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住まい環境プラニングは国内唯一の高気密性能を担保できる気密施工マイスターを育成する設計事務所です。 高性能住宅の熱環境分野に携わって28年、理論と実体験に基づいて省エネ住宅の開発研究、普及に努めております。住宅に大切な結露対策は得意分野、結露のトラブルも解決いたします。

ペアガラスと単板ガラスの強度は同じ!?

ペアガラスはガラスを2枚使っているので単板ガラスに比べてちょと丈夫そうな気がします。
また、ペアガラスを収めるサッシ枠が大きいので枠全体が丈夫のような錯覚を起こしまいます。

355gmcdyjig1sdyonwgwmdeynbg0udiynyg.jpgしかし、2枚のガラスを使っているといっても、合わせガラスではないので、割れる強度は普通の単板ガラスと同じなのです。
合わせガラスのような破片が飛び散らないガラスや、車ののフロントガラスのように割れても粒状になる強化ガラスを使わない限りは大きな衝撃があれば簡単に割れてしまいます。

逆に強化ガラスなどでペアガラスを作ることも可能です。
ガラスの事故の場合、大きな事故はそこにガラスがあると気づかなくてぶつかってしまうもの。
見立つように取り付けたり、小さい子供がいる部屋では、掃き出し窓のような足元まで大きなガラスは避ける配慮も必要です。
万一、割れた場合、ガラスのだけの交換ができますが、輸入品だと壊れたらすぐ取り換えることは先ず無理です。
注文して1か月はかかる覚悟は必要です。

我が家ではデンマーク製の木窓を使ったのですが、建設中に足場から大工さんが金槌を落として割ってしまったため、(工期の関係で輸入する時間がないため)国内のガラスメーカーに依頼したら、ガラスとガラスとの間の空気層の幅寸法が違うため断られた経験があります。根本的にサッシの枠とか金物も日本と違っているため、輸入品を使う場合は緊急の場合はすぐ対応できないことを理解して使うようにするべきです。

但し、国産のサッシ、ガラスであれば交換の対応も早いので安心です。


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気密住宅に出窓は厳禁!

ここは外断熱工法の気密を意識して建てられている住宅です。
その住宅に気密測定をするためにS工務店さんにお邪魔しました。このS工務店さんとは2回目の気密測定のお付き合いですが施工がとても丁寧な大工さんで前回の気密は0.2cm2/m2の性能でした。

313zgmwodiymdqoj2riylmua.jpgしかし、残念なことに写真のように既製品の出窓が設置されています。

何が残念か?・・というと
既製品の出窓はオール電化住宅と言われる高断熱・高気密住宅にには向かない商品なのです。

一般的に既製品の出窓の屋根の断熱はウレタン材で底板部分はグラスウール10kg/m3品50mm程度の厚さが入っており、オール電化住宅(高断熱・高気密)に使われるには非常に断熱性能が悪く隙間があって気密性能も低いのです。

それでなくても、出窓の場合は室内空気が滞留しやすい所なので湿気がある場合は上手く排出されず表面結露が出やすい環境(場所)なのです。

それでは、気密住宅には本当に出窓は厳禁なのか?
というと・・・い~え!方法はあります。

それは既製品の出窓ではなくコーナー出窓(屋根、底板がないサッシのみ)を使うのです。
これだと屋根と壁は現場で作ることになります。

313zgmwnze3mzgdgq.jpg外断熱工法であればその地域仕様の厚さの断熱材でスッポリくるめばいいのです。
尚且つ、底板の下部には室内の空気が循環するようにスリットを設けることで冬には出窓からのコールドドラフトを防止すると同時に表面結露も防ぐことができるのです。

リビングや、台所、浴室などの窓を出窓にすると、明るくなり、観葉植物や、小物など飾ることで素敵な空間を演出することができて嬉しいものですが気密住宅を望むのであれば特に注意したい箇所です。

※若し、既製品の出窓を使うのであれば、底板の部分のグラスウールを取り除いて一液性のウレタンで底板の中を充填して断熱と気密化を図ると良いでしょう。



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theme : 住宅・不動産
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南面は厳禁ですよ!

日常必要な開口部からの明かりは建築基準法によって提示されています。
それによれば
居室の床面積の7分の一以上の開口部の有効面積が必要となっています。
開口部=有効面積ではなく、
有効面積を出すには、隣との境界線の関係までからめて計算しなければなりません。
面積を抑えてなるべく明るくするなら、高い位置に縦長の方が光が入ります。

●光だけが目的であれば、FIXの方が気密性が良く、視界も遮らず適正な窓といえます。

●夏の日射を抑えることを重視すれば設計上ではタブー視される北側が理想的です。

北の窓の利点は、夏、熱を入れず、明るさが確保されることです。
冬は熱が逃げにくい性能の良い窓をつけて全室暖房方式であれば寒さは感じません。

天窓は一番太陽が当たる屋根面につけるわけですから建築基準法の計算上、側面につける窓の3倍の効果があるとみています。

夏は暑くなるので南面につけるのは避けた方が無難です。
(しかし、一般的には光を取り入れる意味で天窓は南面につけられているケースが多いようです。)

地域や目的によっては南面につけることも当然出てきますが、なによりも見たい風景があるとなればそれは、南、北にこだわらず、つけるべきです。

また、
北が原則とはいえ、
寒い地域では断熱、気密、換気、全室暖房が整っていない家では、温度差が激しく結露が発生する場所になりますので、高性能で建てられた住宅が基本となります。


150mzfnjsqqxnlg.jpg写真は我が家のリビング,左の写真(外観)は北側に2連3窓の換気用窓がついて、屋根面にはべルックスの天窓が3台ついています。
右の写真(内観)は天窓が3台写っています。
窓はLOW=Eガラス(アルゴンガス入り)であっても屋根面の断熱性能より劣るため、冬は少しコールドドラフト現象が起こります。

そのため床面と屋根面の温度差は1℃屋根面の方が低くなっています。
そのことが、床面と天井(屋根)面との温度差がないことが快適な住環境を証明してくれます。
(一般的に天窓がない場合は屋根面の方が1~2℃前後高くなります。)

夏は直接天窓あるいはリビングの窓に直射日光が入らないため、エアコンを使うことは殆んどありません。

●短所:高い位置に天窓をつけるため、メンテナンス(ガラスの掃除)は窓を開けて、屋根に登りガラス掃除をしなければならないことです。
屋根に上がることは誰でもできることでありませんから、室内から清掃ができるようにキットウォークなどを作る工夫が必要になります。

しかし
やはり・・・・夏の省エネを考えるなら
暖かい地方の住宅こそ天窓の設置場所は北側がお奨めです。

南面は厳禁ですよ!


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昆寛(コン ヒロシ)

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住まい環境プランニング(同)
(高性能住宅設計:技術顧問)

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