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築30年の断熱リフォーム計画

2011/07/21 Thu


この記事は2008年10月に5回に分けて投稿したものを引っ越しに伴って、修正、訂正、編集して読みやすいように一つにまとめております。

今日はA県Y市のS設計事務所さんからのご依頼で断熱リフォームの断熱設計のための現地調査に行ってきました。

断熱リフォームといっても窓を断熱サッシに取り換えるとか床暖房をするといった対処療法的なリフォームではなく、断熱・気密層を全面リフォームをすることで高性能住宅を造ろうという提案です。

勿論、部分的に断熱リフォームするよりはコストはUPしますが、できるだけローコストに抑えての高い断熱・気密性能を確保した質の高い熱環境を提案するようにします。
(ローコストでありながらハイレベルな高性能住宅です。)

調査住宅は築30年経った一部二階建ての外壁モルタル、延べ床面積196.67m2の在来木造住宅です。
現況の断熱材は10k/m3の100mmのグラスウールが壁に充填、天井も同じグラスウール100mmが敷設されていて、床はポリスチレンフォーム25mmが根太間に挟み込まれています。
勿論、気密は一切考えられていない低気密住宅です。

569zgmwota0mtn_ew.jpg暖房は台所、居間などの一部に床暖房でトイレとか廊下の一部にパネルヒーターが設置されています。

これは30年前の設備ではなく数年前に改修工事で設置されたもののようです。
窓も一部・・居室、台所、洗面脱衣室、浴室は二重サッシにしてあるものの廊下とか納戸と玄関、勝手口などの普段住人がいない場所は既存のアルミサッシのままです。




569zgmwota0mjb9eg.jpgこの箇所は当然の如くガラス面に結露が発生して、その結露水が窓枠に流れて汚れています。この頃の住宅ではよく見られる光景です。

典型的な「人がいる部分だけを断熱して暖房する個別暖房」の考え方のでリフォームです。

それでも、、リフォーム直後は従来の室内の温熱環境は部分的であっても暖かさを感じますが、居室から一歩出ると寒い環境の廊下などは依然と変わらない環境なのです。
むしろ、リフォームして暖房を焚くことで従来より各部屋の温度差が大きくなりすぎて「リフォームしたけれど何故か?前より寒い感じがする!」といった現象に悩まされることになります。



そんな寒さから解放されるためには家丸ごとを断熱・気密の大手術をする必要があります。。

そこで・・・その大手術するためのは各部位(天井、壁、床間取り、既存の設備機器の種類と能力、開口部、外回りも)の現状を調査が必要です。

調査することで最善のローコストでできる断熱リフォームの施工方法を考えることができます。

家を丸ごと断熱リフォームの場合の施工方法
屋根は外断熱にして外壁は内断熱にする方法
屋根、外壁を外断熱にする方法
天井断熱にして外壁を内断熱にする方法
天井断熱にして外壁を外断熱にする方法
さらに床は
布基礎はそのままにして床断熱にする方法
布基礎を基礎断熱に改修して床を断熱しない方法
(基礎断熱も内断熱と外断熱がある。)
ベタ基礎はそのままにして床断熱にする方法
ベタ基礎を基礎断熱に改修して床を断熱しない方法

大まかにわけると屋根、外壁は4工法と床は4工法があり、これらの各工法は施主様のリフォーム内容のご希望によって複合され断熱リフォームの施工方法決定されます。

例えば、室内のリフォームは一切ない場合は②の屋根、外壁を外断熱で施工する方法を選択することで居住者は生活しながら断熱リフォームすることができるのがメリットになります。
(但し、欠点は外部工事なので時期によっては雨、雪、台風などに左右されので工程を組む時には注意が必要です。)

一方、屋根、外壁は既存のままだったりリフォームしても塗装程度+室内のリフォームが大規模の場合は室内の天井、壁、床を解体する場合では③の天井、壁を内断熱にする。+⑤に床断熱する施工法を採用します。

またダクト式セントラル換気扇を設置する場合は一部天井を解体して換気扇を取り付ける必要があるため換気システムによって天井解体、新設する箇所が増えてコストが上がってにしまうので注意が必要です。

換気システムには熱交換タイプの第一種換気装置と自然給気排気型タイプの第三種換気装置がありますが、どの換気システムを設置するかによってリフォーム工事のコストが上がってしまいます。
(コスト的には第三種の換気システムの方が低コスト!)

さて、対象の物件がどの施工方法が低コストで性能(断熱、気密)を上げることができるか現地での居住者の聞き取りを行いさらに既存の住宅の断熱状態を目視調査をします。

571zgmwota0njd7fa.jpg左の写真は玄関風除室の軒天ですが結露によるシミが滲み出ています。








571zgmwota0nttfg.jpg    571zgmwota0ntx_fw.jpg
上の写真は床下ですがポリスチレンフォーム25mmの板状断熱材が根太間に挟み込まれています。
断熱材が脱落しないように断熱材抑えがないためにあちこと写真のような状態が見られます。

これでは誰が見ても断熱材の効果は低いことが明白です。
(この床断熱の施工状態はこの調査物件特有のものではなく、低気密住宅の場合にはよく見られる光景なのです。
571zgmwota0ndgcga.jpg左の写真は床下から見た壁の断熱材(GWの10kg/m3×100mm)


グラスウールが床下の土台(根太部分)に気流止めがないために床下(土)の湿気が床下の断熱材に侵入し内部結露でカビに侵されている状態を見ることができます。

さて、
断熱をする方法は内断熱か?それとも外断熱か?
あるいは複合工法か?

どちらにするかはS先生の室内のリフォーム内容によって決まりそうです。





築30年の断熱リフォーム(熱計算1)
室内の間取り等の改修図面が決定されるまでは
断熱材が外断熱の発砲系プラスチック板にするか?
内断熱の繊維系断熱材にするか?
が未決定であっても熱計算(Q値)の算出作業を早目に行います。

573zgmwota0mjl5dg.jpgリフォームの目的は冬は寒く暖房費がかかりすぎる。夏はエアコンが効かないことを改善することが目的ですから改修(平面)図面ができるまでは旧図面に基づいてQ値(熱損失計算)とμ値(日射取得係数)と暖冷房負荷計算を行い暖冷房負荷計算をし月及び年間にかかるおおよその暖冷房費のランニングコストのシュミレーションをします。

これを事前にしておくことは全体のリフォーム予算のバランスを検討する上でとても大事な作業となります。

特に今回は断熱リフォームですから予算が厳しくなり、全体的にコストを下げなければならない時には単純に断熱材の種類とか厚さを変更して金額を下げるのではなく、暖冷房のランニングコストの説明を行うことで費用に見合った効果があるかを納得していただいた上で進むことができます。

例えば計算をしてQ値1.6wだとすると・・・「お薦めのQ値は1.6wの住宅で暖房費は月に●●円冷房費は●●かかりますが断熱工事費は○○円です。Q値を1.9w程度にすると暖冷房費は月に○○円かかりますが断熱工事費は○○円で1.6wより断熱工事費は○○円下がります。」といったことでQ値=暖冷房費のランニングコストから断熱リフームにかかる全体の費用のバランスを考えながら打ち合わせができます。

上記のようにQ値の大小の違いで暖冷房費のランニングコストが変化することと施工費の関係を表にすると・・・「何年で元が取れます!」といったような費用対効果の説明がができるようになります。

しかし、この暖冷房のシミュレーションを担保できるのは高い断熱・気密の技術と経験で施工力がある施工業者になります。
勿論、それに関わる設計士、職人さんたちも同様です。

自信のあるリフォーム会社(施工業者)ではQ値の提示と暖冷房のランニングコストのシミュレーションも提示しますので断熱リフォームを依頼する場合の大きな目安となります。
(ただ暖かくなりますよ!といった営業トークを信用しないで実際はどうなのか見る眼を養いたいものです。)

ところでA県のリフォーム調査物件はどのくらいのQ値になるのでしょうか?
心配は90%の窓は引き違い(二枚引き違い、四枚引き違い)なので気密性能が1.0cm2/m2以下にできるかは疑問です。

そうであっても、許される断熱工事にかけることができる予算内で高性能なQ値の小さい住宅を目指します。
(できれば最低でも次世代省エネ基準程度にしたいものですが・・・?)

※参考
次世代省エネ基準の熱計算は
従来の熱計算と違って熱橋を含む熱貫流率の計算が必要です。

●お勧め熱計算ソフト
①SMASH→http://www.ibec.or.jp/program/files/smash.pdf
②省エネ判断→http://www.konasapporo.co.jp/Heating/EneCalc/EneCalc.htm
③QPEX→http://www.shinjukyo.gr.jp/qpex4.html

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断熱リフォームでクレームにならないために

2011/07/08 Fri

最近、冬は暖かく、夏は涼しい家にしたいために断熱リフォームをする方が増えてきました。

省エネ的にはとても喜ばしいように思われますが実は「思ったよりその断熱効果がない!」というクレームの調査も増えてきました。(冬の寒さ、夏の暑さはリフォーム前と変わらない!?)・・・と

dc041909.jpgその原因の多くには施工者側が(既存の住宅が)どうして冬は寒く、夏は暑いのか?の原因究明をしないまま、単純に断熱が弱いためと思って断熱材の強化リフォームのみの施工をしているためで・・・・
そう思っていくら、お金をかけて断熱性能の高いものに交換しても(気密工事は一切考えられていないので)隙間だらけの従来の家の断熱リフォーム?は・・・効果は小さいのです。

その理由は風とか内外の温度差換気で隙間から隙間風が侵入するので断熱効果は半減してしまうからなのです。・・気分的にはいいにしてもやはり、冬は寒く、夏の暑さは改善されないので必ずクレームとなります。

冬暖かく、夏涼しい環境の断熱リフォームは意識して隙間を塞ぐ気密化をしないといけないのですが断熱及び気密のチェック義務がないので住んでみないとわからない宝くじのような住宅となっているのが現状です。

このようにクレームの冬暖かく、夏涼しい断熱リフォームをするためには
新築と同様に断熱・気密・換気・暖房冷房、日射取得、日射遮蔽、通風の7点をセットを考慮して計画しないと無駄案お金をかけることになるので気をつけましょう!

そのためには熱損失計算(Q値)の算出と気密測定と換気風量の実測を実施をするリフォーム会社に依頼すると比較的に安心でしょう!


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外断熱のビフォーアフター(調査)

2011/06/08 Wed



この記事は2007年4月に3回に分けて投稿したものを引っ越しに伴って、修正、訂正、編集して読みやすいように一つにまとめております。
4年前の投稿記事ですが断熱・気密の施工マニュアルの基本は今でも変わらないので参考にして下さい。



およそ90坪の外断熱で建てられた住宅のリフォームに挑戦です。
この外断熱工法はスタイロフォームの2層張りになっていて所謂、SHS工法・・・気密評定工法に認定されている工法です。

私がこの道に入ったきっかけはこのSHS工法でしたので非常に愛着があります。

そうであれば、この住宅は高気密、高断熱仕様の建物の筈です。
当時流行りで導入されていた熱交換暖房器システム(換気システムと暖房器がセットされれたもの)が設置されています。

しかし、この暖房器のランニングコストが5~6万円かかるということで、暖房のランニングコストを抑えることと、ご主人がお休みになる部屋は外部からの音をシャットアウトする防音にしてほしい・・・との希望からの外断熱のビフォーアフターのための調査開始です。

この工法の長所、短所は知り尽くしているつもりですが
「なんで・・そんなに暖房費がかかるのか?
・・・・とても不思議なのです。

220ypfnjsqqxqm5.jpg
写真左は2Fの軒天(入れ隅部分)が結露に侵されている。
写真右は玄関付近から撮影した前景(屋根は瓦、外壁はモルタル塗装仕上げ)

そこで、どうして暖房費が多くかかるのか調査をすることにしました。
そのためには、先ず建物の隙間がどのくらいあるのかを調べる気密測定を行うことにしたのでした。

220rfndmdm1ndxc9w.jpg気密測定の状況です。

しかし、隙間が多すぎて圧力がかからないため測定できません。
フル回転させても2パスカルしかかからないのです。

そこで
何処に隙間があるのか・・・その状態で隙間探しです。
「あっ!・・・ありました!」
レンジフードに問題があることを発見です。

そのレンジフードは同時給排型ではなく排気型タイプなのです。
(給気口はなく排気口だけがある一方通行のフードです。シャッターがなく使用しない時はこの部分が給気口になってしまいます。一方、同時給排型は給気する部分と排気する部分の2箇所の口があり、使用していない時はシャッターで閉まっており、給気口とならない。高気密仕様に開発された商品になっています。)

そこで正式にはフードを塞いで測定することはダメなのですが、この部分をガムテープで塞いで、もう一度気密測定です。

それでも・・・圧力がかからない
変化がないのです。
まだ、他に隙間が何処かにあることになります。
さて、何処にあるでしょうか?

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賃貸マンションのオール電化リフォーム

2011/06/03 Fri



この記事は2007年11月に6回に分けて投稿したものを引っ越しに伴って、修正、訂正、編集して読みやすいように一つにまとめております。


281tzfnjsqqxo6l.jpgこの建物はA県のO市に平成2年に建てられたRC5階建て44戸の賃貸マンションです。

今回この建物をオール電化(IHクッキングヒーター、蓄熱暖房器他)仕様にリフォームする改修案の依頼があり3時間かけて現地に向かいました。

しかし、オール電化マンションにするためには図面を基にして断熱、気密、換気、暖房の現状をチェックする必要があります。
図面は事前にお借りして、頭の中に構造等をインプットします。

特に蓄熱暖房機を有効に使うためには高断熱、高気密でなければなりません。
一般的にはRC造りは気密が高いことで知られていますから気密については問題ないかもしれません。


そうすると
壁と開口部の断熱の状態のチエックと換気システムのチェックで済みそうですが・・・はたしてどうでしょうか!?
目視による、ある1室の状態は下の写真↓
281kweoypbeki9dkk4ykdbz.jpg
1・間仕切り間にある和室の押し入れの上下の隅部に結露が発生した痕
2・ベランダの二重サッシの内側周囲の額縁に結露水の痕
3・外壁側の押し入れの壁には全面カビの痕
4・玄関廊下側の隣との壁の隅部に結露発生の痕

この状態を確認してから先ず、換気の風量チエックを行います。
このマンションの場合の吸気(排気)口はユニットバスの上、洗面脱衣室、トイレの上にあります。
給気口はベランダ側の設置場所に問題がありますが一応取り付けられています。

281zgmwnzexmdx2_q.jpg写真はユニットバスの風量を測定している風景です。
換気風量は1時間に○○m3吸気(排気)されているか換気風量測定器で測ります。
多くのマンションの場合の排気される風量は換気回数にすれば0.2回/h程度が多く・・・そのため結露を発生させる要因になっています。

このマンションも同じような気がしますがどうでしょうか?


写真のように
ユニットバス、洗面脱衣室、トイレを測り、その合計風量をその戸ごとの容積から換気回数を計算します。

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悪徳!外壁リフォーム事件

2011/04/24 Sun


これは2006年に旧ブログに4回に分けて投稿したものを修正、訂正して一つにまとめてあります。時期的には5年も前の事ですが今だに外壁リフォームについてのトラブルの相談がありますので再編集しての投稿です。

最近、築15年以上経った住宅街を回って営業活動をしている悪徳業者は外壁、屋根、台所、風呂場、水洗化、内装工事、増築工事等様々です。(勿論、真面目な地元のリフォーム専門の工務店も増えてきました。)私の友人Tさんがこの悪徳リフォーム業者に見事にひっかかった、その体験りポートです。
53rfndmdezmzpv5q.jpgTさんの家は15年前に建てた高気密高断熱住宅です。
当時は高気密高断熱の最先端を走っているアキレスAR工法というウレタンボード40mmを屋根、壁に外張りした上に通気胴縁を打ちつけてから更に2液性のうウレタンを現場発砲で20mm吹き付けした合計60mmの当時の新省エネ基準Ⅱ地域をらくらくクリアした高性能住宅だったのです。

それが○○建材という悪徳リォーム会社の営業マンのトークに見事にひっかかってしまったのです。

「今、外壁のモデルリフォーム住宅を募集しています。モデルになっていただければ通常価格の30パーセント引きでリフォームできます。」「外壁はアルミのサイディングにウレタンという断熱材を裏打ちしたものですから、今より倍以上暖かくなり、暖房の燃費も半分以上に落ちますよ!」と言われ・・・契約してしまったようのです。
数日してから奥様からTELをいただき「内の主人が私の留守の間に契約してしまって・・・どうも金額が値引きをしているようだが腑に落ちない」・・ので見て欲しいと言う連絡です。

「いくらで契約したんですか?」「550万円が見積でモデル価格で380万円です」
「エッ!!380万円!」・・・・・絶句!


何で外壁材を貼って暖かくなるんだ!

電話ではわからない部分もあるのでお邪魔することになりました。
ご主人が(友人のTさん)留守でしたが見積と図面をみてザッ~と計算してみました。なんと200万はかからない内容の見積が550万円で値引きして380万円です。

張り替え工事になっているのに既存の外壁はそのままにして18mmの通気胴縁を既存の外壁に打ちつけてアルミサイデリングを上に貼りつける。(被せ工法です)色々奥様と雑談しているとご主人が帰ってきました。

「Tさん・・お金持ちはいいな~」と私皮肉調で話しました。
(おい!おめぇ~!と言える仲だからいっぱい皮肉ぽっく話ができます。)

「見積金額は先ず置いておいて、なんでこの断熱材にすると今より暖かい家になるんだ!」
T「断熱材を貼った外壁材だから暖かくなるべ!そのくらい俺でもわかるよ!」
「あのな~、今住んでいるこの家アキレスAR工法の高気密高断熱工法だべ!現在・・寒いのが~?前より燃費がかかるようになったのが~?」
T「いや!寒くねんどもど断熱材をさらに貼ったらもっと良くなるど思って、モデル住宅になれば値引きも大きいし・・」そんな会話があってこの見積での施工方法の説明開始です。
「第一の問題点は外壁に通気層を設けてアルミサイディングを貼るのだから通気層の間は外気が走るということだから外壁の断熱材の効果はねぇべ!特に冬の場合は・・・・」
「強いて長所ば夏の場合は外壁に当たる日射による温度上昇は少しは和らげるども無駄な工事なの!」と説明。
T「そう言えばそうだな~」ということになりクーリングオフの期間中だったのでキャンセルすることとなったのです。

ところが断りづらいので同行して代わりに断ってほしい・・とのことです。
「あ~あ~疲れるな~」そんな気持ちですが友人のことですから翌日断りに行くこととなったのです。

続きあります!

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断熱ビフォーアフター

2006/08/05 Sat

A設計事務所さんから
「昔のの住宅を・・高気密高断熱住宅に変身させる断熱ビフォーアフターなのだが予算が合わない!相談にのってくれないか?」との依頼ありました。

計画では天井、内外壁を全て剥がして充填されている断熱材(グラスウール100mm)も全て撤去しアルミ箔が蒸着されているウレタンボード50mmを外張りにして天井はセルローズファイバー200mmの吹き込みの仕様です。
さらに熱損失係数は新省エネ基準と次世代省エネ基準の中間を目指し気密性能は1.0c㎡以下の目標です。
(現況での気密測定では圧力がかからず測定不可でした。)

基礎は布基礎(換気口付)を外断熱(スカート断熱)にして土間床工法の仕様です。
もうすでに室内の壁を解体し始めています。

8zjawnja1njlfmjmyodm1nz7r.jpg写真1:台所付近の内壁解体後の断熱材の現況です。
見事に壁内結露が発生していた状況が見ることができます。(20年前の住宅ではこういう施工は当たり前だったのですが・・・それでもこの頃高気密高断熱住宅の普及にやっきになっていた頃でもありました。

「気密住宅?隙間がなくなったら家が腐ってしまうべ!」
「おめぇ!責任とれるのか?」
と大工さんにバカ呼ばわりされていた頃です。
その気密住宅でない住宅がこの有様です。
見事というしかありません!!

8zjawnja1njlfmtqyndmynjbt.jpg写真2:西側の寝室ですがこの部屋も天井、内壁全体が結露とカビののオンパレードです。2Fの部屋も同様で、昔の間欠暖房でファンヒーターを使用した生活はどの住宅もこんな風になっているかも知れません。内壁を見て気持ちが悪くなります。もちろん換気はトイレと風呂の局所換気と台所のレンジフードのみです。

サッシはアルミサッシの単版ガラスから窓の表面結露防止で2重サッシにしたようですが窓だけを断熱性能を高めても結露防止には効果が薄いという証拠です。


ところで、数社から見積を取って設計価格との調整を行ったようですが予算がどうしても合わなかったようです。
そこで・・・さてどうするか?思案です。(簡単ではありません。)

そこで予算に見合う設計変更をすることになりました。

温熱環境を当初の計画から下回らないように断熱気密の施工方法が原則の変更です。
断熱材のコストだけ考えればグラスウールの充填が理想なのですが気密処理に問題が出てきます。
木材は原則的に耐震補強と腐朽された木材の交換程度で使用する条件ですから土台と壁、間仕切間、引き戸、ドアーの気流止め部分は気密処理のための先張りシート工法は不可能です。
後張りシート工法もあるのですがテープの接着強度(耐用年数)に不安が残ります。
(経験上からはテープが下地材等で押さえられないと剥がれてくる場合が多いのです。)

そこで
設計事務所さんと打ち合わせの上に以下の内容に変更してGOです。

1・基礎断熱土間床工法は床断熱に変更
ビーズ法ポリスチレンフォーム特号80mmを床断熱と気密シート張りとする。
2・外壁(モルタル)は撤去しない。
グラスウールから硬質ウレタンを50mm吹付けに変更とする。
3・天井断熱から屋根断熱に変更する。
屋根面の内側に通気層を設けて硬質ウレタン80mmを吹付けする。
4・その他
風呂、洗面脱衣室、ボイラー室は基礎断熱土間床とする。
土台廻り、間仕切間、引き戸、ドアーの床の気流止めはウレタン補修とする。

9zjawnja1njlfmtgzoti5mjxz5w.gif●写真1は床断熱の上に気密シート0.2mm厚のシート施工状況です。シートの重ね代は150mmシートのジョイントはテープ処理です。後はこの上に合板12mmを貼り、床は無垢のフローリングです。
気流止めの気密断熱処理方法です。間仕切間、土台と壁との取り合い等の気流止めはウレタンを充填して気密と断熱を図ります。



9zjawnja1njlfmtg0nja1okl.gif●写真2は風呂、洗面脱衣室付近の床下は室内空間と考えてこの周囲の布基礎の立ち上がりは内側からウレタン50mm吹付けします。土間は50mmのウレタン成形版(スタイロフォームでもよい)敷き込みさらにワイヤーメッシュを敷いてコンクリート150mm打ち込みます。

メンテナンスのために洗面脱衣室に床下点検口を設けます。写真は風呂場と洗面脱衣室の施工状況


9zjawnja1njlfmjeynte1mzhgkg.gif●写真3は玄関の床は解体し風呂、洗面脱衣室と同様な施工をしてタイル仕上げとします。布基礎の立ち上がりは内部からプラスチック系の断熱材50mmを貼りタイル仕上げとします。注意しなければならないのは床下の外気に接する玄関廻りは同じくプラスチック系断熱材50mm程度を貼りつけることです。この現場ではウレタン現場発泡50mm吹付けしました。
これで玄関周りの熱橋は防止できます。



9zjawnja1njlfmji3ntc5mamd.gif●写真4は(断熱気密工事の完成写真)壁に穴が開いている部分は24時間換気(第三種換気装置)の吸気口です。白い丸型の機械が第三種換気装置の本体です。
今回採用した換気装置はアトム建築環境工学研究所のユーフレクトという商品シンプルな構造が排気能力を高めているのをほれ込んで採用したもの!

ちなみに気密測定試験した結果は0.7cm2;/m2でした。

●建築コストを予算内に収めるためには色々な方法がありますが人間の身体でいえば内臓の部分は耐震構造の次に断熱気密にあると思っています。完成してして住宅の内臓部分に不具合が生じた場合直すためには新たに多大なお金が必要になります。コスト削減には後でも簡単に交換できる部分で行うべきと私は考えています。

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プロフィール

昆寛(コン ヒロシ)

Author:昆寛(コン ヒロシ)
住まい環境プランニング:技術顧問
(設計事務所:高性能住宅専門)
希林舘自然クラブ(代表)

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