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住まい環境プラニングは国内唯一の高気密性能を担保できる気密施工マイスターを育成する設計事務所です。 高性能住宅の熱環境分野に携わって28年、理論と実体験に基づいて省エネ住宅の開発研究、普及に努めております。住宅に大切な結露対策は得意分野、結露のトラブルも解決いたします。

ローコストで作るオリジナル収納

最近、どの家でも物持ちです。
自分達が買うものの他にも、貰い物、引き出物などで買わなくても物がどんどん増えて行きます。
今では収納は住宅の大テーマになっていますが殆んどの住宅では天井裏が有効利用されない外部空間になっています。しかし、最近では屋根断熱をする家が増えて、無駄な空間が大分少なくなり、収納するスペースも増えてきました。
※屋根で断熱する方法は内断熱(充填断熱)工法でも外張断熱工法でも同じようにできます。

新築時に設けられるもので増えてきているのは、キッチン脇の食品庫とウォークインクローゼット。押入れだと夏物、冬物をいちいち入れ換えなければいけませんが、ウォークインクローゼットだと1年中ハンガーにかけて置くことができます。これまで通り、冬だけ使うスキーや夏の海水浴グッズも、最初から置き場所を決めておけば探す手間も省けます。

収納は使うためが基本です。
全舘暖房の住宅では、何処の部屋でも暖かいため、野菜類の痛みが早くなります。必ず、非暖房室を作りそこを食品庫とします。専用に食品庫を作る家もあれば、住まいとは別に物置を食品庫にする人もいます。
いずれにせよ、家族みんなで何があってどう使うのか?をまとめておきます。以前から使っていた家具を壁に嵌め込みたい場合はきちんと寸法を取っておきます。あらかじめこういったことがまとまっていれば、新築あるいはリフォームの際に施工業者にオリジナルの収納家具を作って貰うこともできます。

常識や形にこだわわらず、自分達が使いいい収納を考えましょう!

dc021701.jpg★参考に我が家のオリジナル収納です。★
プラスチックかアクリルの収納ケースを購入します。(我が家では40個用意しました、)
サイズ(幅、高さ、奥行き寸法)が色々ありますので必要な個数を実際に設置する場所を計って割付をします。
写真のように大工さんに厚い板で桝目に必要な列、段数を作ってもらいます。(桝目の中の引きだしもオリジナルで作るとなると家具専門業者か建具屋に依頼しなければならないので、制作費は高くなります。そこで桝目だけ大工さんに作ってもらい、その中に購入したケースを入れるだけで安く、奇麗に仕上がります。)

20070308-3-2.jpg仕上がりはこんな感じです。普段、よく使う衣類は立った状態で手を伸ばした位置から下段を使います。
上段は小さな脚立など使わなければ届きませんので、シーズン以外の物を入れておきます。桝目の板は固定されていますが、収納ケースは移動が簡単です、収納ケースの本体はそのままにして、スライドするケースだけを好きな位置に交換します。その時当たり前ですが、ケースの表面に何が入っているか?ネームプレートをつけるのを忘れないようにしましょう!

これが、ローコストでオリジナルにできる収納棚です。


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健康のために、全館暖房を!

健康のための全館暖房は正倉院のような造りの、しかも個室ばかりの間取りの家では暖房費はとても高くついてしまいます。セントラルヒーティングが日本に入ってきた頃も、家の性能と暖房のバランスが悪く、設備費が高いうえにランニングコストもかかるという贅沢品でしかありませんでした。最近はコスト面からエアコンを主体とした全館暖房計画が流行っていますが、これも全館暖房をするためにはやはり家の性能を上げなくてはいけません。

方法は簡単です。
断熱材を丁寧に施工して、室内側に気密層を設けるのです。

防ぎたい外の環境を極力入れずに、室内の換気は極力外へ出さない方法です。
気密層は隙間風を防ぐだけではなく熱の流出を防ぎます。

この気密層+断熱材の効果で内部結露を防ぐ役割を果たすのです。

371zgmwoda0ndkcfa.jpg防湿層を設けないと左写真のように内部結露を生じさせます。内部結露というのは一般的には室内で起こる結露が断熱材を入れることで温度差の接点が壁の中に移動し、そこで結露してしまうことです。

結露の原因は温度と湿度の関係です。
室内の湿気が壁の中に入らなくなれば内部結露の危険性が低くなります。
この必要不可欠な気密化に伴って、問題になるのが新鮮空気の確保です。新鮮な空気の確保のため換気が必要な訳ですが、計画換気の義務付であることに安心はできないのです。計画換気の計画ができる担保は気密の性能によるのです。

気密性能は隙間相当面積の少ないことの競争はするべきではありませんが、計画的に換気ルートを確保するためにはできるだけ小さい隙間相当面積が求められます。
その値は1.0cm2/m2以下が目標で、できれば0.5cm2/m2にしたいものです。

●健康のための全館暖房は気密と断熱の力で家の性能(Q値とC値)を上げないと無駄な暖房費を防ぐことできないことになります。

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高性能住宅をローコストで作る方法!

最近「ローコストで高性能住宅を作る方法はないのか?」の質問が増えています。

その回答としては当たり前ですが「熱損失係数(Q値)の小さいシンプルな家を作りましょう!」と言います。
当然ですが「熱損失係数(Q値)の小さい家を作ろうとすると断熱・気密区画部位(屋根、壁、床、開口部、基礎等)の断熱性能を当初に計画より断熱性能を上げなければならず予定よりもコストがかかってしまいます。

それで予算内に収めようとコストアップした分を床面積を減らしたり内外装の、設備等のグレード調整をして検討することになるのですが・・・それでも不足する場合があります。

その他に方法はないのかと言うと・・・・あるのです。

それは一般的な設計では間取り(平面図)が優先されてから形状=外観が作られます。
そこで・・・その間取り優先順位を外観を優先にすると建築費は下がりQ値を上げることがわかります。?

下図は一般的によく見られる外観8種類です。
479z2erz47kkf4qlw.jpg

正方形の総二階建ての住宅の外壁面積を100として形状によって変わる外壁面積の比率を表しています。

一般的に見られる住宅の形状(外観)で外壁面積が大きいほど熱性能・・・熱損失係数(Q値)が悪くなってしまいます。総二階の住宅はかなり細長くても表面積がそれほど増えませんが、一部二階建の住宅の場合は15%以上も表面積が増えて、れだけ熱が逃げやすくなります。

つまり住宅の外壁の表面積が少なければ少ないほど熱損失係数(Q値)は良くなり、家計の暖冷房費も節約でき省エネに貢献する住宅を作ることができるのです。

欠点はどうしても外観にこだわる方にはお勧めできない方法です。
528zgmwnji3odicha.jpgちなみに左写真は我が家ですが土地が長方形だったので104の長方形の外観になっています。

特殊な外観形状の場合はかなりの熱ロスがあることがわかります。
少し乱暴な熱計算の仕方になりますが、例えば総二階の100の正方形の住宅のQ値に床面積を変えずに外観を変える場合には単純に表面積の指数をかけることでおおよその判断ができます。

つまり、平屋建てや一部二階建ての住宅の場合は、それだけ断熱仕様を上げないと同じ床面積でも熱性能は低下するのです。また、断熱・気密の施工性から考えてみてもシンプルな総二階の方が良いようです。


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tag : 新築建築図面

満足する家づくりは情報収集に比例

住まいは家電製品や車のように、現物のない商品といえます。
そこで世界で一つしかない我が家を作ろうというのですから、まして見本があってないようなものです。

168zgmwodaymdfhbm4gihio.jpgしかし、建てようとする皆さんはあくまで建築家でも大工さんでもありません。イメージを整理するのも大変な作業ですし、
それを設計者や施工者に上手く伝えられるかどうかも心配です。
その意味では住まいづくりの成否は、より付帯的なイメージの把握とそのための情報収集にかかっているといえます。

先ずは、住宅雑誌やメーカー・工務店各社の印刷物をできるだけ集めることからスターです。(ちょと、したたかに、実際にお願いする気もない会社のものも参考に取り寄せてもいいと思います。)

168dhsrz47kkf4qww.jpg例えば
印刷物といっても、様々な種類があります。
●住宅雑誌、インテリア雑誌(一般向けとプロ向けの2冊)
●メーカーや工務店のパンフレット
●テクニカルパンフレット
●プラン集
●仕様、仕上げ表
●設備/インテリアのカタログ
●実例集などです。

ある程度資料が揃ったら、気に入ったところを切り抜いてファイルしておきます。この段階でモデルハウスや展示会の見学も並行して進めておきます。
ファイルする際は1軒の家にならなくとも、とにかく「リビングはこんな感じ、子供部屋はこんな感じ、台所はこんな感じ」といった・・・・アバウトのイメージ作ります。

無理して間取りを書いたりする必要はありません。
様々なイメージを断片的でも構わないので整理しておきます。
こうして切ったり貼ったり、メモを書き込んだりした自分だけのツールを作ります。

こうすることで自分のイメージも「自分はこんな家に住みたかった!」ということが自分なりに把握できてきます。・・・それが大切です。それから自分なりのイメージが次第に具体化し、それらが仮に専門的なものではなくても設計者に伝えるツールにはなります。

(我が家では家内のイメージを設計者に伝えるために、素人なりに図面(漫画図面)を書いて100回ほどのFAXのやり取りを設計事務所さんとしていました。)

最終的にどこに依頼するかは本人の自由として、どんな場合でも最後は契約を前提にして話を進めることになります。その段階では、自分達の希望と予算とを設計者や施工者に伝え、後はそれがどういう形になって提案されるか待つわけです。

キッチン、建具、照明、浴室などチェックすべき項目はたくさんあります。
かといって予算は限られていますから、足し算、引き算を何回も繰り返しながら、最終的にはプランが詰められていきます。
しかし、メーカーや工務店の中には、契約を急ぐばかりに、「まあ!細かいことは後で決めましょう!」と仕様や仕上げを棚上げして契約するところもあります。

後で後悔しないためにも、契約前の情報収集と細部にわたる詰めは、できるだけしておくべきです。
こうして完成した住まいは、雑誌やパンフレットで見た物件よりはグレードが落ちたとしても、個性や貴方の家族らしさが表現されたという意味では、どこにも負けないものになることうけあいでしょう。

満足する家づくりは自分の情報収集の努力(時間)に比例します。


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現場から見る業者選びのポイント(内断熱編)

一生に一度、大金を投じて建てる住宅を依頼する業者選びは大変難しいことです。

112zgmwodaymdfhbm4gicipq5cumskhzw.jpg高断熱高気密住宅の技術で可能になりつつ100年住宅ですが建てる際の業者選びには注意が必要です。

実は寒い岩手においてもこうした技術は住宅業界全体には普及していないのが現状です。

ブランド志向の日本人ですが・・大手有名ハウスメーカーなら安心かというと必ずしもそうでないのです。

「100年住宅」と宣伝しているものの極めて技術が未熟な技術で建てられた住宅も少なくありません。
大手○○○ハウスの100年住宅を購入したAさんから調査依頼の電話をいただき行ってきました。

100年住宅の環境はさぞ凄いものだと想像しながら・・・です。
「これじゃ女性は惚れるわな!」という感じの外観は、さすが立派な作り(仕様)なっています。
お邪魔して奥様から事情を伺うと低燃費で冬暖かく、夏涼しい岩手型の高断熱高気気密住宅なのに40坪程度住宅で暖房費が5万円もかかるというのです。

お邪魔した時は暖かくなっため見ることができなったのですが「ツララ」の出方が異常だというのです。
そこで高気密高断熱住宅ではないのではないかと疑問を持って知り合いを通じて調査依頼がきたという訳だったのです。

少し話が逸れてしまいましたが
しっかりした住宅を建てるには「見極め」が必要となります。
住宅を建ててもらう側は素人です。

建てる側の
ハウスメーカー、工務店は必ず高気密高断熱住宅を建てることができるといいます。

「見極め」の簡単な方法は
①その業者が建てた住宅を見せてもらうことです。
そのお宅を紹介してもらい、業者のいない所で住んでいる人の生の声を聞くことです。
(最低3件は紹介してもらいましょう)・・モデル展示場、あるい展示場購入者のお住まいは対象に」してはいけません。
(展示場はクレームがないように施工も吟味をし、気合を入れた見せるため住宅ですので参考にはなりません)

②現場を見る(それも連絡なしで現場を見せてもらう)
素人でもわかる部分を見る。
下の写真は地域工務店の内断熱(グラスウール充填)の気密シートの先張りをしている風景です。
在来木造住宅で柱を建てている段階で先張りシートをきちんと施工している会社であれば
交渉してもいいと思います。

112r1erz47kkf7fjg.jpg
●胴差し廻りにはあらかじめ0・2mmを先にシートを張り付けておきます。
棟、梁や桁が接合する部分はシート張った上から写真のようになります。
●土台廻りの火打部分です。
これも火打を入れる前に先張りシートをはりつけた状態です。
●これは外部側から張りつける透湿防水シートと呼ばれているものです。
若し室内で発生した水蒸気が断熱材に浸入した場合に外部に放出する作用があり外部からの雨水、風は防止するというものです。
一般的にはシートとシートの接合部は
このようにタッカーで止めた後テープでしっかりと止めるのが基本です。
こうしないと隙間が生じてせっかくの断熱効果が半減してしまいます。

気密性能が抜群でも断熱性能が下がるのはこんな所なのです。
※写真のようにきちんと先張りシート、テープ処理をしている業者は意外と少ないのです。
こうして考えてみると
現場から見る業者選びは意外と簡単に見分けることができます。


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ゼロエネルギー住宅に挑戦!

は地球温暖化に大きく貢献する画期的なシステムの「ジオサーマルの家」の紹介です。

これまで地球温暖化防止のため住宅建築の立場から様々な省エネ住宅に携わってきましたがこれも高断熱高気密住宅にすることである程度のCO²削減に繋げる建築手法でした。
冬暖かく夏涼しいのもその恩恵なのですが、暖冷房設備については電気なり石油なりガスなり様々なエネルギーを利用してのアクティブな手法が一般的です。

理想は自然を利用するパッシブ住宅なのですが地域によっては難しいの現実です。

数年もすると次世代省エネ基準が義務化になりそうですが、その上のQ値が1W/m2以下の住宅の普及が進まなければCO2削減に寄与することは少ないのではないかと思っています。

そんな中「ジオサーマルの家」の誕生です。

地中の熱源を利用して給湯、冷暖房エネルギーを生む画期的なエコロジー・省エネ住宅で経済産業省・国土交通省の認定を受けた、まったく新しい視点から生まれた住宅です。

このことについて
「地中熱を利用した驚異のシステムが開発されことがTVのニュースで紹介されました。

TVニュース1はこちら→http://www.ajic.co.jp/image/move/TV1_1.wmv
TVニュース2はこちら→http://www.ajic.co.jp/image/move/TV1_1.wmv

下の写真はそのシステムの概念図です。
地中の安定した温度を夏冬通して利用することにより暖冷房に必要なエネルギーとして大きく利用するところが素晴らしいシステムです。
91zjawnja1njlfotu0ndi1m6ie.jpg

基礎杭を採熱管に利用することで地熱を回収。従来、数百メートルの採熱井戸が必要だったところを杭には熱媒体となる水を通す熱効率の高い独自の採熱管を内蔵、10メートル前後の掘削で済むため大幅なコスト低減につなげ回収した熱はヒートポンプの小型ユニットで夏は冷水、冬は温水にして配管を通じて住宅内に供給。
冷暖房の場合は真空を利用した熱効率が高い独自の放熱パネルを部屋に配置する仕組み。冷暖房や給湯を同時にしている。

1年中一定の地中温を熱源とし、大地の熱を無駄なく活用する地球環境にやさしい待望の給湯冷暖房システム。
なによりもこのシステムの温熱環境はエアコンによる強制的な冷房ではなく涼房の感覚といったところがうれしい!

(暖房でいえばFFヒーターの温風の感覚ではなくパネルヒータの輻射暖房の体感と同じ輻射冷房の感覚のため冷房というより涼房の世界!
91zjawnja1njlfotu3mjexmp0z.jpg

地中10mでは17~18前後の温度で穏やかに変換しながらも一定しています。
下の赤線が地中熱の温度を示している。
一方外気は30℃~37℃前後で変化するものの室内の温度は25~27℃前後で安定した輻射冷房の環境が作られている。
91zjawnja1njlfotu5ndm3ok9d.jpg

最近太陽光発電を利用したゼロエネルギー住宅といった広告を見ることがありますが本当にゼロにするのは地域によってはかなり難しい!
しかしこのシステムは太陽光発電と地中熱の組み合わせによりゼロエネルギー住宅も実現できる驚異のシステムになりそうです。
●ジオサーマルの詳細はこちら→http://www.joho-iwate.or.jp/iic50/sangyo_p06.pdf


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H様の断熱気密工事が始まる!

このブログを通じて
新築することになったH様邸の断熱、気密の施工開始です。

ローコスト住宅で高性能住宅化を目指すには
断熱、気密工事において、どのようにしてに施工を簡略できるかにかかっています。
そのためには断熱材の選定には価格だけでなく施工のしやすさも吟味します。

89rfndmdi1njmoj0oqrjepcjk.jpg在来木軸構法、基礎断熱土間床工法
外張断熱(恵みの家=次世代評定第408号)のクランボードAPを採用(これと同等商品でアキレスAL/PEボードもあります。)
ただし
熱損失系数は建物一棟一棟異なるため、確認申請前に事前に熱計算をして断熱材の厚さを決定します。
この工法の利点は断熱材にアルミ箔が蒸着してあり、気密と防湿層の一体成形板であることです。
外張工法に様々な材料がありますが、このような材料を使わない場合は防湿層としてポリエチレンシート0.2mm厚のものを外部から貼りつけ、その上に断熱材を貼りつける作業が必要でしたが一体成形であるために作業工程を減らすことができコストを少しでも下げるための採用です。
(勿論、性能を上げながらコストを下げる工夫です。)

89rfndmdi1otdba.jpg屋根:硬質ウレタン(気密、防水一体成形板)80mm
外壁:同上50mm
暖房:蓄熱暖房器
換気:第三種換気装置(ユ-フレクト)
建物延べ床面積:112.61m2
建物容積:415.13m3
熱損失係数(Q)=1.7w/m2
目標は次世代省エネ基準(Ⅱ地域)の1.9w/m2をクリアする性能。

屋根の断熱施工状況です。

屋根面及び外壁面を合板でシュームレスに包み込みます。
合板の接合部全ての部分を気密防湿テープで予め合板部分で気密化を図ります。

その上にアルミ箔蒸着ウレタンボード50mmを内側にして仮止めします。

次にその断熱材の(外部側)接合部分を気密防水テープで処理をします。
外部側の表面は防水クラフト紙が貼ってあるのでタイベックシートは必要ありません。
(ここでも一体成形のためタイベックシート(透湿防水シート)は必要がないため、工程をカットできてコスト削減に貢献できます。)

次に通気垂木を目地に沿って打ち込みます、
さらに通気垂木間に両面防水クラフト紙の30mmウレタンボードを挟むように貼りつけます。

できるだけ接合部を作らないように縦方向に長いウレタンボードを使用します。(ここでは910×3.030のものを使用しています。)

89rfndmdi1ndbc9a.jpg屋根~外壁の取り合い部分と棟の取り合い部分は気密層を切断しないようにアルミ箔を残し、(上部のクラフト紙をカッターで切りこみを入れて、折り曲げまます。)こうすることでVカットの状態になりますが、気密層が切断されないのです。(一般的にはボードとボートを突きつけて接合部はテープで気密を図ろうとしますが、耐久性を考えれば外部の露出は避けたほうが賢明です。)

さらに、Vカット部分にはウレタン補修材で断熱補強を行います。
写真はVカットされた部分にウレタンを注入している風景です。

この現場は続きます。


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ブログを通じて新築依頼

今日、H様の地鎮祭でした。
このH様は私のブログの読者だった方で、以前投稿した
室内気候から考える断熱技術(1)をお読みなって高性能住宅を建てたいと考え相談に見えられた方です。

68rfndmdixntfa6w.jpg室内気候から考える断熱技術(1)では設計は四季設計さんですがローコスト住宅並みのコストで次世代省エネ基準をクリアする高性能住宅に挑戦した内容でした。その記事を読んで、四季設計さんを紹介して欲しい・・・という依頼です。
今回のH様のご要望は最低次世代省エネ基準を超える高性能な住宅を希望です。
しかし、困ったことに土地の購入に多くの費用をかけてしまい(二区画の土地を購入したため)建物にかける予算が減ってしまいました。そこで、四季設計さんには各業種の割り振りを使える予算から逆計算をして、構造と断熱、気密、換気、暖房にできるだけ要望に沿えるように配分調整をして設計を依頼、着工ができる状態に協力してもらいました。
68zgmwotizmdfhbm4gihyy.jpg
 H様邸の断面図

このH様邸のローコストで高性能住宅に挑戦の工事内容、進捗状況は時折報告したいと思います。


住まいの達人ブログで投稿して2ヶ月になります。
皆様の応援もあって、ランキングも少しづつですが上がっています。(皆様ありがとうございます。)
タイトルが「俺の家は高性能!」ですが果たして本当に高性能住宅はいいのか?
高性能住宅に住まわないでその長短を語れるのか?と思いながらも検証しないまま建築し普及活動をした経緯があります。
あるきっかけがあって、実際に住んでみないと語れない部分が多く出てきたため検証の意味もあって、思いきって自宅を新築してしまいました。
主に住宅全般というより、熱の分野に特化しているため興味がない方もいらっしゃるかと思いますが、わかっているようでわかっていない、曖昧な部分がこの断熱、気密、換気、暖房の分野です。

そんなことをブログを通じてわかりやすく発信して高性能住宅の普及とを建てる方の手助けになればと思っています。

そんな中、ブログを通じて高性能住宅を建てられる方が増えることは大変喜ばしいことです。


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theme : 住まい リフォーム
genre : ライフ

ゴミBOXの置き場を工夫する.

家を新築すると非常に気になる部分が外部に置くゴミBOXです。

せっかく家のデザイン、色合いなどを町並みとか周囲の調和を考えて建てても例え・・・・新品のゴミBOXであっても・・・・(一個一個住宅のようにオリジナルに作って貰うわけでないため)何かしら家に対して不釣合いに見えるものです。

これと似たものに、エアコンの室外機とかヒートポンプなどの外部に置かれる設備機器なども同様にデザイン性がなく外部に置かれてしまっているのが一般的です。

貴方の家のゴミBOXとかエアコンの室外機などはどのように設置されていますか?

22rfndmde2odji_q.jpg
写真は我が家の外部から見たゴミBOX置き場です。
新築の時に予め、下がコンクリートの土間で、立ち上がりはコンクリートでL型(目隠し)作っておきます。

ゴミ袋(45L)が入るプラスチックBOXが生ゴミ用、燃えるゴミ、缶類の3個入るように作られています。

こうすることで、外部から見てもゴミBOXには見えないのです。市販されているゴミBOXには様々、デザイン性に優れたものもありますが、やはり「はい!・・ここ・・ゴミ置き場です。」・・っといった風にしか見えません。

食事後の後片付けの生ゴミなどは室内に保管しないようにキッチンの脇に外開き窓を開け、簡単に捨てられるので匂いもしないので便利です。




●台所から見た外開き窓と窓を開けてゴミを捨てるところ
22z29tazfnjsqqxu7k.jpg

設計の段階で計画することで家と調和されたゴミBOX(目隠し)が低コストでできます。
予算に余裕があれば生ゴミ処理システムを考えてみてはどうでしょうか?

theme : 生活・暮らしに役立つ情報
genre : ライフ

ミニ図書館つきトイレ

我が家には
そこまでしなくても・・・という
夫婦共有の[E:shine]こだわりのトイレがあります。

他人が見たら「バカじゃないのか?」

「そこまでしなくても・・」という声が聞こえそうです。

21dg9pdhjlkweoypbe2lc.jpg写真は1F~2Fのトイレに備え付けの本棚

用をたす時は勿論のこと、朝夕の新聞を読む時もここから・・・ゆっくりと一日の生活が始まります。

本棚に収納されている本はほとんどは雑学書

家内が飲食店を経営しているため、話題づくりとアイディアに必要なためだそうです。

隠し机(便座に座って、机(テーブル)で本を読んだり、書き物をしたりするイメージ)も設計しましたが、恥ずかしくなり(私が反対して)ボツにしました。

家族は夫婦と犬のゴンタと猫のアイシャの4人?家族ですが
トイレに入ったら・・なかなか出てきません。

当然、同時刻に用をたしたい訳ですからトイレが足りません。

そこで,実は2Fのトイレもミニ図書館付のトイレなのです。
大部前にマイナスイオンは住宅業界でも一時期流行りましたが住宅内では浴室に次いで2番目にマイナスイオンが多く発生するのはトイレだそうです。


科学的には根拠が乏しいマイナスイオンですが
我が家ではリラックスできる場所は間違いなく浴室に次いでトイレがその場所なのです。

theme : マイホーム
genre : ライフ

気密住宅の性能の差は施工の気遣いだ!(外断熱編)

高断熱高気密住宅では施工する人がちょとした気遣いをすることによって住宅の性能を簡単にあげることができます。

106zjawnja1njlfmtyzntu2mz3z.gif
築35年の解体前の住宅とリフォーム完成の写真

展示場に行くと断熱性能(Q値)がいくら気密性能(C値)がいくら・・・と次世代省エネ基準を超える住宅宣伝が当たり前になっています。

でもちょと考えて見て下さい。

車のように工場でパーツをコンピューターを使って組み立てているのであれば性能にも信用性があるのですが、1棟1棟間取りも外観も違ったものを人の手で現場で作って行く訳ですから謳い文句の同じ性能にはならないのです。実はこの謳い文句の性能は次世代省エネ基準適合住宅評定といって予め設定されたモデルプランの性能の数値なのです。

若しこのブログをご覧になっていて家を建てようかと考えている方・・・貴方の家のプランはモデルプランと必ず違っている訳ですからカタログの性能とは違うことを認識すべきです。謳い文句の性能値より小さい性能値であればいいのですが意外と大きい数値になっている例が多いのです。

現実に完成後に気密性能の試験を依頼されることが多いのですが目標の数値が出ていないのが現状です。(まだ、気密測定をする所はいいにしても、しないところはどうかと思います。)

失礼だと思いますが建て主様も施工する側もその重要性を認識していないので当然なことと言わねばなりません。

認識がないと当然ですよね!

熱計算をして目標のQ値に達していなければ修正し、気密測定を内装仕上げ前に測定し目標に達していなければ修正してこそ高性能住宅が手にいれることができるのだと思っています。

後はちょとした施工者の気遣いで断熱気密性能を確たるものできるのです。

●少し話が逸れてしまいましたが下の写真は外断熱の施工状況です。

多くの外断熱工法の施工マニュアルは気密はプラスチック系断熱材を貼りつけた接合部をテープ処理をし気密処理をしています。私も20年前の施工ではこのように施工していましたが問題があることがわかりました。テープの部分で下地に押さえられていない部分は冬夏の温度差でテープに伸縮が起こり剥がれてしまい初期の7気密性能が低下するのです。

その経験を基に私は写真のような施工を勧めています。
106zjawnja1njlfmtcwnte1zuy.gif①断熱材を貼りつける前に下地材に3.2mm厚の伸縮があるパッキンを貼りつけてから断熱材を貼りつけます。
さらに補助として外部から気密防水テープを奇麗にしごいて貼りつけ通気胴縁で押さえつけます。
これは開口部のふかし枠、サッシとの取り付け部分も同様にします。
②基礎廻りの配管等で貫通した箇所は防蟻用のウレタンを注入します。
③ちなみに断熱材の内面は水蒸気を一切通さないアルミを蒸着されているものを

●何の商品でもそうですが「シンプル・イズ・ベスト」
住宅では特にシンプル作りが価格的にも施工的にも熱的にもメンテナンス面でも良い結果がが出ます。

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プロフィール

昆寛(コン ヒロシ)

Author:昆寛(コン ヒロシ)
住まい環境プランニング(同)
(高性能住宅設計:技術顧問)

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