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気密に関係したバルコニーの漏水原因とは?

2013/12/15 Sun

寝前の夜11時に近所の一人暮らしのおばーちゃんから緊急の電話が入りました。
「夜遅くてすみません。町内会の○○副会長から紹介いただき電話をいたしました。」「どうしました?」「和室の天井から水がどんどん流れ落ちています。深夜で本当にすみませんが見てもらいたいのですが?」・・・という電話です。日中であれば、おばーちゃんの家を建てた施工業者にお願いすればいいのですが、何しろ深夜の11時では業者には連絡は取れません。そこで町内会の副会長にお願いして・・・私に依頼をしたというのが・経過のようです。

dc121901.jpgおばーちゃんの家とは車で3分程の距離にあります。外張り工法で建てられた築13年の高断熱・高気密住宅(?)です。おばーちゃんの家に着いて、すぐ和室を見せてもらうとなんと天井から柱を伝って水が滴り落ちています。
擬音で表現すると滴り落ちているというより「トク、トク」といった・・・水がどんどんと天井から柱を伝ってどんどんと流れ落ちているのです。(とんでもない量です。)雨漏りにしては多すぎる量です。ここ二三日は雪は少し降ったものの雨は降っていません。また和室の上(二階)はトイレとかキッチンとかの水回りはありませんので不思議です。
しかし、2階に上がって和室の天井に当たるる箇所を見てわかりました。
なんと、バルコニーになっていて(上の写真)FRP防水で造られたバルコニーが水で満杯なプールになっているのです。また昨日と今日は氷点下まで気温が下がったため表面が薄く氷が張っています。
※写真のバルコニーは翌日に溜まった雨水を処理(排水処理を)後の様子を映しています。
そうです。!!
雨漏りの原因はバルコニーに溜まった雨水が壁内に侵入したからなのです。
photo_002.jpg 雨水がベランダに溜まった原因は秋の「シーズンに落ち葉が排水皿を塞ぎ、少しづつ雨がバルコニーに水を溜めて、左写真のテラス戸の下枠まで溜まったところで、
の箇所(隙間がある。)から雨水が侵入したことが原因だったのです。

FRPは防水としてはとても優れた防水材ですが、意外と写真のようなテラス戸の下端は高さが100mm~150mm程度と低いため、施工しづらく サッシとFRP防止のジョイントの防水処理は雑になりがちです。そのため、きちんと目視でジョイント部が隙間なく防水処理がされているか確認することが大 事です。

ところで、このようにバルコニーから雨水が侵入したとしても通気層工法であることと、外張り工法であることで漏水は通気層を通り水切りの下端から流れ出るので和室には漏水はしない筈なのですが・・・・・。



関連記事:通気層には4つの機能がある!?⇒http://dannetu35.blog90.fc2.com/blog-entry-136.html
しかし、漏水してしまった原因は他にもありそうです。

そのもう一つの原因は次のようではないかと想像することができます。
一般的に外張り工法の気密処理は外部側からジョイント部分を気密テープで張り処理をしています。しかしこの外部からの気密テープだけの気密処理は不完全な施工が多いのです。

関連記事:外断熱工法の開口部の気密の取り方 外断熱工法の外張りボードの気密の取り方
そのため、気密テープの接着の甘さから、部分的に剥がれ、その部分から・・・サッシとバルコニーの隙間から侵入してきた雨水が入り込み、室内に漏水したと思われます。

今回は外張り断熱のジョイント気密テープの施工確認と補修はバルコニーを解体する大掛かりな施工となってしまうので、バルコニーとサッシの下端の防水処理で終了としました。

最近の住宅は通気層工法を取り入れているために、外壁で雨水の侵入を防止し、さらに断熱材の外側でタイベックなどの透湿防水シートで雨水の侵入を防 止する二重構造の役割を持っているので、雨漏りの原因のチェックには外壁側と透湿防水シートの最低でも二か所は必要となります。

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大雪でわかった住宅の断熱・気密性能!

2013/12/08 Sun


無料相談に「新築3年目ですが1年目から屋根にツララができます。これって当たり前ですか?」というご質問がありましたので旧ブログに投稿した記事を再投稿して回答とさせていただきます。

気象庁によると昨年は青森県の酸ヶ湯で最深積雪566センチを観測(1979年の統計開始以来1位)、今年もすでに100cm前後の積雪があり大雪の傾向となると予想されています。
そこで、その大雪が「住宅の断熱・気密性能がわかる!?」、つまり大雪で屋根に積もった状態で住宅の断熱・気密性能がわかる方法があります。

昔の茅葺の家は冬になると必ず「ツララ」を冬の風物詩として見ることができますが最近建てられた住宅は断熱と気密性は高くなっているため、めったに「ツララ」を見ることが少なくなりました。
20110107-10-1.jpg屋根に積もった雪と「ツララ」は温熱環境を表す数値ではありませんが目視で簡単に性能の良し悪しが判断できるものさしにもなっています。それは何故かというと、主な原因に暖房等で暖められた室内の(空気)熱が室外に流出されて、屋根の雪を溶かし、軒先の雪を融かし、外気温度が氷点下になると融けた軒先の雫が「ツララ」という現象を起こします。
そのため屋根の雪が融けやすい、あるいは「ツララ」ができる家は室内の熱が流出する何らかの要因があることになります。その原因には隙間があるとか、隙間が小さくても断熱性能が低いといった場合には顕著に現われます。
20110107-10-2.jpg写真1:軒先に発生した「ツララ」隙間が多い住宅の場合は1Fの隙間から外気が浸入し室内で暖められた熱は軽くなるため2Fに上昇し2Fの隙間から室外に流出します。また窓の部分は断熱性能が低いため室内の熱の流出があるため、この付近にも「ツララ」が発生しやすくなります。
隙間が多い住宅の場合は1Fの隙間から外気が浸入し室内で暖められた熱は軽くなるため2Fに上昇し2Fの隙間から室外に流出します。
※軒天が結露によるシミで汚れている様子も見ることができます。
20110107-10-3.jpg写真2:奥に見える住宅は高断熱・高気密で全室暖房の家で屋根に積もった雪が均等、ツララがありません。(あっても小さなツララになります。)手前の家は高断熱・低気密で局所暖房の家で屋根の雪の溶け具合にバラツキがあり大きなツララも見ることができます。)





20110107-10-4.jpg写真3:一方、左の住宅は隙間が少なく高い断熱性のため屋根の雪の融け具合いも小さく均等に積もったままでツララもほぼ見られない状態の高断熱・高気密住宅で全室暖房の家。
理想的なエコ住宅であると判断される。

このように屋根の雪とツララは住宅の断熱性能と気密性能の善し悪しの判断ができるものさしとなります。


20110107-10-5.jpg 
写真4:高断熱・中気密?住宅で室内で温められた熱が窓及び軒天に流失されていることがよく見える熱画像です。(ただし、撮影は雪が降る前)
その他に壁のグリーン色に見える箇所は断熱材が綺麗に充填されていない断熱欠損を示ししています。
※注意:例えばQ1住宅のように高い断熱・気密性能がある家であっても、窓に近い屋根がある場合、レンジフード付近、換気の排気口付近あるいは窓ガラスから逃げる熱でツララができる場合があります。それでも写真1、2のツララの大きさではなく小さなものとなります。

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気密性能の良し悪しは上下の温度差でわかる!?

2013/09/15 Sun


秋から冬にかけて寒さが少しづつ訪れるこの時期に「冬になると寒い!」とは何故?といった質問があります。
気密というものを意識しない在来工法住宅は暖房しても真冬日には上下の温度差は10℃以上もありました。炬燵の中では快適でもそれ以外の床はとても冷たく、天井はムッとするくらい暑い環境です。

下図は隙間風による熱損失の関係と気密性能と風速の関係
参考資料(家を建てる前に読む本:編著・監修 奈良憲道氏)

dc011603 - コピー気密性能が悪いと、室内の隙間から冬は暖房の熱がどんどん奪われ、その代わりに冷たい隙間風が侵入します。この隙間風が上下の温度差に影響を与えます。この上下の温度差は住宅の気密性能が低いために、床付近の隙間から冷気が室内に入り込み、天井付近の隙間から暖かい空気が逃げるために起きる現象です。さらに、このよう低気密住宅の場合は外でちょとした風が吹くと、室内に隙間風が大量に発生するために体感温度が下がって不快な感じがしました。これが気密住宅とされる2×4工法レベルでは1台のストーブで暖房が可能となります。

上下の温度差も在来工法と違って5℃前後の温度差に縮まります。暖房にセントラルヒーティングを採用すると窓からのコールドドラフトを防ぐことができるために上下の温度差が4℃前後になってきます。部屋同士の温度にはムラがあって、外で少しの風が吹くと在来工法と同じように隙間風が室内に入り込みます。以前の気密性能が低い住宅からすると幾分快適な感じがしますが温熱環境としては十分満足できる住宅ではありません。

気密性能が2.0cm2/m2位になると上下の温度差はあるものの断熱性の高い窓とセントラルヒーティングの設定が良い場合は2℃前後にすることが可能となり部屋ごとの温度ムラも少なくなります。

一方、気密性能が1.0cm2/m2クラスでセントラルヒーティング暖房にすると0.5℃~1.0℃以内と温度差が感じられない室内環境になります。気密のレベルがある所まで上がると上下の温度差や部屋ごとの温度ムラは暖房方式によって変わってきます。最も理想的な暖房方式は輻射式暖房です。コールドドラフトを防ぐためには輻射暖房でも色々種類がありますがお勧めはパネルヒーターといったところでしょうか。

また、気密性能の高い住宅になるとシーリングファンは必要としなくなります。個人的な感想ですがシーリングファンは室内に浮遊する塵を部屋中に拡散させるのであまりお勧めはできません。また、この位の気密性能の住宅であれば、僅かなエネルギーで均一な室温をコントロールできるようになります。そのため、気密性能は1.0cm2/m2以下、できれば0.5cm2/m2以下の気密住宅を建てるように努力しましょう。

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気密試験の仮と本試験との差

2013/09/01 Sun


一般的に気密住宅の気密試験(測定)は建物が完成した時点の一回のみの測定が行われています。
しかし、建物が完成後の気密性能は目標値に達すればいいのですが、悪い場合は気密漏れの漏気個所を修正することは、ある部分(床下廻り、小屋裏等の内装仕上げをしない所で人が入れる場所等)を除いてほぼ修正不可能になってしまいます。せっかく目標を定めても修正ができないと無駄なお金をかけたことになり、中途半端な気密住宅になってしまいます。

また換気計画も暖房計画も絵に書いた餅となって様々な不具合が生じてしまいます。

最近の気密測定は内装仕上げする前に仮試験を行い気密漏れのチェックと補修がされるので、とても高い気密性能を上げる住宅が増えてきました。しかし、この仮試験で気密性能が良くても完成引き渡しまで、その性能が確保されているかわかりません。むしろ、大幅に悪い気密性能になる例も多々あります。

その原因は何か?

それは仮試験の結果後に施工される、例えばレンジフード、換気の給排気口、エアコンのスリーブ、電気配線などの施工業者が気密を高める意識が低いため気密性能の低下を起こしてしまう現場がけっこう見受けられるからです。

452zgmwmje3mdp19a.jpg写真は外内断熱工法の気密本試験風景です。
内 装工事前(室内側から見ると気密防湿シート0.2mmが屋根面、外壁面に貼られて、外壁貫通する換気の給排気、暖房、給湯の給排気口は予めスリーブを作っ ておき仮試験ではテープで穴を塞ぎ、レンジフードの給排気の貫通はこの時点ではなし…の状態)の仮気密測定の結果は単位隙間相当面積で0.14cm2/m2でし た。

本試験ではどうか?

仮試験以降に行われたレンジフードの取り付けは仮試験の性能を低下させないようにスリーブ管の施工とレンジフードの同時給排の手加工補修を以下のようにしたのですが・・・・
参考↓
レンジフードのスリーブ管の施工⇒http://dannetu35.blog90.fc2.com/blog-entry-227.html
レンジフードの同時給排の手加工補修⇒http://dannetu35.blog90.fc2.com/blog-entry-229.html

結果は?

単位隙間相当面積で0.17cm2/m2でした。
総隙間相当面積は14.03cm2角ですので3.7cm×3.7cmの隙間が空いていることになります。
考えられる大きな隙間は・・・やはりレンジフードの同時給排のダンバーの隙間が大きいものと考えられます。

参考に仮気密測定後に気密に十分意識しない現場の場合は仮測定の数値より倍近い悪い数値になる傾向にあります。0.5cm2/m2の気密性能であれば1.0cm2/m2の気密性能になります。
倍近い隙間が出てしまっても1.0cm2/m2以下であれば換気計画、暖房計画にさほど影響は出ないで安心して良いと思います。
せっかく仮測定の段階でいい気密性能が出たのであれば、後は「ちょとした気遣い!」です。
その気遣いがあれば誤差の少ない気密住宅をお施主様にお引き渡しができます。

こんな理由で、気密測定は仮と本試験の2回測定することをお勧めいたします。

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気密住宅なのに蟻が出る?

2013/07/24 Wed

「室内に蟻やワラジムシが出て昔の住宅と変わらないのではないか。」と質問されることがよくあります。
温かい時期です。当然蟻やワラジムシなどの虫たちも活発に地面を行動するようになります。
さて、こんな質問の時にはなんと答えたらいいのでしょうか?
何が原因なのでしょうか?考えてみましょう。

dc072401.jpg●高気密住宅は潜水艦ではない。
高気密住宅といっても潜水艦を作っているわけではないので、住宅内にはかなりの隙間があります。気密性能が0.5cm/m2の超気密住宅の部類でもそのの総隙間量が60cm2あります。

これは給気口の隙間に換算すると5個分の隙間量になります。
隙間が全くなかったとしても木材が乾燥収縮すると1mmの隙間が生じることは珍しくありません。

サッシの取り付けが悪い時には気密パッキンと框の間から外が見える場合があります。
また、引き違いの窓では召し合わせの間に1mmから2mmの隙間があることは珍しくありません。


排気ダクトやレンジフードの隙間など、住宅には外からは気がつきませんが、非常に多くの隙間があります。虫の這い出る隙間もない住宅は、木造住宅では不可能に近いでしょう。
先ず、このことを理解しましょう。

土間がコンクリートの場合は年間を通じて床下が乾燥状態になります。従来の床断熱に比べて蟻やワラジムシが住みにくい環境です。地盤の防湿シート・押さえ砂仕様の場合は、床下環境は良いのですが防湿シートの下が高湿状態になります。シートの隙間から虫が這いあがるので土間をコンクリートにすると良いでしょう。

基礎断熱工法には二通りの方法があります。
基礎断熱土間床工法ですがこれは布基礎を先に外張りに立ち上げて後から土間部分にコンクリートを流し込む方法です。この方法で気をつけなければならないのは土間の部分が後打ちのため立ち上がりと床面の入れ隅の所に防湿シートがあるため剥離して隙間が生じる場合があるということです。
その隙間から蟻が入り込んでくる場合があります。こんな時には、もう一つのベタ基礎工法を取り入れると解決します。この工法は初めから布基礎と土間床の部分を分離しないで一発でコンクリートを流し込む方法で一体成型になるので隙間が生じないのが大きなメリットです。

一番問題なのは、壁や木構造の中が虫が住みやすい環境になっている場合です。ことに、湿度の高い所を好むワラジムシがゾロゾロと壁から出てきたときは問題です。そんな時は何処かに結露しているかもしれません。

その時は
①何処かに断熱欠損がある。
②隙間があり、何処かに部分的に結露が生じている。
③乾燥不十分な木材を使用したため壁内の含水率が高い。
④床下で漏水事故が起きている。
⑤水位が高く床下が高湿状態になっている。

など、原因を突き止めて対応します。原因がわかれば、断熱材を充填する。防湿施工をやり直す。漏水配管を取り換える。暗渠を埋め地盤の改良を行うなど解決策を取ります。
シロアリは別としても建物や人体に直接害がない虫たちの侵入はある程度であればは共同生活もいいのではないでしょうか。

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高気密住宅の気密漏れの原因は?

2013/07/21 Sun


気密測定の結果、単位隙間相当面積0.35cm2/m2の住宅が漏気する場面を偶然見ることができた報告です。

充填断熱で気密性能を高いレベルに安定させるためには施工の面で意識して行うことがあります。それは意識して防湿(気密)シートを止めるための下地を入れると気密性能が0.5cm2/m2前後の一定した範囲の中に入ります。違った大工さんが施工しても下地をきちんと入れると安定した性能値になります。

弊社のデーターでは大工さんが違ってもその誤差は±0.1cm2/m2程度という高い性能値になります。勿論、外張工法も同じで下地を意識しないで施工された住宅の気密性能の平均値はよくても0.7cm2/m前後になります。きちんと下地を作ると0.5cm2/m2以下の気密性能を簡単に出すことができます。
一般的にある断熱・気密の施工マニュアルは屋根、外壁、基礎、ベランダ廻り、外気床など大まかな断面詳細マニュアルしかありません。そのため、現場によっては詳細な施工マニュアルがないため納まりは大工さん任せの納めになっています。

気密施工に熟練された大工さんであれば安心ですが、そうでない場合は不安が残ります。その不安を解消するのが断熱・気密施工の詳細マニュアルによる施工なのです。同じ構法、工法であっても住宅の姿、形、間取りが異なるため、各住宅ごとの施工マニュアルが必要になってきます。詳細な施工マニュアルがあれば誰でも高い気密性能を作り上げることは容易で確実な気密性能を担保する方法となります。

動画で紹介する気密漏れ!の住宅は弊社の設計・技術部が作成した断熱・気密施工の詳細施工図に基づいて施工された住宅です。ただし、施工した工務店の大工さんは、高気密住宅は初めての経験だったのですが気密性能は0.35c㎥/㎡と初めて施工とは思えない超気密住宅の施工となっています。

この住宅は高気密を意識したため引き違いテラス戸がリビング、和室、老人室3か所だけです。漏気する場所は引き違いの召し合わせ、上框、下框のレール部分と同時給排のレンジフードの電動シャッターの隙間が主な漏気箇所なのだと思っていましたが、実は何と・・・勝手口ドアのある部分が気密性能を低下させる原因であることがわかったのです。

一般的な外開きのドアであれば問題はありませんが、今回採用されていたのは通風のために扉に上げ下げ窓を複合しているサッシです。この上げ下げのスライドする部分(気密パッキンはありますが?)から漏気しているのです。また、ドアクローザーのカバーの周囲(上框に止めたビス部分から)から外気が侵入していることを引き渡し時に発見したものです。

どうしても、この勝手口を使いたい場合はこの周辺にパネルヒーターなどの熱を供給できるヒーターを設置してガラス面の表面温度を上げる工夫をしないと冬にはガラス面に結露発生に見舞われることになりかねません。

気密施工の下地施工は最も意識しなければならない大きなポイントですが、気密が高まれば高まるほど微妙な隙間が不快となるので開口部(窓、ドア)の選定には充分気をつけたいものです。

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気密住宅の湿度環境

2013/03/28 Thu

快適な住環境の条件の中には湿度の環境が含まれます。東北の寒冷地ほど冬には外気に含まれる水蒸気量が少ないので暖房をして換気を多量に図ると室内は乾燥します。換気量と室内の湿度の関係は、従来の住宅の気密性能は、高くないので暖房で室温を上げると温度差換気の影響を大きく受けて換気量が増大し乾燥しました。

一方、高気密住宅の家は隙間が小さいため、温度差換気の影響を受けることは少ないため、従来の住宅に比べて換気量は安定した住環境(湿度環境)を得ることができます。

それでも高気密住宅に住むと乾燥気味であるという人も多くいます。以前の住まい方マニュアルをみると室内に観葉植物を置くとか、浴室のドアを開けて室内に水蒸気を取り込む工夫を提案していました。・・・しかし、この方法で実際に実験してみると期待するほど短時間では湿度は上がらないことがわかりました。
(参考:短時間で室内を加湿で相対湿度を上げる方法は「洗濯物を室内に干す。」・・・ですが最も効果のある洗濯物はシーツを二枚折にして干すことが最も効果があります。)

また、高気密住宅での過乾燥である問題は家の内装仕上げでも大きく影響を受けることがわかってきました。例えば同じ床面積でQ値もC値も同じような住宅でも乾燥の度合いは人の感じ方にもよりますが・・・内装の仕上げによっても感じ方に違いがでてきます。すべてクロスで仕上げられた住宅は乾燥を感じる方が多く、無垢材とか珪藻土とかジュータンなどを多用した住宅に住んでいる方の場合は過乾燥と感じる人は少ないようです。これは無垢材とか珪藻土、ジュウタンなどが上手く湿気を含んだり、吐き出したり調湿する機能があるからのようです。

この現象は梅雨時に実体感することができます。高気密住宅の場合と従来の住宅とを比べると10%ほど低い湿度となるため高気密住宅の方がカラッとした室内環境になります。さらにエアコンでドライ機能を使うことで従来の住宅よりも梅雨がない住環境を体験することができます。
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●写真は2Fの寝室の出窓付近に結露が発生した例
しかし、この過乾燥はその他に換気量のバランスの悪さによって1階と二階の環境がガラリと変わる住宅があります。例えばニ階の寝室の換気量が極端に少ない時はペアガラスであっても結露が出る被害が多く出ています。これは換気量が10m3/h以下の少ない設定になっているからです。最低でも一人当たり10m3/h以下にするべきではありません。このような問題は換気の設計ミスや換気システムの能力不足によることが多いように感じます。二階のダクト配管が長かったり、分岐の曲がりが多かったりして抵抗が大きすぎるからです。

逆に一階に設置された換気本体の近くは換気量が多いのです。一階は水廻りが多いため換気量を大きくするため、意識しないと二階の換気量が少なくなりがちです。意識して一階と二階の換気量のバランスを適切にしないと、同じ家の中でカラッとした部屋とジメッとした梅雨時の室内環境ができる不快な家に住むことになつてしまいます。

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気密測定のn値から気密施工のミスを探す!

2013/03/13 Wed

気密防湿シートを使って気密施工した場合で隙間特性値(n値)が1.5程度の場合の原因の多くは気密防湿シートの不連続な施工ミスに多く見られます。合板で気密を取る工法の場合でも接合部に気密テープを使わないか、使ってもテープが分断されている場合にはn値がやはり1.5前後になります。

その他の主な原因には、浴室の裏側とか天井のふところ屋根面などを気密防湿シートの押さえに木地がなくテープのみで押さえている場合には、やはり1.5前後になってしまいます。この部分を石膏ボードなどで押さえると 隙間が非常に細かくなり、気密性能C値は1.0cm2/m2以下の高気密性能なりn値が1.4を下回るようになります。
さらに、木下地があるところで気密シートの接合部をきちんとテープで留めてその上に石膏ボードなどで押さえるとn値が1.0~1.2前後になります。
dc031301_20130313174609.jpg
       「気密性能と気密テープの有無の関係」

上図はテープを使った時と使わない住宅の隙間特性値分布図です。
これを見ると木下地がなくテープだけに頼った場合、また木下地があるがテープなしで施工した場合は、n値はほぼ同じ場所に集中していることがわかります。理想的な気密化工法はきちんと木下地をつくり、(その他先張りシートとテープも併用すると)その上でタッカーで留めて気密テープで施工すると隙間特性値は1.2程度に収まるようになり非常に気密性能が高くなります。

気密性能が1.0cm2/m2〜2.0cm2/m2クラスでは何処かに大きな隙間があり気密施工した効果があまり期待できません。気密測定は単位隙間相当面積C値を読み取るための作業ですが、気密の仮測定をした時には・・このn値を読み取ることで隙間の大小、あるいは隙間が存在する位置(施工ミス)を見つけることができるようになるので、積極的に気密測定は内装下げ前に行いn値をを読み取り気密性能を上げるようにしましょう!

特にパッシブハウスのような超高性能住宅の気密性能は内外圧力差が50パスカルの時で0.6回/時。C値で言うと0.3cm2以下が条件とされるので、きちんと下地がある所でジョイントしn値の値を小さくする必要があります。

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暖房費がかかりすぎる施工の実例(2)2Fの天井

2013/01/30 Wed

家を新築して数年経ってから「どうも我が家は暖房費が●●万もかかる割には部屋の温度が上がらない!」という苦情が出て調査を頼まれることがあります。
問題の●●円もかかる全室暖房の家のつくりは前回の暖房費がかかりすぎる施工の実例(1)に続いて(2)ではこんな施工になっています。

これは2Fの天井裏から部屋と部屋を仕切っている間仕切り壁の部分を覗いたところです。
その部分はのように空洞になっていて暖房された暖かい空気が下から上がってくるのがわかります。

dc013011(修整1)左の写真は2Fの天井裏から間仕切り間の真上から撮ったものです。隙間が煙突のように2Fの床面まで空洞になっているのがよく見えます。
気密住宅を意識しない天井断熱の住宅はすべてこのようになっています。
天井裏は外部の環境ですので1Fあるいは2Fの部屋で暖められた空気がこの間仕切り間の隙間を通して屋根裏に放出されて棟換気とか妻換気扇を通して外に放出されます。せっかく、全室暖房であっても熱の垂れ流しで暖まる訳がありません、このような環境にある家の間仕切り壁の表面温度は外気に連動して低い温度になっています。
特に窓面と間仕切り壁があるコーナー等では暖房器がガンガン熱くなっていても体感温度的には寒いと感じてしまいます。

       ↓「改善案」
dc013003.jpg改善方法は左図のように
間仕切り壁の間に気密防湿シートを施工し、天井面の気密防湿シートと連続することで気密化が図られます。

また、その隙間の上に断熱材を入れて隙間から下にも落ちないたため断熱欠損もカバーできます。

但し、外断熱あるいは内断熱の屋根面で断熱される場合はこの間仕切り壁は室内側になるので従来通りに隙間がある施工方法で構いません。




類似投稿記事:暖房費がかかりすぎる施工の実例(1)

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断熱・気密性能に万能な工法はない。

2012/12/25 Tue

最近、高性能住宅を建てたい予定の方から
「○○工法は○○断熱だから気密性に間違いない工法ではないでしょうか?」という相談がよくあります。

そこで私の回答は
組写真「○○断熱だから気密は確実に取れるとは限りませんよ!」と答えています。
断熱工法には大きく分けて軸間に繊維系断熱材を充填する充填断熱(内断熱)と軸間の外側からプラスチック系断熱材を外張りする外張り断熱(外断熱)と軸間にウレタン現場発泡(硬質、軟質ウレタン)を充填する充填断熱(内断熱)に分けられています。
一般的に外張り断熱とウレタンの充填断熱は繊維系の充填断熱に比べて気密施工が楽で性能がでやすいと言われます。
↑↑外張り工法↑↑

一方、軸間に充填する断熱工法は断熱材のコストが安く、空いている柱間に断熱材を充填するのだから合理的とも言われます。

kk組写真しかし、いずれの工法にも一長一短がありどちらも万能ではありません。だからこそ、変形した様々な断熱工法がたくさんありますが気密性能値に関しては、気密化手法がいろいろと開発された現在は工法によって差はないと考えてよいと思います。

それでは何がいいのか?ですが
軸間断熱の充填工法でも隙間相当面積(C値)は1cm2/m2を軽く切り、0.2cm2/m2前後は切る住宅は実際に数多く建てられています。
↑↑GW充填工法↑↑

kkkk組写真その違いはその気密性能を出すために、どのくらいの腕がある職人がどれだけ手間をかけているか、断熱・気密施工を担当するのが大工さんか、専門業者の職人さんかという点の違いでも大きく性能に左右しているのです。

どの工法を採用するかというよりは、施工する職人さんを誰にするか?で決まってくるのです。



↑↑ウレタン吹き付け工法↑↑

そのため、要はそれぞれの会社工法の特徴を充分に検討し、長所を生かし、短所をカバーできるパートナー選びができるかにかかります。地域性をはじめ、必要な断熱材の厚さ、気密施工棟数や大工さんの人数、腕のバラツキ、気密測定は全棟おこなっているか?営業手法などそれぞれの会社の経営資源をじっくり検討することが必要です。
決して工法の謳い文句だけに惑わされていけません。

注意:数多くの気密住宅に係わってきた経験から言えば、充填断熱でも外張り断熱でもパネル工法でも気密性能がとても高い高気密住宅もあります、一方、低気密住宅も数えきれないほど多くあるのも事実です。

工法だけでは高い気密性能を確保した住宅はできないのです。
住宅を造る人は職人さんです!!


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図面だけでは性能を担保できない。

2012/12/13 Thu

住宅の隙間はどのくらいあるかどうかの判断は気密測定をすればわかることですが、断熱リフォーム中に気密測定をせずに気密漏れがわかったリポートです。(但し、目視ですから隙間の大きさはわかりません。)

567zgmwodmwmdb5cq.jpg写真は築10年の気密住宅?の断熱改修中の現場です。
既存の断熱施工方法は壁はグラスウール16kg/m3×100mmの充填(内)断熱、天井は100mm2段の200mm敷き込みです。気密方法は防湿シート0.2mmの仕様となっているので内断熱の高断熱・高気密住宅のようです。
換気はノンダクトの第三種Mメーカー、暖房は各部屋にFFヒーターが個別設置されています。外観がとても綺麗なのに築10年でリフォームするとは不思議でしたが理由を伺うとお風呂、洗面所、トイレ、玄関が寒く、居室の壁と天井と壁のコーナーに結露が出てカビが発生したためだそうです。

家を新築した工務店は倒産したため、知り合いの工務店に相談したら「断熱不足のようだから今流行りの軟質ウレタンを壁、天井、床に厚く吹き付けすればいい!」と助言をいただいての断熱リフォームになったのが経緯のようでした。

567zgmwodmwmdx4ca.jpg予算の関係もあって室内側のリフォームはクロス張り替えのみで断熱のウレタン(軟質ウレタンフォーム)壁100mm、天井は200mmに吹き付けの断熱リフォームです。

当然、既存のグラスウールは撤去して気密シートの上に外部側から吹き付けです。(当然、外壁は張り替えとなります。)
気密は0.2mmの気密シートで確保されていることになっているので、軟質ウレタンを吹き付けしても室内側に漏れることはない筈ですし結露対策には適している方法だと思います。


しかし、残念ながら写真のように天井と壁の突き付けの部分、石膏ボードのジョイント部分、その他コンセントなどから軟質ウレタンが隙間を通して漏れていました。
(想像ですが・・・気密シートを使っても先張りシートもなし。気密テープもなし。気密コンセントもなし・・・の所謂、見せかけの気密住宅のようです。

今回の断熱リフォームの方法は軟質ウレタンが隙間を埋めることで気密は確保されそうですが気密シートが連続されていない軟質ウレタンが表しになる部分は防湿についてはどうか?の大きな疑問が残ります。

図面が高断熱・高気密仕様であっても図面だけでは性能を担保するものではないので気密測定は必ずするべきだという教訓です。

訂正:2014.7.4現在⇒軟質ウレタンの正式名称は建築物断熱用吹付け硬質ウレタンフォームA-3種です。


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仮気密試験の結果に注意!

2012/11/27 Tue

気密試験の結果については注意しなければならない問題があります。

本来、測定時の建物条件は⇒住宅の気密性能は、基本的に建物の完成状態で測定することになっていて開口部、給排気口などの処理の仕方は室内のドアは開放し、給排気ファンなどは停止した状態で測定します。

建物外皮は次の測定状態にします。
通常の方法で閉じる所
屋外に面する窓、ドア、小屋裏点検口、床下点検口、レンジフード部分、郵便受け

気密に目張りしてもよい所

給排気(換気)口、屋外に通じている排水管、煙突(暖炉、ストーブなど)

一方、一般的に気密の仮測定をする場合の気密施工状態はどの状態でされるのかというと壁を貫通する配管関係の給湯機、暖房ボイラーの給排気筒とか換気装置の給排気筒とかレンジフードの給排気筒が予め設置されない状態で測定されます。(スリーブ管が設置されていれば、その穴は目張り処理がされます)

そのため、この状態で仮測定する場合には仮測定後に工事された部分から漏気する可能性があることを考慮して、できるだけ気密欠損の隙間を探し、気密補修をし気密性能をできるだけ上げるようにします。

何故?できるだけ隙間を探して気密性能を上げなければならないのでしょうか?

それは本気密試験では仮気密試験より壁を貫通する配管関係が施工されることで、隙間が増えて気密性能が落ちてしまうからです。できれば仮測定の段階では最低0.5cm2/m2前後はほしいものです。この位のレベルになると気密工事完了後の気密層を貫通させる工事に多少のミスがあっても許される許容範囲になり1.0cm2/m2以内に収まります。

例えば、建物が完成する段階では、先に投稿し
レンジフード(ダクト)の気密処理">レンジフード(ダクト)の気密処理ではレンジフードそのものに隙間があるので気密性能が低下すると言いました。これは機械本体の構造上、至極当然のことなのです。

動画は第三種換気装置が採用されていればレンジフードが給気口になっていることを教えてくれ動画です。
(但し、実験では9.8Paの差圧をかけて測定しています)
ちなみに、この現場は仮測定では0.12cm2/m2でしたが完成試験では0.24cm2/m2でした。総隙間相当面積では20.26cm2から38.98cm2になったので18.72cm2の隙間が増えました。
つまり≒4.3cm×4.3cm角の隙間が増えたことになります。(主にレンジフードが原因になります。



参考資料:富士工業から外壁を貫通させる配管不要の室内循環フードが販売されています。
これだと電動シャッターからの漏気がなくなり、いいかもしれません。ただ弊社では気密住宅に設置した例がないため良し悪しの評価はできません。
室内循環フードhttp://www.fjic.co.jp/rk/top.html


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引き違い窓の気密性能

2012/09/15 Sat

一昔前の私は気密性が低い引き違い窓はできるだけた気密住宅には使わないように計画していました。
採用しても和室に2箇所程度に抑えて設計するのが一般的でしたのでそれに倣っていたのです。

ところが、引き違いが3倍強の7か所あるのもかかわらず、気密1.0cm2/m2以下を意識して建てたというA工務店の気密測定をすることになりました。

目票の1.0cm2/m2以下は引き違い窓が多すぎて無理だろうと心の中では思っていました。
しかし、結果はなんと0.47cm2/m2という高い気密性能を出してしまったのです。

こことは経験上解せないことなので、若し引き違い窓がFIXだったらたらどのくらいの気密性能になるのか調べてみることにしました。

632zgmxmje5mdx6aw.jpg左写真は引き違い窓の召し合わせわせ部分と枠周囲を養生テープで目張りしている様子です。

引き違い窓の目張りのテープの長さは66.8mあります。
引き違いですから上レール、下レールの召し合わせ部分から漏気するのが気密測定でよくわかります。

この漏気する部分に目張りした状態で・・・気密測定をしてみましたのです。
結果は、なんと思ったより隙間は小さく引き違いの性能の良さを知ることができたのです。

0.45cm2/m2だったのです。

つまり引き違いから漏気する隙間相当面積は僅か0.02cm2/m2なのです。

総隙間面積は0.02cm2/m2×217m2(実質床面積)=4.34cm2で2.08×2.08cm角の隙間しかないことになります。(隙間相当面積0.5cm2/m2クラスの気密性能であればこの0.02cm2/m2程度の隙間はさほど気にならない隙間だと考えます。)

参考に引き違い窓はm当たりに換算すると≒0.065cm2が漏気する大きさになるようです。

(※これは公的試験結果ではありません。弊社の実験結果です。ただし今回の気密測定の現場ではサッシメーカーはエクセルシャノンを採用しての測定値になっています。)

全サッシメーカーの引き違い窓を調査した訳ではありませんが、ノックダウン式のサッシでなければ気密性についてはさほど不利ではなく安心して採用できるのではないでしょうか?


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高気密住宅建てられた気密漏れの以外な箇所!

2012/08/26 Sun


気密住宅で建てられた住宅には主に何処に隙間があるのですか?というご質問がありましたので旧ブログで掲載した記事を再投稿しています。
気密測定の結果、単位隙間相当面積0.35cm2/m2の住宅の漏気する意外な箇所を偶然発見することができました。

充填断熱で気密性能を高いレベルに安定させるためには施工の面で意識して行うことがあります。それは意識して防湿(気密)シートを止めるための下地を入れると気密性能が0.5cm2/m2前後の一定した範囲の中に入ります。違った大工さんが施工しても下地をきちんと入れると安定した性能値になります。弊社のデーターでは大工さんが違ってもその誤差は±0.1cm2/m2程度という高い性能値になります。

勿論、外張工法も同じで下地を意識しないで施工された住宅の気密性能の平均値はよくても0.7cm2/m前後になります。きちんと下地を作ると0.5cm2/m2以下の気密性能になります。

一般的に断熱・気密の施工マニュアルは屋根、外壁、基礎、ベランダ廻り、外気床など大まかな断面詳細マニュアルしかありません。そのため、現場に よってはマニュアルにない納まり部分は大工さん任せの納めになっています。気密施工に熟練された大工さんであれば安心ですが、そうでない場合は不安が残り ます。その不安を解消するのが断熱・気密施工の詳細マニュアルによる施工なのです。

同じ構法、工法であっても住宅の姿、形、間取りが異なるため、各住宅ごとの施工マニュアルが必要になります。詳細な施工マニュアルがあれば誰でも高い気密性能を作り上げることは容易で確実な気密性能を担保する方法となります。

動画で紹介した気密漏れ!の住宅は弊社の設計・技術部が作成した断熱・気密施工の詳細施工図に基づいて施工された住宅です。
ただし、施工した工務店の大工さんは、高気密住宅の施工は初めての経験でしたが気密性能は0.35cm3/m2と初めて施工とは思えない超気密住宅となっています。

20101119-1-1.jpgこの住宅は高気密を意識したため引き違いテラス戸の設置をビング、和室、老人室3か所だけにしています。
漏気する場所は引き違いの召し合わせ、上框、下框のレール部分と同時給排のレンジフードの電動シャッターの隙間が主な漏気箇所と思っていましたが・・・・なんと勝手口ドアが以外と気密性能が悪いことがわかりました。一般的な外開きのドアであれば問題はありませんが今回採用されていたのは通風のために扉に上げ下げ窓を複合しているサッシです。

この上げ下げのスライドする部分(気密パッキンはありますが?)から漏気しているのです。また、ドアクローザーのカバーの周囲(上框に止めたビス部分から)から外気が侵入していることが、引き渡し時に発見したものです。

どうしても、この勝手口を使いたい場合はこの周辺にパネルヒーターなどの熱を供給できるヒーターを設置してガラス面の表面温度を上げる工夫をします。そうしないと真冬日には室温が低下することと窓面に結露が見られるようになり不快な空間となります。

気密施工の下地施工は最も意識しなければならない大きなポイントですが、気密が高まれば高まるほど微妙な隙間が不快となるので開口部(窓、ドア)の選定には充分気をつけたいものです。


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エアコンの穴の気密処理方法

2012/08/05 Sun

完成引き渡し後に後付けでつけられる設備機器にはエアコンがあります。
予算の関係で後付けする場合には予めエアコン用のコンセントとホース用のスリーブ(エアコンのホースが壁の中を予め貫通させておく管材)をつけておく必要があります。
このスリーブをつけるとつけないとでは断熱効果の低下と内部結露発生を起こさせる大きな原因となります。
20090227-3-1.jpg写真は予めスリーブが設けられないで後付けでエアコンを設置された例です。
壁の中にはグラスーウールが充填されている充填断熱工法です
気密性能は0.5cm2/m2以下(エアコンをつける前の気密性能値)の高気密住宅ですが完成後の気密試験をする前に赤外線サーモグラフィ(熱カメラ)で後付けされた部分を見てみました。

エアコン設置業者が気密住宅であることを知らないのか、単純に壁の中に穴を空けて、エアコンのホースを通したようです。目視では(上の写真)とても綺麗に取り付けられていて何の問題がないように思えます。

しかし、赤外線サーモグラフィで覗いて見ると・・・何と写真(下写真)のようにホースの穴から外気(冷気)が侵入している様子が見られます。エアコンの穴付近は結露の発生が見られれ、その周囲の断熱材(グラスウール)の断熱効果が低下していることが熱画像で判断することができます。

このように気密処理がきちん施工とされない場合には↓のように気密部材を使って補修をすると問題はなくなります。
20090227-3-3.jpg①左図のよう気密シート0.2mm以上のものを写真のようにカットしてにスリーブを通します。
②室内側の気密シートはスリーブの丸くカットするのではなく折り返しがあるようにカットしてスリーブを指し込みます。
③外部ハタイベックシートを気密シートのやり方と同じように気密処理をします。)=内外二重気密処理をします。
④次に折り返しがある部分を気密テープで気密テープ同志に隙間がないように重ねながらスリーブと気密シートの折り返しを接着させます。

後付けの場合には外壁は大きくカットできないので室内側から①②④を外部用のスリーブの気密処理を室内側から行います。


エアコンの孔ちょと面倒ですが・・・・きちんと気密補修を行いましょう!
左写真は予めスリーブ管を入れて施工した例です。(上がエアコンスリーブ、下はエアコン用の気密コンセント)








dc030277_20120805212840.jpgきちんと施工した場合はこん感じになります。
※エアコンをつけた後のスリーブ管の隙間は一液性ウレタン剤で充填して補修するのですがウレタン剤の充填が少し甘かったので多少熱ロスがみられます。しかし、先の後付エアコンと比較するとGOODであることがわかります。








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高気密住宅だからこそ利用できるエネルギー

2011/11/16 Wed

断熱と気密性の低い住宅では入る熱より逃げる熱の方が大きいため、入る熱はあまり重要視されてきませんでしたが住宅内で発生する太陽の日射エネルギー、人体発熱、電気製品や照明器具、調理や洗濯など、人が生活する上で必ず発生する生活発熱と呼ばれる内部発熱は、太陽エネルギーの少ない地域で一時間当たり1162W以上の熱が発生しています。

今までの気密性能が低い住宅ではこの太陽のエネルギーは10%くらいしかキープできませんでしたが高断熱・高気密住宅になると30%くらいに増え、さらに付加断熱などをして気密性を高くすると30%以上の太陽熱を利用できるようになります。

気密住宅が認識される前には見込むことができないエネルギーでしたが高断・高気密住宅になると暖房のエネルギーとして計算できるエネルギーとなっています。

dc101916.jpg例えば、グラスウール100mmの断熱住宅にペアガラス仕様の高気密住宅(1.9w/㎡・K前後)の住宅では内外温度差が小さいのでお金を出さなくてもいい太陽エネルギーが増えるので、約40%程お金を出さなくても良いエネルギーになります。

これは1.16w/㎡・K前後の非常に高いQ1住宅のような住宅を造ったと同じことになります。
ただ、窓から入る熱エネルギーで夏はオーバーヒートを起こす危険があるので、日射を遮る庇とか植樹を利用することで熱をコントロールする必要があります。

高断熱・高気密住宅になると、この内部発熱のエネルギーで簡単に室温が上昇します。

この自然温度差を利用すると、その自然温度差を差しい引いた不足のエネルギーを暖房用のエネルギーでまかなうことができるのが高気密住宅ができるのが大きな特徴です。

高気密住宅の自然温度差は一般的には8℃前後になります。高気密住宅は少し断熱を付加するとすぐに断熱効果が現れるようになるので、よく高気密・高断熱住宅の謳い文句で言われる「春のようなポカポカした温かさ」の体感を実感できるようになります。

また、さらに断熱性能の高い窓を使うと特別なことをしなくても、パッシブソーラー住宅が可能となります。

参考:太陽エネルギーを積極的に取り入れ、主に冬季間の暖房などに利用する場合は、熱損失係数の基準値の補正が認められています。そのため熱損失係数の地域区分とは別に、パッシブ地域区分が表示されています。

自然温度差のわかりやすい説明は→たのしい家づくりの会をご覧ください。


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気密性能は工法の違いに左右されない。

2011/09/19 Mon

住宅の気密性能の高い低いは工法とは関係しません。
「パネル工法であれば気密性能が高いとか2×4工法がいいとか外断熱工法が気密性能を出しやすいとか」と考えることは誤解です。気密性能はどの工法においても、それぞれの気密構造を把握して造ることができるかがとても大切です。気密構造がわからなければ当然、気密性能は上がりません。

例えば、2×4工法は在来軸組工法より気密を出しやすいと考えられていますが、床断熱工法の場合で浴室廻りや玄関周りの気密施工を確実に行わないと気密性能はどんな住宅でも1.0cm2/m2以下を切ることができません。外断熱でも防湿・気密シートを使わなかったり、、下地がない部分で断熱ボードのジョイントを気密テープで処理をすると気密性能が出ないことが多々あります。

dc021302_1.jpg左写真の気密化工法は在来軸組の軸間断熱の例です。軸間断熱工法は最も普及していて特別な工法を採用しなくても「気密の原理」さえわかると誰でも高い気密性能を出せる工法です。

基本的な構成は気密が図りやすい基礎断熱と屋根断熱を採用しています。天井断熱とか床断熱の気密化施工が不安定になる部分を簡単に処理をしています。

使用する防湿・気密シートのサイズを整理し、ジョイント部分には必ず木下地をどうのように配置するかを考えると比較的に安全に楽に気密施工が「できるようになります。若し、下地がない部分があれば、そこに必ず木下地を入れて気密化をはかります。防湿・気密シートを石膏ボードや木材などで止めつけて、防湿・気密シートを連続するようにします。左写真は防湿・気密シートを2m幅のものを使ったため木下地が必要になったが、最終的には木下地を入れないで気密テープで処理をしてしまった例


dc061512.jpg通常の壁の納まりでは2.7m幅の防湿気密シートを使うようにします。これだと中間に木下地が必要がないので施工ミスを極力防ぐことができます。左写真は防湿・気密シートを2.7m幅のものを使ったため木下地を入れなくても良いい例、横の木下地はGWの壁充填のためのネット用の下地材です。
大工さんに確実な気密施工をしてもらうポイントは防湿・気密シートと木下地材と気密テープと石膏ボードの4点の合体で気密が取れることを意識してもらうと高い気密性能を上げることができます。



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tag : 高気密 省エネ住宅 新築

新築なのに○○○の匂いがするクレーム

2011/05/11 Wed


これはブログの引っ越しに伴って
2007年1月に(2回に分けて)投稿したものを読みやすく一つにまとめての再投稿です。


ある年の5月の出来事です。
高性能住宅で引渡し後1ヶ月後に地元工務店の営業マンからクレームの原因究明と解決方法の依頼がありました。

この住宅は断熱、気密、換気、暖房工事は私が係わっています。
気密性能は0.5cm2/m2でしたから超気密住宅の部類に入ります。
断熱性能は新省エネ基準クラスのⅡ地域の2.3kcal/m2・h・℃をクリア換気は第三種24時間換気システム、暖房はセントラルヒーティングです。

141dg9pcmulig.jpg依頼内容はトイレの匂いが臭くてひどくて・・・・・・トイレの換気も効かないようだしどうするんだというものです。当然誰が考えても、考えられる第一原因はトイレの詰まり、あるいは便器の排水管の接続不良で○○○の匂いが滲み出していることが考えられます。

「トイレの汚水の匂いでしょうから設備屋さんにいって貰ったら?」

「私の分野ではないんですが・・?」

「設備屋に診てもらった結果!トイレ廻りの配水管には不具合がないっことがわかったので・・換気かも・・・と思って相談なのです。

たった今、またお客様から匂っているという電話があったので・・・一緒に行って診てほしいのです。

・・・・ということになって、現場に行くことになりました。

さて、現場について問題のトイレに入って見ると

なんと・・・・・・
その○○○の匂いがしないのです。?

そこで

お客様に詳しく事情を伺うことにしました。。
「匂いがしませんが・・・?初めての現象ですか?」
「いや!何回も匂いがあって臭いが・・・時間が経つと不思議にも匂いが消えてしまう。」
匂いがしないのでどうしようもありません。
一応、床下のトイレ廻りを覗いても、匂いがしないのです。

再度、匂いが発生したら、すぐお邪魔することにして切り上げです。

さて・・・さて・・・原因は何なのでしょうか不思議です。

続きます。
あれから5月のとても暖かい日に
再び「匂いがする。」という電話が入り急いで現場に向うことになりました。
それでもこの場所からでは現場までの距離は急いでも車で40分ほどかかります。
それまで、あの匂いが消えないでほしいことを願って少しスピード違反をしながら色々原因を考えます。

「何でだ?」
「家族の中でよっぽどど臭い○○○をしているせいではないのか?」
そんなことしか頭に浮かびません。
「24時間換気システムといえども、トイレに強烈な匂いが充満したら、
1時間以上もしないと匂いが排気されないから・・・その間匂いがして、時間が経って排気されたからかな~?」


142rfndmdi0otpda.jpg(実は、お客様からは換気が効いていないというクレームがあったのですが、簡易にテッシュペーパーで吸気能力をチェックしてみると充分な吸気が確認されたので換気能力には問題はないのです。)

色々考えても・・・やっぱり現場をみないとわかりません。
ようやく・・・到着して・・トイレに駆け込みました。

すると・・何と確かに
○○○の匂いがするではありませんか!

そこで、すぐトイレ廻りの床下に潜ってみました。
ちょうど、便器の下に当たる部分を「クンクン」と嗅いでみます。
ところが
○○○の匂いがしないのです。
原因はやっぱり便器の配管等には関係がないようです。
それでは何なのでしょう?(???????)

もう一度トイレに戻り、臭いがあることを再確認して、
外に出て匂い探しです。

するとトイレの窓付近が、トイレの中の臭いと同じ臭いなのです。

実はその原因は

続きます。↓

続きを読む

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何故?C値が2.0cm2/m2では不十分なのか?

2006/09/11 Mon

住宅の気密性能は次世代省エネ基準クラスで2.0cm2/m2以下(Ⅰ~Ⅱ地域)、5.0cm2/m2以下(Ⅲ~Ⅵ地域)と義務づけられました。
気密性能で冷暖房を考えた時、できるだけ小さい数値が望まれます。


特に蒸暑地域では夏は冷房の使用量が増えるため、せっかく高気密住宅にしても5.0cm2/m2の気密性能では暖湿気が室内に浸入て冷房の効きが悪くなるばかりです。

何故そうなのかを具体的な例をあげて考えてみましょう。

標準的な大きさ120m2の住宅で、気密性能が単位隙間相当面積で1.0cm2/m2とします。

気積が288m3で換気量が120m3の換気量0.42回/hを計画したとします。
この時の住宅換気システム使用時の内外差圧はおよそ0.7mmAqです。


そこに給気口(パッコン)を5個設置したとします。(平均的な個数です。)
第三種タイプの換気システムでは0.3mmAqまで差圧が下がってしまいます。

冬期の内外温度差が(外気温-10℃、室内温度20℃)30℃あった場合温度差換気により、0.3mmAqの差圧が生じてしまいます。

2階建ての住宅は2階の給気口や隙間からはほとんど給気されないで、
少しでも風が吹くと風下の給気口や隙間から排気されるという結果となります。

一方、
気密性能が次世代省エネ基準で義務化とされている
2.0cm2/m2ではどうでしょうか?

この場合は内外差圧が0.2mmAqしかあがりません。
この状態では2階の給気口(パッコン)から排気してしまいます。
風が吹くとほとんど負圧給気が成り立たなくなるのです。
室内は風任せの空気の流れができて、換気システムの本来の空気コントロールが不可能となります。

(実際に2.0cm2/m2クラスの気密住宅の給気口の風量を測定してみると、
風量ゼロか排気されていることが実証されます。
建物の気密性能は測定機器を持っていなくても2階の給気口にタバコの煙などを当ててみると2.0cm2/m2以下の気密性能かそれ以上かの簡単診断ができます。)

一般的に使用されている給気口の隙間は12cm2くらいです。
給気口を5個つけると60m2になります。
気密性能が1.0cm2/m2の住宅が、
給気口をつけない気密性能が1.5cm2/m2の住宅と同じ差圧にしかなりません。

自然給気、強制排気タイプの換気システムで本来の性能を発揮させるためには、給気口を含め1.0cm2/m2以下の気密性能が必要なのです。

その意味では、
冬期では気密性能が1.0cm2/m2クラスの住宅でも給気口が必要ないということになります。

しかし換気システムでは内外温度度がない時期もあるので、冬期間は場合によっては給気口を閉じて、ある程度室内が暖まったら開ける使い方が良いのではないかと考えます。

(ただし住む方に給気口の使い方を説明する必要があります。)

●参考:1mmAq=9.807Pa

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タバコの煙で家の性能を知る!?

2006/08/04 Fri

タバコの煙で住宅の性能がわかる方法です
(タバコにこだわりません煙が出ればいいのであって線香でもOKです。)

正確に知る方法は換気風量測定器で計る方法がベストですが煙の流れを見て簡易に性能の良し悪しを見分けることができる方法です。
※ただし、この方法は給排気口がついた24時間換気システムに有効です。

従来の住宅は換気扇はトイレ、風呂、台所につく局所換気扇というもので使用する時はスイッチONにして使用しない時はOFFにするという使用者の意思によって使うものでした。また新鮮な空気を取り入れる吸気口がありません。何処にあるかわからない隙間からの給気(外部から吸気する所)を期待するアバウトな換気方法でした。

最近の住宅は何処から給気して何処に排気するのかを明確するように24時間常時換気が義務付けられました。

●写真は排気量を換気風量測定器で測定している風景
風量測定しかし、24時間換気が設置された住宅であっても性能が良い住宅とはいえない場合があります。換気の風量測定する場合は一般的には排気口に測定器を当てて(写真のように)排気量を測定します。

住宅の換気容積が300m?ある場合数箇所の排気口を測定してその合計が150m?あれば1時間に半分の空気が入れ替わることがわかります。しかしこの測定方法では換気のモーターの能力を調べるためだけであって気密性能が低い住宅でも同じ換気量が測定されてしまいます。

それではどうすれば簡単に気密性能がわかるのか?
それは排気口だけでなく給気口も測定しなくてはならないということなのです。

気密性能が低い住宅の場合は排気口の付近の隙間が給気口となってしまい、あらかじめ設置された給気口からは殆んど取り入れることができません。

何故かというと
例えばストローの先が給気口で口元が排気口とした場合、吸った分100%の空気が給排気されるのですが、若しストローに針の穴が開いていた場合は針の穴からも給気されるのでストローの先からの給気は当然少なくなってしまいます。
単純にこんな理由で気密性を高めると給気が十分なされることがわかります。

前回
「隙間の大きさで住宅性能を知る!?」
で説明いたしましたが気密の低い住宅の場合は1Fの隙間から給気されて2Fの隙間から外に排気されてしまいます。そこで計画換気システムの給気口にタバコ等の煙でその給気口に煙をかざして試してみます。

気密性のガ高い住宅の場合は1F~2Fの給気口に煙をかざすと奇麗に室内側に流れてきます。
一方気密性能が低い住宅は特に2Fの給気口からは室外に出て行くか、流れてもよどんだ流れ方をしてしまいます。(その理由は後日投稿いたします。)

●住宅の性能を高めるためには気密測定試験をすることの他に換気の風量測定試験もする必要があります。
現在は残念ながらどちらの試験も義務付けはされていません。
しかしここ数年の間には換気のよるトラブルが多いため風量測定(実測)の義務化の方向になりつつあります。

隙間のお大きさで家の性能を知る!?

2006/08/04 Fri

●新築住宅の気密測定をしている風景

6juu2juiwjtk3juu1jufgjtg2juu2jui4ju.jpg写真の機械は住宅の隙間が床面積1m²当たり何㎝²あるかを調べる「気密測定器」です。
住宅の玄関、外部側の窓全部を閉鎖して、窓1箇所に強力な扇風機?を設置して室内の空気を外部に吐き出します。

その吐き出す空気量(漏気量といいます)を1時間当たり何m³吐き出しているかを20pa,30pa,40pa,50paの4点以上測定しある計算式で総隙間面積を求めます。

50pa(パスカル)というのは例えば測定する住宅を車に置き変えれば35km/時速~40km/時速の速度で走らせた場合に住宅にかかる風圧とやや同じです。

その時の10pa時の風圧で自然に漏気する1時間当たりの漏気量を日本では隙間相当面積はいくらで気密性能の良し悪しの判断にしています。
つまり意図的に住宅にかかる風圧(風)を作り隙間から漏気する量がいくらあるかを調べるために測定するのです。

ちなみに気密性能が高い住宅では50paの圧力がかかりますが低気密住宅だと隙間だらけのため圧力がかからず測定不可となり数値に表すことができません。

■それでは気密化とは何か?
何故気密化が必要なのか・・・といえば
           ↓
1・隙間をなくする。
気密化とは簡単にいうと隙間をなくすることです。
気密化は住宅の断熱材と密接な関係にあります。どれだけ多くの断熱材を入れても、気密が高くなければその効果は半減してしまいます。

2・壁体内気流は大敵である。
気密化は「壁体内気流」の防止という意味で非常に重要です。壁体内気流とは壁の中の空気の流れ(木造住宅では床下、壁の内部、小屋裏が空間的に繋がっています。小屋裏と床下には換気口を通じて空気が自由に出入りするので、壁体内にも簡単に外気が入ってきます。これが壁体内気流です。

断熱材は単独では特に繊維系断熱材の場合は、気流を通してしまいますので、外の冷たい、暖かい空気が壁体内に流れ込み断熱効果が発揮されなくなります。
また直接的には隙間風を防ぐ効果があり熱の損失も防ぐ効果があります。
ただし気密性を上げることにより隙間がなくなるため自然の換気(漏気)がなくなるため計画的な換気が必要となります。

●最近の住宅は計画換気の義務化によりほぼ100%換気システムが設置されるようになりました。
・・・が肝心の気密性能がいくらあるかを測定している施工会社は数少ない状況です。
若し読者の方で新築を考えている方があれば気密測定を条件とするべきです。

参考:気密性能はC値(単位隙間相当面積)で表し、[cm²/m²]住宅外周部位にある隙間の総面積を床面積で割った数値で実測で求めます。
次世代省エネ基準では各地域によって数値が違いますが寒い地域のⅠ、Ⅱ地域ではC=2.0cm²/m²でその他の地域はC=5.0cm²/m²とされています。
私の考えではできれば全国一律1.0cm²/m²以下が必要と考えています。

テーマ : 住まい
ジャンル : ライフ

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昆寛(コン ヒロシ)

Author:昆寛(コン ヒロシ)
住まい環境プランニング:技術顧問
(設計事務所:高性能住宅専門)
希林舘自然クラブ(代表)

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