍、80倍、100倍発泡ウレタンという名で主に住宅用に使われています。
(注)軟質ウレタンフォーム⇒正式呼称は低発泡硬質ウレタンフォーム(建築物断熱用吹き付け硬質ウレタンフォームA種3 )
どちらも気密性が高いというこが魅力で採用されるケースが多いようですが果たして、本当に気密性が高いのでしょうか?
302zgmwnzexmzp3ag.jpgそこで、気密測定をすることにしました。隙間の大きさを調べることで性能の良し悪しが明確にわかります。
この測定した現場の工務店はウレタン現場発泡での施工実績は13棟。

しかし気密測定は初めてだということでした。


14棟目に何故?
気密測定するのか?・・・なのですが施主様のご依頼での測定だったからなのです。
(工務店の営業マンは単位隙間相当面積01.0cm2/m2は確約したとかで・・大丈夫ですとのこと。)

目標1.0cm2/m2なのですがどうなんでしょうか?



下のデーターは気密測定の結果の一部抜粋です。
工務店の目標値は1.0cm2/m2でしたが測定の結果は以下のように営業トークである1.0cm2/m2どころか3倍強の3.94cm2/m2で悲惨なものでした。5cm2/m2ランクが気密住宅というのであれば、満足する気密性能かもしれません。しかし北国仕様では施主様は満足はしません。何故なら、次世代省エネ基準の2.0cm2/m2を最低として望むからです。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
各気圧差における通気量は下記の通りである。
Q   19 pa    520.00m3/h
Q   29 pa    660.00m3/h
Q   39 pa    800.00m3/h
Q   49 pa    900.00m3/h
測定結果各気圧差における通気量は下記の通り
通気率a = 333.49 m3/h
N 値  = 1.63
漏気回数ACH=5.96回/h・50pa
総隙間相当面積aA=230.11cm2
単位相当面積C=3.94cm2/m2
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

工務店の営業マンも大工さんも性能が出ないことに不満顔です。「断熱屋はウレタンを吹き付けただけで気密は出る・・・と言ったのにと責任は断熱屋にあると言わんばかりです。
果たして、気密が出ない原因は断熱屋さんのせいなのでしょうか?(ウレタンを吹き付けした断熱屋さんがかわいそうです。)
そこで原因の究明を全員で探ることにしました。

この住宅の総隙間相当面積が230.11cm2ですから15.17cm×15.17cm角の大きさの隙間があるということを教えてくれていますが、隙間は何処にあるかはわかりません。

304u21va2vfuhvmzmvyyro.gifそこで左写真のスモークパッファーを使って隙間を探します。

スモークパッファーの用途は建物の漏気箇所の確認 、ダクトの漏気箇所の確認 、室内の気流の確認 燃焼器具の排気ガスの逆流や漏れの確認 等に使います。赤い筒の部分を折り曲げると中で液体が化学反応を起こして、白い煙を発生させます。その白い煙の流れで漏気を探すものです。煙であれば何でもいいように感じられますが一般的な煙、例えば煙草の煙、線香の煙は使えそうですが煙状態がすぐ消えてしまい使えません。このスモークパッファーの煙は白い煙を長く持続していてくれますので漏気の隙間探しにはピッタリの商品です。

それを主に開口部廻り、土台廻り、屋根と壁との取り合い部分、下地のダイライトのジョイント部分にスモークパッファーを当ててチェックします。
すると・・・・・。


気密測定をした結果1.0cm2/m2の高気密を証明するどころか、単位相当面積C=3.94cm2/m2の低気密であることを実証する結果になってしまいました。
大工さん・営業マン、断熱屋さん
「そんな訳ねがべ(ないだろう)?」と言うような顔をしています。

306rfndmdiwmdgoc3vraw1hivc.jpg左の写真の施工状況を見ると施工後の仕上がりがよく気密欠損(隙間が)があるように見えません。
しかし50Pa(50パスカル)の圧力で減圧すると→印部分からスースーと外気が流入していることがスモークバッファーの煙の流れでわかります。
※ 50パスカルの減圧の状態というのは測定した住宅を車に例えた場合におよそ35km~40kmぐらいで走った時に住宅にかかる風圧の状況…その時にその風圧で隙間から侵入する空気を調べる。高気密であれば小さい圧力で漏気がわかるが低気密になると高い圧力をかけないと見つけることが難しい。

しかし、どうして→から漏気するのか?
それを検証する前に大工さんに次のような質問をしてみました。

「ダンライト合板を張る前に気密パッキンか気密テープを使いましたか?」

「何だ!気密パッキンって?」

「そっただもの、使ったごとがねぇ~」

「断熱屋が合板を普通に張るだけで気密が取れるがら・・と言ったべ!」と

現場の中では職人さんたちが喧々囂々(けんけんごうごう)です。

漏気する部分は全て、ダイライト合板のジョイント部分です。
ウレタンの収縮とか木の収縮による隙間、また吹き付けのミスなどが原因です。
下地で気密処理をしない場合は高い気密を望むのは無理と言えます。

現場発泡ウレタン材は繊維系断熱材と比較すると素材そのままでも比較的に気密は取りやすい断熱材と言えるだけで、十分気密を意識した施工の場合は下地材の合板で気密処理をするべきです。

つまり、外断熱の場合はプラスチック系断熱材を張る前に気密処理を施しますが、それと同様にダイライト合板で気密処理をしてウレタン吹き付けすることがポイントなのです。

それでは、どうするのか?


1.0cm2/m2以下の気密住宅の筈が3倍も悪いデーターなのですから、工務店の社長も腑に落ちない様子です。
そこで、出ない理由を・・・・・・・・・・と説明
社長は「よぐ、わがらねがら・・社員全員集めるがら講習会をしてけろじゃ!」
ということになり、数日後「気密の取り方」の施工講習会です。

308zgmwnzi3mdbfq.jpg写真は現場での施工講習会の風景です。

大工さん、営業、社長全員が集合して、私のチェックの施工状態の合否の結果を待っている風景です。前回の住宅は気密補助部材を使わないでダイライト合板を張った上にウレタン吹き付けでしたが、この現場では2種類の気密部材を使って施工指導しています。

さてその部材とは、気密パッキン材(ノルシール)と気密防水テープ(カットクロス)のこの2種類だけです。気密パッキン材ノルシールはサンゴバン株式会社製造品、この気密パッキンはポリ塩化ビニールを基材とした独立気泡構造のシーリング材で低圧縮で高い気密効果を発揮する主に建築以外に利用されている商品です。

308a2ltaxr1kweoypbe1u0.jpg写真の気密パッキンはカタログにはありませんがV-754という製品です。
厚さ、硬さ、密度などの違いが品番になっていますが、すべての品番商品を試験的にパッキン材として使ってみて、価格的、接着力、硬さから判断してV-754を使っています。
(非常に接着力が強く、貼り付ける木部が少々濡れていても接着するのがすごい!)
お問い合わせは
三井化学産資(株)建材資材事業部:TEL03-3837-5825 FAX03-3837-1945







308zgmwode4mzlgw.jpgこれは気密と防水効果兼用しているテープ様々のメーカーのものを使ってみましたが価格と接着力の強さと手切れのよさでお薦めです。縦方向横方向に手で切ることができるので施工性がいい。

色もブラック、ホワイト(半透明)がありますが私はホワイト(半透明)を使っています。これだと半透明なので断熱欠損としての隙間が大きさもよく見えるので、補修もしやすいし、補修したかどうかが目視で判断できることです。
(ブラックだと隙間があっても目視で探すことができない。)
お問い合わせは
三井化学産資(株)建材資材事業部:TEL03-3837-5825 FAX03-3837-1945

この二つの気密部材のノルシールはダイライト合板のジョイント部分に気密パッキンとしてこのノルシールを先貼りします。その上にダイライト合板を張り付けて、さらに防水テープとしてカットクロスを貼ります。

308zgmwnzi3mdkoj0oqrjeplsy.jpgその施工後の写真が左写真です。
勿論、開口部のサッシを取り付ける際にもノルシールを貼ってから、サッシを取り付け、さらのカッとクロスで防水止めテープとしてカットクロスを貼ります。

これが完了したら、内側からウレタンを現場発泡で施工完了です。

この状態で仮の気密測定をして見ますと・・・・何と!!?
(大工さんたちの驚きの顔、顔です。)







310zgmwoda2mdh3cg.jpgそこで気密施工の講習会を経て新築15棟目はマニュアルの気密部材を使っての施工に挑戦です。大工さんは「手間がかがるなぁ~。」「どこでも、こんなごとやってるのが?」とブツブツ言いながら働いています。

大工さんがブツブツ言いながら働くのはわかる気がします。
何故なら、気密パッキンとか気密テープを使う理由は気密を取るためであることは知っていますが何故!?気密を取らなければならないのか?気密を取ることでどうなるのか?をよく理解していないからなのです。

そこで以下の内容を気密測定の前に説明です。

■何故気密化が必要なのか・・・といえば
           ↓
1・隙間をなくする。
気密化とは簡単にいうと隙間をなくするということです。
気密化は住宅の断熱材と密接な関係にあり、どれだけ多くの断熱材を入れても、気密が高くなければその効果は半減してしまいます。

2・壁体内気流は大敵である。
気密化は「壁体内気流」の防止という意味で非常に重要です。
壁体内気流とは壁の中の空気の流れ(木造住宅では床下、壁の内部、小屋裏が空間的に繋がっています。
小屋裏と床下には換気口を通じて空気が自由に出入りするので、壁体内にも簡単に外気が入ってきます。
これが壁体内気流です。

断熱材は単独では特に繊維系断熱材の場合は、気流を通してしまいますので、外の冷たい、暖かい空気が壁体内に流れ込み断熱効果が発揮されなくなります。

また直接的には隙間風を防ぐ効果があり熱の損失も防ぐ効果があります。
ただし気密性を上げることにより隙間がなくなるため自然の換気(漏気)がなくなるため計画的な換気が必要となります。

●最近の住宅は計画換気の義務化によりほぼ100%換気システムが設置されるようになりましたが肝心の気密性能がいくらあるかを測定している施工会社は数少ない状況です。

若し読者の方で新築を考えている方があれば気密測定を条件とするべきです。私の考えではできれば全国一律1.0cm2/m2以下が必要と考えています。(できれば0.5cm2/m2以下を推奨)

さて肝心のこの現場の気密測定の結果を見て「ほんとがや?」と大工さんたちの頭の中は疑問符???のようです。
以下は気密試験報告書の抜粋です。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
Q   49 pa    100.00m3/h
Q   58 pa    120.00m3/h
Q   68 pa    140.00m3/h
Q   78 pa    160.00m3/h
測定結果    
各気圧差における通気量は下記の通りである
通気率a=19.98 m3/h.9.8Pa
N 値=1.0
漏気回数ACH=0.38回/h・50pa
総隙間相当面積aA  = 13.79cm2
単位相当面積  C = 0.13cm2/m2
評  価
内外気圧差50paにおける漏気回数0.38回とスウェーデン建築基準(3.0回/50pa)カナダR-2000住宅基準(1.5回/50pa)の目標を大きく上回る気密性能を有する住宅である事が証明される。
単位隙間相当面積が0.13cm2/m2と国土交通省の定めた次世代省エネ基準の義務化2cm2/m2を大きく上回る超高気密住宅であり、自然下での殆どの外風圧に左右されない住宅である事が判断される。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ご覧のように隙間相当面積0.13cm2/m2という素晴らしい気密性能でした。在来軸組工法+気密部材+ダイライト合板+大工さんの丁寧な施工の複合効果の結果です。

現場発泡ウレタン工法は高気密か?のタイトルでしたが吹きつけの場合の気密性は断熱材そのものよりも下地材に気密性があるかによって決まります。現場発泡ウレタンフォームは現場で作るため、温度、湿度とか吹き付け職人の腕でウレタン形成の良し悪しが大きく左右されます。

素材だけの性質を比較をすると現場発泡ウレタンは繊維系断熱材より気密性能があるということになるのですが、下地に気密処理を意識すると吹き付けウレタン工法は高気密工法になり、ウレタン吹き付けだけで気密を取ろうとするとは高気密にすることは難しい工法だと言えます。

いづれ、どの工法であっても気密と断熱は別と考えて丁寧な施工しないと高い気密が出ないことを教えてくれ一例でした。


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高気密住宅だから空気が汚染し結露が出る!?


これは2009年7月に2回に分けて投稿したものを引っ越しに伴って、修正、、編集していますが今年になっても同様の問題が発生していますので再投稿しています。

最近、計画換気が義務化されたのもかかわらず室内の空気が計画的に流れず空気汚染と結露に悩まされている住宅が増えてきました。オール電化住宅、高気密高断熱住宅、次世代省エネ住宅、高性能住宅とか様々な言い方がありますが基本は高気密にすることが基本の住宅です。しかし、この高気密住宅が「高気密だから室内の空気が汚染されたり、結露が出るのだ!」と言っている人がいます。

しかし,本当に高気密と呼べる住宅はどのくらいあるのでしょうか?
日本全国では何%あるでしょうか?
調査データーがないのでわかりませんが東北地方で私が何らかで係わった住宅では高気密と呼ばれる棟数は10%にも満たないのです。

dc020220.jpg一方、問題とされる気密住宅は当然ながら換気の義務化で換気システムがついています。換気システムが良好に働いている住宅では空気汚染とか結露は起きない筈です。(しかし、現実的にはけっこうこのことが問題となっています。)それではどんな住宅が室内の空気汚染とか結露に悩まされているのでしょうか?
殆どは、気密性が低く、換気設備が義務化で設置されていても正常に機能していないか、電気代がもったいないと言って止めている住宅です。あるいはマンションのように一定の気密性があるにもかかわらず計画換気が義務化になる前のマンションで換気の配慮がされていない住宅です。

つまり換気がついているが換気の機能が100%は働くように配慮されていない住宅が問題となっているのです。(建築確認申請上では0.5回/hあって合格の筈ですが実測値ではないので問題が残ります。調べる必要があります。)高気密という言葉の意味が人によってまちまちで、言葉だけが一人り歩きしているために、「高気密住宅」が悪者になってしまう側面があります。
住まいと言う屋外から区切られた器の中で人が生活すると、衛生環境は悪化します。塵や埃、油汚れが溜まり、空気も汚れます。また、建材とかタンス等からも汚染物質が排出されます。気密性が高い低いにかかわらず、掃除をし換気を図らないと室内は汚れます。
では何故?空気の汚れが問題となっているのでしょうか?


計画換気が義務付けになったことによって室内の環境が義務化になる前より、室内の環境は良くなったのでしょうか?
計画換気の義務化はシックハウス防止を目的に改正された建築基準法ですが、一般住宅、マンションでは公共の建物と違って完成後(引き渡し時の)換気の給排気量の実施の義務化にはなっておりません。そのため、建築確認申請に添付する「居室毎の機械換気設備」の用紙に各部屋毎の気積と換気の種別と排気量と換気回数を記入して提出することで(書類上でのチェックはされますが・・・・)OKとなります。

書類上はOKであっても実際に換気の排気量が申請通りになっているか実測検証されないため、多くの住宅、マンションの換気排気量は申請通りに確保されていない例が現実が多くあります。では、実測して申請通りの換気排気量があればいいのか?と言うと実は、これも問題があるのです。換気を実測していても排気側だけ測定して給気側を測定しなければ、これもまた十分ではありません。
排気側だけの測定であれば換気のモーター本体の能力をチェックするだけになってしまいます。若し、確認申請用の換気用の書類の排気量と同等以上の換気量であればOKのような気がしますが、本来居室から計画的に外気を導入されているかこれではわかりません。建物全体として考えれば何処から外気が導入されているかわからないけれども一応、換気回数は合格だということになるわけです。
335zgmwotiymdyole2dsoobg4kpd9e.jpg●写真は漏気個所を熱カメラで調査している様子。
開口部廻りの気密施工不良が温度差でよくわかる。
貴方の寝室の給気口からは外気は一切入ってこないかもしれません。
では、どうするか?それは給気口の給気風量を測定する必要があることの他に気密性能を高める必要があることなのです。(例えば、隙間相当面積が0cm2/m2の場合は吸気量=給気料となる筈です。)実際には隙間相当面積に比例して隙間が増えることで給気口からの給気は減っていきます。
以前に隙間相当面積は1.0cm2/m2以下にした方がいいという記事を書きましたが、こんなことが大きく関係してくるのです。最近、計画換気がついているのだけれども、室内の空気が悪いようだとか。結露が出る・・・という相談が増えてきました。
隙間が多いと換気を計画的にはできないため
①室内の相対湿度が上がり、特に給気口がある部屋に、冬だけではなく夏も結露が発生してカビやダニに悩まされることがよくあります。
②隙間が多いと外風圧に左右されて換気回数にバラツキ(多くなるため)が出るため暖冷房費が思ったよりかかってしまいます。
それではどうすすればいいのか?・・・というと
①隙間相当面積を1.0cm2/m2以下になるように気密化を図る。(必ず気密測定をする。)
②換気システムの排気能力がカタログの数値だけでなく実質施工状態で排気能力があるものを設置して換気の給排気の風量測定をする。といったことがポイントになります。


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ペアガラスと単板ガラスの強度は同じ!?

ペアガラスはガラスを2枚使っているので単板ガラスに比べてちょと丈夫そうな気がします。
また、ペアガラスを収めるサッシ枠が大きいので枠全体が丈夫のような錯覚を起こしまいます。

355gmcdyjig1sdyonwgwmdeynbg0udiynyg.jpgしかし、2枚のガラスを使っているといっても、合わせガラスではないので、割れる強度は普通の単板ガラスと同じなのです。
合わせガラスのような破片が飛び散らないガラスや、車ののフロントガラスのように割れても粒状になる強化ガラスを使わない限りは大きな衝撃があれば簡単に割れてしまいます。

逆に強化ガラスなどでペアガラスを作ることも可能です。
ガラスの事故の場合、大きな事故はそこにガラスがあると気づかなくてぶつかってしまうもの。
見立つように取り付けたり、小さい子供がいる部屋では、掃き出し窓のような足元まで大きなガラスは避ける配慮も必要です。
万一、割れた場合、ガラスのだけの交換ができますが、輸入品だと壊れたらすぐ取り換えることは先ず無理です。
注文して1か月はかかる覚悟は必要です。

我が家ではデンマーク製の木窓を使ったのですが、建設中に足場から大工さんが金槌を落として割ってしまったため、(工期の関係で輸入する時間がないため)国内のガラスメーカーに依頼したら、ガラスとガラスとの間の空気層の幅寸法が違うため断られた経験があります。根本的にサッシの枠とか金物も日本と違っているため、輸入品を使う場合は緊急の場合はすぐ対応できないことを理解して使うようにするべきです。

但し、国産のサッシ、ガラスであれば交換の対応も早いので安心です。


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Q値は施工精度で決まる!

建築図面から熱損失係数(Q値)が計算されると暖冷房負荷が(あるいは燃費のランニングコストも)算出できるようになります。
しかし、そのQ値が正しくなかった場合にはどんなことが問題になるのでしょうか?
貴方の家の計算上のQ値は次世代省エネ基準の○○地域の○○W/㎡℃をクリヤしていても・・・実際はそうでないかもしれません。そうでなかった場合には暖冷房負荷計算は「絵にかいた餅」になってしまい暖冷房のランニングコストも曖昧な数字となってしまいます。そうでなかった場合の方が多くあるためほとんどの施工業者はQ値は提示しても暖冷房負荷計算は提示しないのが現状です。

では、暖冷房の負荷計算は誰がするのか?
というと設備業者にお任せすることになります。依頼された設備業者は暖冷房能力不足で寒い!暑い!というクレームががないように暖冷房能力を多めにみて設置することになります。

何故?多めにみるかかというと依頼された施工業者の施工精度は事前にはわからないからです。
結果!思ったより暖冷房費がかかりすぎることを経験することになります。

そうならないためには断熱材の施工精度をあげることが重要になります。

529zgmwmza0ntmoj0oqrjepjf8.jpg写真は壁の中のGWの施工状態です。[綺麗に入っていませんですね!)

このような施工精度はけっこう多く見られるのです。

その結果はどうなるかというと下図をご覧ください。
529zgmwnji5mdeoj0oqrjepki9dkk4xksqc.jpg

施工精度でこんなに断熱材のK値が悪変化してしまいます。
上の写真の施工精度は下図と見比べると・・・・
なんと・・・熱貫流流率は0.314Kcal/㎡h℃が→0.376Kcal/㎡h℃に断熱性能が落ちてしまいます。100mmのGWに換算すると84mmの断熱性能しかないことになります。
参考1:※熱貫流率を示す記号が、平成21年4月1日に施行された改正省エネ法において、「K」から「U」に変更されました。 これは、熱貫流率を表す記号が国際的には「U」が使用されていることを勘案して、変更が行われたものですが、その意味や内容が変わったものでは一切ありません。(単位はW/㎡℃で表示されます。)
参考2:1W=0.86Kcal  1.163W=1Kcal

気密性能であれば気密試験の内装仕上げ前の仮測定で欠損を発見、修正は可能ですが断熱材の場合のチェックは目視しかありません。

※充填断熱(内断熱)の施工精度をサンプルにあげましたが外張断熱(外断熱)の場合には厚さのミスはありませんがジョイント部分の隙間欠損がそのまま気密テープで塞がれるため目視ではわからなくなります。
そのため気密テープで施工する前に目視チェックが必要になります。


●Q値は施工精度で判断する必要がありますよ!


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住まい環境プランニング(同)
(高性能住宅設計:技術顧問)

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