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住まい環境プラニングは国内唯一の高気密性能を担保できる気密施工マイスターを育成する設計事務所です。 高性能住宅の熱環境分野に携わって28年、理論と実体験に基づいて省エネ住宅の開発研究、普及に努めております。住宅に大切な結露対策は得意分野、結露のトラブルも解決いたします。

ブラインドの断熱効果を熱カメラで見る!

ブラインドの効果はあるのか?・・・を真冬日に熱カメラで検証してみました。
33zjawnja1njlfmji1odqymtbqvg_201604151725023d7.jpg1Fのリビングから2Fの窓(ブラインドなし)を熱カメラでで撮影したものです。
横長に赤い部分はパネルヒーター、右側の丸い黄色い部分は吸気口(パッコン)です。その吸気口の周囲が薄く緑色になっているのが外気が室内に入ってきているため温度が低い状態を表し、外気が降下しているのがよくわかります。




一方,左の丸い小さい黄色の部分はエアコンのホースを通すための断熱材を貫通した部分で断熱欠損があることをことを示しています。(実はこの部分は自分がきちんと一液性のウレタンを充填したつもりなのですが施工ミスであることを正直に教えてくれています。
33zjawnja1njlfmji1oti2otlx0w_20160415172505745.jpg次に、この窓にブラインドを下げた状態で熱カメラで見ると左の写真のようになりました。
ブラインドがあるのとないのとではこんなに大きな断熱効果の違いがあります。)

黄色い部分は吸気口(パッコン)、エアコンのホース穴は上の写真と同じですがブラインドの下端はグリーン色から黄色に変化しています。ブラインドの取り付け位置は額縁の面にあるためコールドドラフトの溜りがなくなっためが原因と考えられます。
(ガラス面の結露防止のため額縁とブラインドに少し隙間を開けています。そのため窓の下は少し温度が下がっているため黄色く見えています。)ブラインドの表面温度は21.2℃に上昇しています。壁の部分は22.8℃、吸気口(パッコン)の部分は19.5℃、最も弱い部分は(グリーン色)窓ガラスの下端です。額縁の下端でコールドドラフトを防止するためパネルヒータを設置しているのですが空気の流れが溜まりになっています。窓ガラスの下端の表面温度は16.2℃となっていますが露点温度に達しない範囲ですので安心です。

夏の場合は外付けオーニングを取り付けることによって暑い外気温がどのくらいカットできるのか検証するために木製窓横軸回転窓ペアLOW-Eアルゴンガスの外側に外付けオーニングを取り付けてみました。真夏に再度、その検証結果をリポートします。
組写真
内付けブラインドの使い方は冬季の日中はブラインドは開けて夜はブラインドを閉じているのが一般的な使い方です。一方、外付けオーニングドの夏期の日中はブラインドは閉めて日射遮蔽し、夜は外付けオーニングドは閉じたままで内付けブラインドも閉じた状態での使い方になります。ちょと面倒な気がしますがエアコンを使わない方法としてはこれが最適な方法になります。勿論、断熱気密性能を高めた状態が基本です。
※この検証結果は改めて夏以降にブログにUPいたします。
参考:外付けオーニング⇒ガデリウスのファインシェード


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tag : 日射遮蔽断熱気密岩手結露新築

断熱と気密は常に表裏一体の関係

今さら、断熱の話かよ!・・と言われそうですが断熱する意味はどういうことなのか?復習してみましょう?
答えを言ってしまえば、、本来は「快適な室内環境を作る」ということが目的なのです。

断熱材は、暖冷房の燃費を減らすための省エネが最終目的ではないのです。
快適な室内環境は断熱したり、気密化をして力任せの暖房で室温を保持するだけではありません。断熱材を使用する本来の意味は室温と同じ体感温度にすることが目的とされます。冬の暖房時には断熱は天井、壁、床、窓などの表面温度を上げてやることが目的です。

例えば、昔の無断熱の住宅の場合の外壁の表面温度は外気温が-10℃の時には室内温度が10℃くらですが、これだと天井、壁、床からは冷たい冷輻射熱が生じて・・・その感覚は冷たいタイルのお風呂に入る時のあのゾクゾクする・・・あの肌寒さを感じます。

一方、室温を20℃になると体感温度は15℃くらいになりますが、れでも床は冷たいので・・お風呂に入るにはサワサワという肌寒さを覚悟しなければなりません。(体感温度は室温+周壁を足して2で割った値とされます。あるいは場所によっては窓などを足して3で割ります。)

実は無断熱の住宅の場合には体感温度を20℃以上に感じるためには室温を30℃以上にしなければ20℃に感じないのです。ところがきっちり、隙間なく断熱されると天井、壁、床の表面温度がほぼ室温と同じ環境になります。一般的な100mmのグラスウール断熱の場合は壁の表面温度は19℃以上で床は19.5℃以上になり、快適な室内環境が得ることができます。

断熱材の効果が発揮されない施工例
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また、断熱材をきちんと充填しても・・・やはり気密化をしないと天井、壁、床の隙間から冷気が走り抜けます。これではいくら断熱材のU値がよくても本来の断熱効果が発揮されません。断熱材はそのものの素材が断熱性能を持っているのではなく乾燥した空気(静止空気)を色んな方法で閉じ込めることで熱を伝えづらくしています。

ペアガラスは、僅か12mmの静止空気ですが空気が動かないために高い断熱性能を発揮します。このように断熱材は体感温度を上げるために必要なのですが、隙間なくきちんとした施工した上で、断熱材の静止空気を動かさない工夫(気密化施工)がとても大事なことです。

最近、気密が超がつくほどの気密住宅であっても結露とか暖房費が思ったよりかかる原因には、きちんとした断熱の施工がされていないことにあります(隙間であれば気密試験である程度カバーできますが、断熱の施工状況の試験方法は確立されていないので目視に頼るしかありません。

断熱と気密化は常に表裏一体の関係にあります。


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付加断熱の効果

気密という技術が導入されてから最近までは高気密住宅の外壁は主に100mm厚の繊維系断熱材で施工されてきました。これは気密化を行った住宅と気 密化しない住宅の200mm厚の断熱材で施工された住宅とほぼ同じ暖冷房のエネルギーを消費する断熱工法ですが地球温暖化対策や木材のヒートブリッジ(断 熱材と比較して木材の断熱性能が低い)の影響と、エネルギー消費量が2割も違うということがあって付加断熱工法のQ1住宅のような高性能住宅の普及活動が広まっています。

ところで断熱材を付加するとどれだけの効果があるのでしょうか?

20101203-8-1.jpg 断熱材を使う目的は天井(屋根)壁、床などの表面温度を上げて快適な室内環境にすることですが100mm断熱の壁の表面温度は岩手の真冬日には室温が 20℃であっても表面温度は19℃と1℃低い状態になります。どんなに完璧に施工しても100mm断熱は高い温度にすることはできません。そのため体感温度を20℃にしようとすると室温を21℃にしなければなりません。また室温を1℃上げると暖房エネルギーの消費量はおよそ一割ほど増加してしまいます。

一方、100mm断熱の壁をに200mm断熱にすると周囲の壁の表面温度が0.5℃の低下ですみ体感温度が室温に近づきます。質の高い快適性を求め るためには100mm断熱では物足りないのです。付加断熱を100mm厚ではなく、例えば60mm厚の断熱材でも密度の高いものであれば高い断熱効果を期 待できるので160mm厚でも200mmと同等な室内環境を造ることが可能となります。 付加断熱部分の目標は最低でも一般的な繊維系断熱材100mmと同等な断熱性能を持たせるようにしなければなりません。

20101203-8-2.jpgさらに、断熱材の効果を最大に引き出すためには防風シートの施工位置を正しい位置にすることが大事です。最近繊維系の付加断熱が増えてきましたが、現在多 く行われている防風シートは※左写真のように柱の外側に施工し、その外側に付加断熱(繊維系)を貼っているケースがありますが、これは付加断熱の中に風が 入るので、せっかく貼っても断熱効果が薄れてしまいます。



20101203-8-3.jpg正しい施工方法は※左写真のように断熱材の一番外側に防風シートを張ることが良い壁構造になりますし雨仕舞いも良くなります。一般的な付加断熱は外側に付加していますが、スェーデンでは厚い断熱をする時は構造材の内外両方に断熱付加することが多いようです。

付加断熱を外側でするか内側でするか悩むところですが、内側に付加断熱をすると気密施工が煩雑になり室内の空間が狭くなります。一方、外部の付加断 熱の場合は気密施工は比較的に簡単に行うことができヒートブリッジが内側より改善されやすいことがメリットになります。内側に付加断熱をすると防湿シート の破損をしないで電気の配線スペースを確保できるので耐久性の配慮した住宅出来上がります。

いづれにしても、在来軸組構法のQ1住宅クラスになると内外のダブル断熱=付加断熱以上にしなければ性能を達成できないようです。

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ユニットバスの付加断熱

ユニットバスの船底の断熱は主に発泡ポリスチレン断熱材と真空断熱材の二重断熱ですが、それでも湯温は6時間で約2℃前後下がってしまいます。
dc1207021_1.jpgそこで、ユニットバスの床下からの冷えの影響を少なくする方法は布基礎外周に75mmの発泡系断熱材の基礎断熱にすると、床断熱の繊維系断熱材200mm断熱に相当するので床下空間が室内側になり床下からの熱伝導が小さくなります。そのため地盤から逃げる熱が少なくすることができます。

従来の床断熱は床下空間は外部側になっているので厚い断熱を施しても性能が上がらなかったり、施工ミスがあるとマイナス要因になってしまいます。基礎断熱は床下の温度を上げる方法なので床断熱より快適な環境を得ることができまます。


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基礎断熱の床下空間

床面の断熱は床下に断熱材を入れるのが一般的な施工方法ですが基礎面で断熱し床下を室内空間とする基礎断熱工法も多く取りいられるようになりました。

基礎断熱すると床下は断熱層も防湿気密層、透湿防風層もいらなくなりますが床下を室内空間として取り込むために、床下が低温にならないように年間を通して床下を乾燥した状態に保つことが必要です。

そためには基礎の内側の周りに温水パイプを取り付けたり、床下空間にパネルヒーター、蓄熱暖房機、FFヒーターまど放熱器、また土間床の床暖房にして積極的に床下に熱を供給することが大事です。

conv00011.jpg 基礎断熱をすると熱容量を内部に取り込んでいるので、室温を安定させる効果が期待できます。
また、床下の配管も凍結の心配がなくなります。
また、床下を貫通させる配管や柱の気密が難しい部分の防湿気密層がないので、気密性はかなり向上させることができます。
また、水抜き栓も必ずしも必要でなくなる・・・・などのメリットがあります。





施工上のポイントは基礎の立ち上がり部分は凍結深度まで基礎断熱を行うことです。
dc031607_20120720005630.jpg左写真は上部左の基礎の断面図のように基礎の凍結深度まで断熱材を入れないで施工したため、室内の熱が外側に流失している熱画像です。このようにならたいためには、先の基礎断熱断面図のように基礎の立ち上がりとたたきはきちんと断熱材で分断した施工しなければなりません。また、基礎の天端均しをしたあと、土台と基礎の間に気密パッキンを敷き込み基礎部分の断熱材は地中に埋設されるので、できるだけ水が浸透しづらい断熱材を使用します。

床下地盤からの発湿を抑えるためには、床断熱の場合と同様に防湿シート0.2mm以上を敷き込み、砂またはコンクリートで押さえることがポイントです。
また、基礎断熱の立ち上げの深さが凍結深度、あで取れない場合には基礎の外周部に接する地中に幅900mm程度の断熱材を施工することがポイントです。(スカート断熱)

若し、床下空間を密閉した時には床下の湿気が放出する期間は2年前後かかることがあります。その間は木材にカビや腐朽菌が発生する可能性を否定できません。

dc111101.jpg温度が低いと湿度が低下しすぐに露点温度に達し結露しやすくなりますので床下空間は床面にガラリ等を設けると安全でしょう。

また、湿気を排出させる目的で換気ガラリ(気密・断熱換気口)を基礎に設置すると結露やカビの防止に役立ちます。

また、第三種の集中タイプの換気システムを床下にも取り入れると床下空間が負圧になるために特別な換気は導入しなくても床下は乾燥状態を保つことができます。
ただし、熱交換気換気の場合には差圧が生じないので床下空間にも別途換気設備は必要になります。

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ヒートブリッジ(熱橋)の対策

断熱・気密の工法が充填断熱であろうと外張りであろうと必ず何処かに存在するのがヒートブリッジ(熱橋)です。このヒートブリッジは意外とノーチェックが多いのには驚きます。
そのヒートブリッジはそのままにしていると室内環境によっては結露が生じ、赤く錆びている場合とかひどい時には雨漏りのような雨だれの現象が起きて天井、壁にシミとして現れることがあります。

隙間であれば気密測定で発見する可能性はありますがこのヒートブリッジは機器による発見は難しく(内装が仕上がった状態での小さいヒートブリッジは熱カメラでもその存在の判定は非常に困難とされます。)

従って、ヒートブリッジになっている部分は内装仕上げ前の気密測定の時に目視でチェックする必要があります。ヒートブリッジのチェックは、プロ、アマ関係なく簡単にできます。多くは構造材を中心にして内外につく金物に多いので比較的にチェックはしやすいでしょう。
熱橋とは建物内外を熱が通り抜けやすい所で周囲が断熱されていても断熱欠損があると大きな熱損失の原因になるばかりでなく、冬に低温になり熱橋の内側 に結露やカビなどが発生する原因になります。
617dmorz47kkf4b8w.jpg
写真1:これは外張り工法の場合に多く見られるヒートブリッジ(熱橋)
発砲系プラスチック断熱材を内部の下地材(ボード押さえ)を外部の通気胴縁を貫通してビスの頭が室内側にはみ出しています。このような箇所はウレタン補修液でビスの頭をスッポリ包み込むように吹き付けて対処します。
ウレタン補修液がない場合は断熱材の切れ端(5cm×5cm角)をビスの頭に接着させように切れ端の面にコーキング(接着させるため)を薄く塗ってヒートブリッジに差し込み貼りつけることで解決いたします。
欠点は見栄えが悪いことだけです。

617bpfnjsqqxqn.jpg
写真2:これは在来軸組金物構法での充填工法の場合のヒートブリッジです。
左写真はGW充填工法の先張りシートをした部分が胴差しから梁の受け金物を押させる連結ピンが内外に貫通しています。
充填断熱の付加断熱(外側に断熱材を付加する)の場合は問題になりませんが右写真(軟質ウレタン発砲吹付け)のように付加断熱がない場合は内外どちらからか・・・断熱補強をしてヒートブリッジを防止することが必要です。

617bw5vkweoypbejoa.jpg
写真3:これは一般的な在来構法の充填断熱工法です。羽子板ボルトは内外に貫通しているのでヒートブリッジ対策が必要です。写真では内部から羽子板ボルト部分をウレタン補修材で吹付けしています。

dc070610 熱橋
写真4:これは在来構法の充填断熱工法の軟質ウレタンの充填工法です。
化粧梁に合わせた羽子板ボルトですが内外に貫通しているので結露は免れません。
このような場合はやはり外部から熱橋対策をすることが必要です。

高断熱・高気密住宅を建てられる場合には・・・・
このような箇所がきちんと処理されている施工業者を選ぶようにしましょう!
以前にレポートしましたが施工精度の高い施工業者の判定材料になりますよ!

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現場発泡ウレタン工法は高気密か?

304zgmwnzexmzd0_g.jpgこれはダイライト合板を下地として硬質ウレタンを現場発泡で施工した現場の状況です。

ウレタン現場発泡での施工は価格も安く、断熱性にも富んで、気密性が良いということで人気の施工方法になっています。
ウレタン現場発泡には硬質ウレタンフォームと軟質ウレタンフォームの2種類あります。

硬質ウレタンフォームは独立した微細な気泡の中に熱伝導率が極めて小さいガスを閉じ込めているため、プラスチックフォームの中では最も優れた断熱性能があり、主にRCとかSC構造の建物の内側から使用されています。

一方軟質ウレタンフォームはポリオールとポリイソシアネートとを主成分として、発泡剤、整泡剤、触媒、着色剤などを混合し樹脂化させながら発泡させたもので、気泡が連通し柔らかくて復元性のあるのが特徴で、50倍、80倍、100倍発泡ウレタンという名で主に住宅用に使われています。
(注)軟質ウレタンフォーム⇒正式呼称は低発泡硬質ウレタンフォーム(建築物断熱用吹き付け硬質ウレタンフォームA種3 )
どちらも気密性が高いというこが魅力で採用されるケースが多いようですが果たして、本当に気密性が高いのでしょうか?
302zgmwnzexmzp3ag.jpgそこで、気密測定をすることにしました。隙間の大きさを調べることで性能の良し悪しが明確にわかります。
この測定した現場の工務店はウレタン現場発泡での施工実績は13棟。

しかし気密測定は初めてだということでした。


14棟目に何故?
気密測定するのか?・・・なのですが施主様のご依頼での測定だったからなのです。
(工務店の営業マンは単位隙間相当面積01.0cm2/m2は確約したとかで・・大丈夫ですとのこと。)

目標1.0cm2/m2なのですがどうなんでしょうか?



下のデーターは気密測定の結果の一部抜粋です。
工務店の目標値は1.0cm2/m2でしたが測定の結果は以下のように営業トークである1.0cm2/m2どころか3倍強の3.94cm2/m2で悲惨なものでした。5cm2/m2ランクが気密住宅というのであれば、満足する気密性能かもしれません。しかし北国仕様では施主様は満足はしません。何故なら、次世代省エネ基準の2.0cm2/m2を最低として望むからです。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
各気圧差における通気量は下記の通りである。
Q   19 pa    520.00m3/h
Q   29 pa    660.00m3/h
Q   39 pa    800.00m3/h
Q   49 pa    900.00m3/h
測定結果各気圧差における通気量は下記の通り
通気率a = 333.49 m3/h
N 値  = 1.63
漏気回数ACH=5.96回/h・50pa
総隙間相当面積aA=230.11cm2
単位相当面積C=3.94cm2/m2
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

工務店の営業マンも大工さんも性能が出ないことに不満顔です。「断熱屋はウレタンを吹き付けただけで気密は出る・・・と言ったのにと責任は断熱屋にあると言わんばかりです。
果たして、気密が出ない原因は断熱屋さんのせいなのでしょうか?(ウレタンを吹き付けした断熱屋さんがかわいそうです。)
そこで原因の究明を全員で探ることにしました。

この住宅の総隙間相当面積が230.11cm2ですから15.17cm×15.17cm角の大きさの隙間があるということを教えてくれていますが、隙間は何処にあるかはわかりません。

304u21va2vfuhvmzmvyyro.gifそこで左写真のスモークパッファーを使って隙間を探します。

スモークパッファーの用途は建物の漏気箇所の確認 、ダクトの漏気箇所の確認 、室内の気流の確認 燃焼器具の排気ガスの逆流や漏れの確認 等に使います。赤い筒の部分を折り曲げると中で液体が化学反応を起こして、白い煙を発生させます。その白い煙の流れで漏気を探すものです。煙であれば何でもいいように感じられますが一般的な煙、例えば煙草の煙、線香の煙は使えそうですが煙状態がすぐ消えてしまい使えません。このスモークパッファーの煙は白い煙を長く持続していてくれますので漏気の隙間探しにはピッタリの商品です。

それを主に開口部廻り、土台廻り、屋根と壁との取り合い部分、下地のダイライトのジョイント部分にスモークパッファーを当ててチェックします。
すると・・・・・。


気密測定をした結果1.0cm2/m2の高気密を証明するどころか、単位相当面積C=3.94cm2/m2の低気密であることを実証する結果になってしまいました。
大工さん・営業マン、断熱屋さん
「そんな訳ねがべ(ないだろう)?」と言うような顔をしています。

306rfndmdiwmdgoc3vraw1hivc.jpg左の写真の施工状況を見ると施工後の仕上がりがよく気密欠損(隙間が)があるように見えません。
しかし50Pa(50パスカル)の圧力で減圧すると→印部分からスースーと外気が流入していることがスモークバッファーの煙の流れでわかります。
※ 50パスカルの減圧の状態というのは測定した住宅を車に例えた場合におよそ35km~40kmぐらいで走った時に住宅にかかる風圧の状況…その時にその風圧で隙間から侵入する空気を調べる。高気密であれば小さい圧力で漏気がわかるが低気密になると高い圧力をかけないと見つけることが難しい。

しかし、どうして→から漏気するのか?
それを検証する前に大工さんに次のような質問をしてみました。

「ダンライト合板を張る前に気密パッキンか気密テープを使いましたか?」

「何だ!気密パッキンって?」

「そっただもの、使ったごとがねぇ~」

「断熱屋が合板を普通に張るだけで気密が取れるがら・・と言ったべ!」と

現場の中では職人さんたちが喧々囂々(けんけんごうごう)です。

漏気する部分は全て、ダイライト合板のジョイント部分です。
ウレタンの収縮とか木の収縮による隙間、また吹き付けのミスなどが原因です。
下地で気密処理をしない場合は高い気密を望むのは無理と言えます。

現場発泡ウレタン材は繊維系断熱材と比較すると素材そのままでも比較的に気密は取りやすい断熱材と言えるだけで、十分気密を意識した施工の場合は下地材の合板で気密処理をするべきです。

つまり、外断熱の場合はプラスチック系断熱材を張る前に気密処理を施しますが、それと同様にダイライト合板で気密処理をしてウレタン吹き付けすることがポイントなのです。

それでは、どうするのか?


1.0cm2/m2以下の気密住宅の筈が3倍も悪いデーターなのですから、工務店の社長も腑に落ちない様子です。
そこで、出ない理由を・・・・・・・・・・と説明
社長は「よぐ、わがらねがら・・社員全員集めるがら講習会をしてけろじゃ!」
ということになり、数日後「気密の取り方」の施工講習会です。

308zgmwnzi3mdbfq.jpg写真は現場での施工講習会の風景です。

大工さん、営業、社長全員が集合して、私のチェックの施工状態の合否の結果を待っている風景です。前回の住宅は気密補助部材を使わないでダイライト合板を張った上にウレタン吹き付けでしたが、この現場では2種類の気密部材を使って施工指導しています。

さてその部材とは、気密パッキン材(ノルシール)と気密防水テープ(カットクロス)のこの2種類だけです。気密パッキン材ノルシールはサンゴバン株式会社製造品、この気密パッキンはポリ塩化ビニールを基材とした独立気泡構造のシーリング材で低圧縮で高い気密効果を発揮する主に建築以外に利用されている商品です。

308a2ltaxr1kweoypbe1u0.jpg写真の気密パッキンはカタログにはありませんがV-754という製品です。
厚さ、硬さ、密度などの違いが品番になっていますが、すべての品番商品を試験的にパッキン材として使ってみて、価格的、接着力、硬さから判断してV-754を使っています。
(非常に接着力が強く、貼り付ける木部が少々濡れていても接着するのがすごい!)
お問い合わせは
三井化学産資(株)建材資材事業部:TEL03-3837-5825 FAX03-3837-1945







308zgmwode4mzlgw.jpgこれは気密と防水効果兼用しているテープ様々のメーカーのものを使ってみましたが価格と接着力の強さと手切れのよさでお薦めです。縦方向横方向に手で切ることができるので施工性がいい。

色もブラック、ホワイト(半透明)がありますが私はホワイト(半透明)を使っています。これだと半透明なので断熱欠損としての隙間が大きさもよく見えるので、補修もしやすいし、補修したかどうかが目視で判断できることです。
(ブラックだと隙間があっても目視で探すことができない。)
お問い合わせは
三井化学産資(株)建材資材事業部:TEL03-3837-5825 FAX03-3837-1945

この二つの気密部材のノルシールはダイライト合板のジョイント部分に気密パッキンとしてこのノルシールを先貼りします。その上にダイライト合板を張り付けて、さらに防水テープとしてカットクロスを貼ります。

308zgmwnzi3mdkoj0oqrjeplsy.jpgその施工後の写真が左写真です。
勿論、開口部のサッシを取り付ける際にもノルシールを貼ってから、サッシを取り付け、さらのカッとクロスで防水止めテープとしてカットクロスを貼ります。

これが完了したら、内側からウレタンを現場発泡で施工完了です。

この状態で仮の気密測定をして見ますと・・・・何と!!?
(大工さんたちの驚きの顔、顔です。)







310zgmwoda2mdh3cg.jpgそこで気密施工の講習会を経て新築15棟目はマニュアルの気密部材を使っての施工に挑戦です。大工さんは「手間がかがるなぁ~。」「どこでも、こんなごとやってるのが?」とブツブツ言いながら働いています。

大工さんがブツブツ言いながら働くのはわかる気がします。
何故なら、気密パッキンとか気密テープを使う理由は気密を取るためであることは知っていますが何故!?気密を取らなければならないのか?気密を取ることでどうなるのか?をよく理解していないからなのです。

そこで以下の内容を気密測定の前に説明です。

■何故気密化が必要なのか・・・といえば
           ↓
1・隙間をなくする。
気密化とは簡単にいうと隙間をなくするということです。
気密化は住宅の断熱材と密接な関係にあり、どれだけ多くの断熱材を入れても、気密が高くなければその効果は半減してしまいます。

2・壁体内気流は大敵である。
気密化は「壁体内気流」の防止という意味で非常に重要です。
壁体内気流とは壁の中の空気の流れ(木造住宅では床下、壁の内部、小屋裏が空間的に繋がっています。
小屋裏と床下には換気口を通じて空気が自由に出入りするので、壁体内にも簡単に外気が入ってきます。
これが壁体内気流です。

断熱材は単独では特に繊維系断熱材の場合は、気流を通してしまいますので、外の冷たい、暖かい空気が壁体内に流れ込み断熱効果が発揮されなくなります。

また直接的には隙間風を防ぐ効果があり熱の損失も防ぐ効果があります。
ただし気密性を上げることにより隙間がなくなるため自然の換気(漏気)がなくなるため計画的な換気が必要となります。

●最近の住宅は計画換気の義務化によりほぼ100%換気システムが設置されるようになりましたが肝心の気密性能がいくらあるかを測定している施工会社は数少ない状況です。

若し読者の方で新築を考えている方があれば気密測定を条件とするべきです。私の考えではできれば全国一律1.0cm2/m2以下が必要と考えています。(できれば0.5cm2/m2以下を推奨)

さて肝心のこの現場の気密測定の結果を見て「ほんとがや?」と大工さんたちの頭の中は疑問符???のようです。
以下は気密試験報告書の抜粋です。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
Q   49 pa    100.00m3/h
Q   58 pa    120.00m3/h
Q   68 pa    140.00m3/h
Q   78 pa    160.00m3/h
測定結果    
各気圧差における通気量は下記の通りである
通気率a=19.98 m3/h.9.8Pa
N 値=1.0
漏気回数ACH=0.38回/h・50pa
総隙間相当面積aA  = 13.79cm2
単位相当面積  C = 0.13cm2/m2
評  価
内外気圧差50paにおける漏気回数0.38回とスウェーデン建築基準(3.0回/50pa)カナダR-2000住宅基準(1.5回/50pa)の目標を大きく上回る気密性能を有する住宅である事が証明される。
単位隙間相当面積が0.13cm2/m2と国土交通省の定めた次世代省エネ基準の義務化2cm2/m2を大きく上回る超高気密住宅であり、自然下での殆どの外風圧に左右されない住宅である事が判断される。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ご覧のように隙間相当面積0.13cm2/m2という素晴らしい気密性能でした。在来軸組工法+気密部材+ダイライト合板+大工さんの丁寧な施工の複合効果の結果です。

現場発泡ウレタン工法は高気密か?のタイトルでしたが吹きつけの場合の気密性は断熱材そのものよりも下地材に気密性があるかによって決まります。現場発泡ウレタンフォームは現場で作るため、温度、湿度とか吹き付け職人の腕でウレタン形成の良し悪しが大きく左右されます。

素材だけの性質を比較をすると現場発泡ウレタンは繊維系断熱材より気密性能があるということになるのですが、下地に気密処理を意識すると吹き付けウレタン工法は高気密工法になり、ウレタン吹き付けだけで気密を取ろうとするとは高気密にすることは難しい工法だと言えます。

いづれ、どの工法であっても気密と断熱は別と考えて丁寧な施工しないと高い気密が出ないことを教えてくれ一例でした。


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内断熱と外断熱どちらがいいのか?



内断熱と外断熱どちらがいいのか?(再編集)は2006/8月に2回に分けて投稿したものをブログの引っ越しに伴って、記事の内容を訂正、修正、追加編集したものです。


一頃は東北では内断熱工法と外断熱工法がしのぎを削っていた頃がありました。工法の比較ではなくもっぱら繊維系断熱材を内断熱として発砲系プラスチック断熱材を外断熱としての物議です。

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●写真1はグラスウールの充填工法(内断熱)

どちらの工法も長所、短所がありあります。
多くの諸先輩の方々がHP,ブログを通じてこのことを詳しく発信してくれています。
環境保護の立場からどちらがいいのか?
断熱性能と価格ではどちらがいいのか?
施工面でのコストはどちらがいいのか?他様々です。

私は過去においてほとんどのの断熱工法に携わってきました。

在来軸組工法の内断熱と外断熱、2×4工法の内断熱と外断熱、在来軸組工法の付加断熱(外内断熱)、2×4工法の付加断熱(外内断熱)、繊維系断熱材が充填された輸入のパネル工法、発泡プラスチック系の断熱材を入れたパネル工法、日本で開発されたウレタン剤が注入されたパネル工法等です。

すべての工法に長所、短所ありますが「きちんと施工されていれば」の条件があれば温熱環境からみれば高気密高断熱の目的である「住宅の快適化と同時に地球温暖化の防止」ができるため、どの工法も素晴らしいものです。

ここで考えなければならないのは
「きちんと施工されていれば」の条件なのですが
残念ながら断熱工法の良し悪しで選ぶことはリスクが伴うことを経験しております。

電化製品のように工場で生産されるのであればいいのでしょうが現場で職人さんが手加工で作るのです。
そのために現場に携わる者が住宅に対する考え方、心構えで決まってしまうといっても過言ではないのです。

もちろん、どの工法にするかを決めなければなりませんが色んな長短を比較して自分の考え方とマッチしたら・・・・「熱計算、暖冷房負荷計算、気密測定、換気流量測定を提出し、きちんと施工する」ハウスメーカー、工務店」を選べばいいのです。

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●写真2はウレタンボード(外断熱)の施工例

その他「断熱気密工事」の施工コストについて考えてみます。
一般的には断熱材のコストは繊維系断熱材は安く、発砲系プラスチック断熱材は2~3割程度割高になっています。そのため価格面からみれば繊維系断熱材を使用した方がよさそうです。
しかし実際に(私の経験からいえば)きちんとした施工をすると材工では同じ位になるのです。

繊維系の断熱施工は
①先張りシート施工
②透湿防水シート施工+タッカー止め+テープ止め
③断熱材入れ
④気密シート張り+タッカー+テープ止め
⑤開口部の気密処理等があります。

一方発砲系断熱材の場合は
①気密パッキン貼り
②断熱材を貼り
③気密防水テープを貼る
④開口部の気密処理等があります。

比較すると繊維系断熱材は=価格が安いが工程が多く気密処理をする部分が多く手間(人工)が多くなり施工日数が多くなります。
一方、発砲系断熱材の場合は価格が高いが気密処理をする部分が少なく手間(人工)が少なく施工日数が繊維系断熱材に比べて少ないのが特徴です。

このように実際にかかるコストを計算してみるとほとんど変わらないのです。

●ちなみに私の家は外断熱と内断熱の併用工法になっています。
Q1(Q値=1W/m2)住宅の世界を作ろうとすると繊維系断熱材と発砲系プラスチック断熱材を併用する必要があります。
つまり内断熱と外断熱のどちらがいいのか?ではなく、お互いの長短を仲良くミックスさせることで高性能な住宅を造ることができるのです。


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室内気候から考える断熱技術(1)

室内の温熱環境と空気の質は
家の断熱、や気密によって大きく左右されます。

この断熱、気密の分野は目視で簡単に見分けることができないためやっかいです。
そのため、建築時からデザインされていなければなりません。
やり直しが難しいだけに、
しっかりと施工することが、快適な環境のデザインに繋がります。

■快適の基本は断熱技術にある。
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(盛岡のN邸 設計:ゆうき設計)

●写真は[E:flair]高性能でありながらローコスト住宅を実現している。
外断熱仕様でコスト削減のため、
内装(天井、壁)の仕上げなしで施工された例

予め、屋根、壁に構造用合板を貼り、
その上に(外側に)プラスチック系断熱材を外張りしたもの。
暖房はピーエスHRヒーター
換気は第三種換気システムQ値=1.7W/m2・k
隙間相当面積C=0.2cm2/m2

断熱の方法は大きく分けて
内断熱と外断熱の二つがあります。

(最近では
Q値1W/m2・Kを目指す住宅では
外内断熱工法(外断熱と充填断熱の複合工法)が注目を浴びています。)
二つの目的はもちろん室内と室外の熱の衡立になって、熱を混ぜない、逃がさないということにあります。
仮に在来の大壁づくりの場合は壁の厚さ105mm~120mmの厚さ分がデッドスペースになります。

細かくいえば、その分が不経済といえるかもしれません。
ただし、蓄熱体として利用できる上、内装材を後で自分で取り付けることもできるメリットがあります。
あるいは仕上げをせずにそのまま利用したり、壁の厚さ分の隙間を利用して棚をいくつも作ることができます。

暖房、冷房を考えた場合は
内断熱の方が内側にくる構造材が少ないので熱の立ち上がり早いのが特徴で、
外断熱場合は壁の隙間分の容積が少し大きいので暖まるまで時間がかかります。

ある一定の時間が経てばどちらも変わらない環境になります。

内(充填)断熱でも、基礎を外断熱して土間にコンクリートで作れば蓄熱体として利用する方法がとれますし、
外断熱でも敢えて床断熱をすれば少しは立ち上がりを早めることも可能です。

もちろん、ドアや開口部は断熱仕様のものが要求されます。

断熱は気密と一緒でなければ、その暖冷房の効果はかなり落ちてしまいます。
防湿層でもある気密層は、室内の湿気を壁の中に入れて構造材を腐らせないためにも必要なのです。

気密を行えば当然空気の質のためには計画換気が必要となります。

新鮮な外気を計画された給気口から取り入れて、
汚れた空気を一括して排出する計量排気型換気システムか、
新鮮な空気をファンで吸って、強制的にダクトで室内に回し、汚れた空気も一括してファンで排気する熱交換気システムがあります。・・・・・・(続く)


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住まい環境プランニング(同)
(高性能住宅設計:技術顧問)

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