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住まい環境プラニングは国内唯一の高気密性能を担保できる気密施工マイスターを育成する設計事務所です。 高性能住宅の熱環境分野に携わって28年、理論と実体験に基づいて省エネ住宅の開発研究、普及に努めております。住宅に大切な結露対策は得意分野、結露のトラブルも解決いたします。

熱カメラでエアコンの施工ミスを発見

この熱画像の現場は1.4W/㎡kの外張り工法で隙間相当面積C値は0.2c㎡/㎡の高性能住宅です。
新築時からエアコンを設置していたものの、10年で故障したため新たに機種を替えて取り付けた。とのこと。

ところが、「エアコンを替えてから前より少し寒くなった気がする?」という相談です。
そこで熱カメラで見てみました。

その熱画像が↓の写真
問題はエアコンの下の部分のの部分です。
この熱画像を見ると、スリーブ管に隙間があり断熱欠損があるように見られます。
左は換気システムの給気口です。給気口ですから、当然、外気が計画的に取り入れていますから欠損ではありません。


dc012207 エアコンスリーブの欠損

そこで、原因を探るために以下の作業です。
dc012210(修整1) コピー1
①はエアコンの穴埋めパテを取り除いた部分を指さしています。
②は中を確実に中が見えるように石膏ボードを少し大きくカット。
(結果:配管材の周囲は隙間があり、気密断熱補修がされていないことがわかります。)
エアコンを取り付けた業者に「気密住宅なので隙間にはウレタンで処理してほしい」と条件にお願いしたようですが約束違反です。新築時にエアコンを取り付けた業者に依頼しないで、見積が安かった家電量販店のエアコンを材工でお願いしたようです。
残念ながら、取り付けた業者さんが気密住宅というものを理解していないとも思われる仕事ぶりです。

dc012210(修整2) コピー1
改善策として、
③、④この隙間に一液性のウレタン剤(ハイプレンガンフォーム)で充填

dc012210(修整3) コピー1
⑤ウレタン剤が硬化した様子(これで断熱欠損と気密漏れをカバー)
⑥エアコンの全体画像です。

28年くらい前から全国的に広まった高断熱・高気密住宅は当たり前に知られているように思われますが、現実は知らない人(あるいは知ろうとしない人)が多いのです。このようにならないために、新築時に係わった業者さん、あるいは設計事務所に相談するようにしましょう!

※類似投稿記事
エアコンの穴の気密処理方法⇒http://dannetu35.blog90.fc2.com/blog-entry-209.html



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熱カメラでQ1住宅(外部)を見る。

Ⅲ地域に完成したQ1住宅の断熱性能を外側から熱カメラ(赤外線サーモグラフィ)で見てみました。
※ 赤外線サーモグラフィは、対象物から出ている赤外線放射エネルギーを検出し、見かけの温度に変換して、温度分布を画像表示する装置です。

661awmrz47kkf4utq.jpg  661mzfnjsqqxnlg.jpg

このQ1住宅は次世代省エネ基準Ⅲ地域で次世代省エネ基準Ⅰ地区のQ値を大きくクリアする住宅で建設されました。夜間の熱損失をハニカムサーモスクリーンで軽減、ヒートポンプ式電気ボイラーによる給湯暖房(パネルヒーター)のオール電化住宅 
熱損失係数(Q値)1.26w/m2k
隙間相当面積(C値)0.47cm2/m2
自然温度差 9.4℃
暖房熱源(電気)
電気消費量 1,886w/年
CO2排出量( 832co2-kg)
撮影時間:AM4時30分
室内温度:18℃
外気温度:-3.5℃

熱画像の住宅の外壁のグリーン色の部分の表面温度は-3.5℃を示しています。
朝日に影響されない放射冷却を狙って撮影しています。
外壁で薄黄色の部分はタル木、軒桁の木部分です。
この木部は断熱材より断熱性能が低いため室内温度(18℃)に影響され木部の表面温度をあげていることを表しています。(これは充填断熱の特徴ですが断熱欠損ではないので特に問題はありません。)

また、同じく開口部のPVCの窓枠と窓ガラスも断熱材より断熱性能が低いため薄黄色〜赤色になっていて室内気温に影響されていることがわかります。PVCサッシの枠材の見付が大きいためガラスより熱が逃げやすいのです。(日射などを利用して効率的に室内に蓄えられた熱をキープするためにはガラスと枠材との比率を考えれば、同じサッシのサイズでもガラスの面積が大きいPVCサッシを使うことがQ1住宅を造るポイントになりそうです。)
赤外線サーモグラフィで見ると・・・・普段見ることができない画像を見ることができます。


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付加断熱工法住宅を熱カメラで見る②

付加断熱工法で施工し、完成した住宅を熱カメラで検証してみました。
現場名は2012年3月に完成した(有)山井建設:設計施工のO邸(Ⅱ地域)熱損失係数(Q値)1.45W/㎡・Kで次世代省エネ基準のⅠ地域の1.6W/㎡・Kより熱ロスが少ない値になっています。
気密性能(C値)は気密試験の結果0.23c㎡/の高気密住宅(外気温は-2℃ /室内の温度は21℃の条件でAM5:00に室内から測定)
暖房はヒートポンプ式電気ボイラーによる給湯暖房(パネルヒーター)を採用
換気は第三種換気装置を採用
※赤外線サーモグラフィは、対象物から出ている赤外線放射エネルギーを検出し、見かけの温度に変換して、温度分布を画像表示する装置です。
dc031609 - コピーこのパネルヒーターの設置場所は2階階段の手摺がつく部分にカウンターを設けて、その下方にパネルヒーターを設置している。パネルヒーターの表面温度は35.8℃、カウンターの天板にスリットを設けてカウンター内に熱だまりができないように工夫がされています。







dc031628 - コピー開口部(窓)の断熱性能は壁の断熱性能より低いため表面温度は当然低くなっていることがわかります。特に、窓の下枠は17.7℃とガラス中央の21.5℃より低いことがわかる。窓に結露が出るのはこの下枠付近からスタートになるだろうことがわかります。また、LOW-EガラスよりPVC枠材の方の表面温度が低いことがわかります。
人間の眼に見えない不思議な熱の世界が熱カメラで見ることができます。






熱カメラで見ると断熱性能の善し悪しが科学的に判断できる



●建築の設計施工は(有)山井建設
●熱環境(断熱・気密・換気・暖房)の設計。監理は弊社:住環境アルテの設計技術部
●次世代省エネ基準Ⅰ地域仕様(建設地はⅡ地域)
●熱損失係数Q値=1.45W/㎡・k
●床面積:150.57㎡ 気積:376.33&㎥
●屋根:グラスウール(パラマウント硝子工業)240mm
●外壁:グラスウール105mm+付加断熱32kg/㎥品45mm
●基礎:基礎断熱土間床工法防蟻用スタイロフォーム(B3)75mm
●基礎:外周⇒防蟻用スタイロフォーム(B3)50mm(床全面に敷設)
●気密部材:土台気密パッキン、先張り気密ート、気密シート他(ジェイベック
●開口部気密部材:ノルシールV754
●合板気密用パッキン:ノルシールV754
●気密テープ:寺岡製作所
●気密コンセント:日本住環境
●換気システム:日本住環境
●防蟻用ハイプレンフォーム:三井化学産資
●暖房(HRヒーター): ピーエス㈱盛岡


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付加断熱工法住宅を熱カメラで見る①

付加断熱工法で施工し、完成した住宅を熱カメラで検証してみました。
現場名は2012年3月に完成した(有)山井建設:設計施工のO邸(Ⅱ地域)熱損失係数(Q値)1.45W/㎡・Kで次世代省エネ基準のⅠ地域の1.6W/㎡・Kより熱ロスが少ない値になっています。
気密性能(C値)は気密試験の結果0.23c㎡/なので高気密住宅あることがわかります。
(外気温は-2℃ /室内の温度は21℃の条件でAM5:00に外部から測定)

$R2P1PVV.jpg
①南面に朝日が当たる直前つまり日中外壁に日差しによる熱の影響を受けない状況での測定の結果がこれ!赤黄色い部分が開口部(窓:Low-Eガラス)の枠で青黄色か黄色になっている部分がガラスで室内の熱が外部に放射されていることがわかります。
屋根の軒天廻り、基礎廻り付近、外壁は漏気による熱が少ないことがわかり断熱・気密性能が高いことを証明できる画像となっています。

②外壁左面の表面温度が高くなっていますが、その原因は次の熱画像↓
29組写真 - コピー
これは第三種の換気システムの排気口から排出される熱が周囲の外壁面の表面温度を上げています。

③この写真は北側から撮影したものです。
98組写真 - コピー
1Fの黒い部分が暖房のヒートポンプ、配管部の発熱の様子が赤く見えます。
34組写真
④これは軒天の方を見上げている写真です。開口部のPVCサッシ窓からは排熱されているものの全体として断熱欠損が少ないことを示しています。
これは「次世代省エネ基準をクリアする付加断熱工法のなせる業です。

熱カメラで見ることで人間の眼に見えない不思議な熱の世界が見ることができます。
なによりもごまかしが利かない断熱の施工の良し悪しがよく見えます。

●建築の設計施工は(有)山井建設
●熱環境(断熱・気密・換気・暖房)の設計。監理は弊社:住環境アルテの設計技術部
●次世代省エネ基準Ⅰ地域仕様(建設地はⅡ地域)
●熱損失係数Q値=1.45W/㎡・k
●床面積:150.57㎡ 気積:376.33&㎥
●屋根:グラスウール(パラマウント硝子工業)240mm
●外壁:グラスウール105mm+付加断熱32kg/㎥品45mm
●基礎:基礎断熱土間床工法防蟻用スタイロフォーム(B3)75mm
●基礎:外周⇒防蟻用スタイロフォーム(B3)50mm(床全面に敷設)
●気密部材:土台気密パッキン、先張り気密ート、気密シート他(ジェイベック
●開口部気密部材:ノルシールV754
●合板気密用パッキン:ノルシールV754
●気密テープ:寺岡製作所
●気密コンセント:日本住環境
●換気システム:日本住環境
●防蟻用ハイプレンフォーム:三井化学産資
●暖房(HRヒーター): ピーエス㈱盛岡


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Q1住宅(開口部の断熱性)を検証!

Q1住宅の断熱性能を熱カメラ(赤外線サーモグラフィ)で見てみました。
※ 赤外線サーモグラフィは、対象物から出ている赤外線放射エネルギーを検出し、見かけの温度に変換して、温度分布を画像表示する装置です。

このQ1住宅は次世代省エネ基準Ⅲ地域で次世代省エネ基準Ⅰ地区のQ値を大きくクリアする住宅で建設されました。
夜間の熱損失をハニカムサーモスクリーンで軽減。
ヒートポンプ式電気ボイラーによる給湯暖房(パネルヒーター)のオール電化住宅 
熱損失係数(Q値)1.26w/m2k
隙間相当面積(C値)0.47cm2/m2
自然温度差 9.4℃
暖房熱源(電気)
電気消費量 1,886w/年
CO2排出量( 832co2-kg)
撮影日:2010年2月7日
撮影時間:AM4時30分
室内温度:18℃
外気温度:-3.5℃

665mterz47kkf6pla.jpgこれは玄関ドア(スウェドア)です。
スウェドアは表面は単板ですが、内部は多層構造で、アルミニウム板やクロス単板で反ったりするのを防止し、インシュレーションボードで耐火・断熱・遮音性能を上げています。
表面仕上げも未塗装・チークオイル仕上げ・ホワイト塗装等の種類があります。
スウェドアの特徴はなんといっても気密性と断熱性です。
スウェドアのK値(熱貫流率)は1W/㎡・KはPVCArLowEガラスのドレーキップ窓のK値=1.5W/㎡・Kより高い断熱性能の玄関ドアです。
その断熱性能の違いを赤外線サーモグラフィで確認してみました。

しかし、断熱性能が高い玄関ドアにしては下枠と扉の間は(グリーン色)で15℃前後の低い表面温度を示しています。
扉の上部はオレンジ色で20℃前後を示しています。
この表面温度が低い原因は建付けが甘いため下枠と扉に小さい隙間が生じていたためでした。
その隙間から冷気が入り込み表面温度を下げているのです。
(これは建付けの調整で簡単に解決されます。)






665n5fnjsqqxngl.jpg一方、左写真の窓のPVCArLowEガラスの表面温度は18℃~19℃前後を示しています。
PVC枠はさらに低く15℃前後を示しています。
壁全体は18℃~20℃前後になっていますが窓のコールドドラフトで室温が下がり平均18℃の環境になっています。

暖房開始から5日目ですので室温が20℃になるためには後数日暖房期間が必要です。
いったん家全体が暖まってしまえばとても快適な住環境になると思われます。

※掃き出し窓の下の赤い部分は床のガラリから床下のパネルヒーターからの熱が放出されていることを表しています。
※また、ガラス(ArLowEガラス)よりPVC枠材の方の表面温度が低いのでPVC枠で高い断熱性能の開発が望まれます。





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引き違い窓を熱カメラで断熱・気密性能を検証!

最近は高断熱・高気密住宅に使われる窓にはプラスチック製のペアガラスにはアルゴンガス入りのガラスが標準として使われるようになりました。
(S社のカタログによるデーターではArLow-E K値=1.5w/㎡・k、ただし引違いではk値=1.74w/㎡・k になっています。)
670ntwrz47kkf6rpg.jpg写真はS社の引き違い窓でペアガラスArLow- k値=1.74w/㎡・kの断熱性能を前日にハニカムスクリーンで閉じた状態から翌日に開けて1時間後に赤外線サーモグラフィ(熱カメラ)で見てみました。
写真はプラスチック窓の上枠部分です。
指を指している部分は上枠の召し合わせのレールの部分になります。
気密を確保するためにゴムパッキン、隙間隠しのモヘアがついていますが可動する箇所なので・・どうしても小さな隙間が生じます。

その▼部分が隙間からの影響で表面温度が低いことがよくわかります。
ハニカムスクリーンで室内の温度が遮断されたため外気に影響され隙間の周辺、特に下に向かって冷気が流れ表面温度を下げているのです。

この時の外気温は-4℃で室内の中央温度は20℃ですが窓廻りの額縁、壁、天井は22℃前後です。
サッシの上枠、縦枠の表面温度は17℃前後、指を指している部分と召し合わせの部分は11.7℃になっています。ガラス面は19℃前後です。

さらに、窓の下の方を見ると↓これは引き違い窓の下枠の部分です。

670ntsrz47kkf6qnw.jpg外気温に影響されて召し合わせ、下枠、下框、下レールなどは11.7℃前後、ガラスの下部は上部の表面温度より低く18℃で下框との境部分は14℃前後の表面温度になっています。

1時間後の状態での表面温度ですからハニカムスクリーンが閉じている状態では窓廻りの表面温度はさらに降下していたことが結露の様子で判断されます。(現状ではガラスと下框の境には結露が出ています。)

過去の記事にハニカムサーモスクリーンによる結露の質問がありましたが・・・その回答に「結露は発生します」でした。
そのことが赤外線サーモグラフィ(熱カメラ)によって確認されます。

ちなみにサッシの内側に遮蔽するカーテンとかブラインドとかハニカムスクリーンがない場所(この現場では)のガラスの全体の表面温度は平均18℃前後になっていました。
従来のペアガラスLow-E K値=2.33w/㎡・kと比べると1.5倍の高い断熱性能を持っている引き違い窓ですが、熱損失係数(Q値)の性能を高め、Q1住宅クラスの高性能な住宅にしようとすると窓のK値が1.0w/㎡・k以下のサッシを設置するか、できれば(使い勝手は云々は別として)引き違い窓はできるだけ減らして計画したいものです。



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theme : 住宅・不動産
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tag : 熱カメラ断熱気密

高性能住宅を熱カメラで検証!



高性能住宅を熱カメラで検証!(再編集)は2006/8月に「熱カメラで見る高性能住宅の世界」と「ブラインドの効果はあるのか?」の2回に分けて投稿したものをブログの引っ越しに伴って、記事の内容を訂正、修正、編集したものです。



現場名は平成8年に完成したK宅(Ⅱ地域)
32zjawnja1njlfmdm5mzg5map_.jpg熱損失係数(Q値)1.4W/m2・Kで
次世代省エネ基準のⅠ地域の1.6W/m2・Kより熱ロスが少ない値になっています。気密性能(C値)は0.2cm2/m2で当時の次世代省エネ基準義務化のの2.0cm2/m2より小さい値になっています。(外気温は-5.1℃ /室内温度は21.3℃の条件で外部から測定)


32zjawnja1njlfmdm5mtcynz3q.jpg朝日が当たる直前に撮影つまり日中外壁に日差しによる熱の影響を受けない状況での測定の結果がこれ!
黄色い部分が開口部(窓:Low-Eガラス)で室内の熱が外部に放射されていることがわかります。下の赤い点は車のエンジンの熱、上の写真で右側の車に尾灯がついたように見えますがカメラのフラッシュが反射したものです。屋根の軒天廻り、基礎廻り付近、外壁は漏気による熱が少ないことがわかり断熱性能が高いことを証明できる画像となっています。

32zjawnja1njlfmdqwmjc0nzjl.jpgこの写真は北側コーナー部分を撮影したものです。







32zjawnja1njlfmdqwmtu5njnk.jpg左の黄色い部分が開口部(LOW-E+ステンドガラス)で右側が(LOW-Eガラス)横に赤い部分が温水パネルヒータです。
パネルヒーターの表面温度は33℃くらいになっていて窓からのコールドドラフトを緩和させながら室温21.3℃に保っています。
次世代省エネ基準をクリアする断熱のなせる業です。
(熱画像での下の赤い部分は梁に設置されている照明器具の熱源です)

●開口部(窓)の断熱性能が
壁の断熱性能に近づくと全体がムラなく同一色になっていきます。
熱カメラで見ることで人間の眼に見えない不思議な熱の世界が見ることができます。
なによりもごまかしが利かない断熱の施工の良し悪しがよく見えます。

33zjawnja1njlfmji1odu1ndbx0q.jpg左写真は1Fのリビングから2Fの窓(ブラインドなし)を熱カメラでで撮影したものです。横長に赤い部分はパネルヒーター、右側の丸い黄色い部分は吸気口(パッコン)です。

その吸気口の周囲が薄く緑色になっているのが外気が室内に入ってきているため温度が低い状態を表し、外気が降下しているのがよくわかります。

33zjawnja1njlfmji1odqymtbqvg.jpg一方左の丸い小さい黄色の部分はエアコンのホースを通すための断熱材を貫通した部分。断熱欠損があることをことを示しています。
(実はこの部分は自分がきちんと一液性のウレタンを充填したつもりなのですが・・・施工ミスであることを正直に教えてくれています。)


以前に説明いたしましたが気密性能が1.0cn2/m2前後であればこのように2Fの吸気口から外気が入ってくるのですが2.0cm2/m2を超え始めると吸気口があっても外気が入りが少なく外気が降下するダレがなく丸い黄色の形で表れます。

壁の部分は22.8℃、吸気口(パッコン)の部分は19.5℃、最も弱い部分は(グリーン色)窓ガラスの下端です。額縁の下端でコールドドラフトを防止するためパネルヒータを設置しているのですが空気の流れが溜まりになっています。その表面温度は16.2℃となっています。(溜まりの原因は額縁なのですが・・表面結露がないので気にならない範囲です)

33zjawnja1njlfmji1otm5mzbbmv29ia.jpg●次にこの窓にブラインドを下げた状態で熱カメラで見ると下の写真のようになりました。ブラインドがあるのとないのとではこんなに大きな断熱効果の違いがあることを教えてくれます。





33zjawnja1njlfmji1oti2otlx0w.jpg黄色い部分は吸気口(パッコン)、エアコンのホース穴は上の写真と同じですがブラインドの下端はグリーン色から黄色に変化しています。
ブラインドの取り付け位置は額縁の面にあるためコールドドラフトの溜りがなくなっためが原因と考えられます。
(ガラス面の結露防止のため額縁とブラインドに少し隙間を開けています。)
その場所の表面温度は21.2℃に上昇しています。

●夏の場合は外付けブラインドを取り付けることによって暑い外気温がどのくらいカットできるのか検証してみたいものです。高気密高断熱住宅で夏の暑さを和らげるため工夫された住宅はここ岩手でも残念ながらそう多くありません。

●日常生活でのブラインドの使い方は日中はブラインドは開けて夜はブラインドを閉じているのが一般的な使い方です。日中にブラインドを開けても閉じた状態と同じい性能にしたいものです。
日中の12時間前後は開けた状態ですから熱ロスが大きく(小)省エネです。

トリプルのLOW-Eガラスを使わないと近づかないかも知れません。トリプルのLOW-Eガラスを使って断熱材をもう少し足して熱交換気システムを使うとQ1住宅(熱損失係1W/m2・k)の世界にに近づきます。

●Q1住宅は
次世代省エネ基準の暖房ランニングコストの三分の一から二分の一激減する住宅です。



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Author:昆寛(コン ヒロシ)
住まい環境プランニング(同)
(高性能住宅設計:技術顧問)

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